偽神インペラトルの正体①起源信号塔
注意事項
このページでは鳴潮2.0リナシータ編の重大なネタバレを含みます。
また今後の展開予想も含まれるためご注意ください。
(リーク情報は含まれません、全て作中情報による考察です)
また、インペラトル様の信仰に疑いを持つ内容であるため、巡礼船送りになる可能性があるのでご注意ください。
はじめに
本記事は前回に上げたリナシータ考察記事の続きです。
前回、偽神インペラトル(馬魚)の正体について上げると言っていましたが、情報を一度にまとめようとすると分量が多すぎて難しかったので、順番に外堀を埋めていって最後に馬と魚の正体を説明したいと思います。
今回は①起源信号塔編です。
起源信号塔の仕組みや、ルーツとなった存在から、偽神インペラトルの正体に迫っていきます。
また、ロココのおかげで気づきがあったので、それも最後に紹介していきたいと思います。
起源信号塔の謎
起源信号塔はリナシータという国、音骸の国、という特性を一身に担っている存在です。起源信号塔により音骸が常在することで、音骸を活用した社会作りがなされており、瑝瓏とはまた違った文化が発展しています。
起源信号塔について万物図鑑では以下のように解説されています。
ゲーム内で見られる万物図鑑のソラリス事典ですが、こういったものはTIPSと呼ばれ、通常、神視点(開発者目線)で書かれます。
しかしながらこの起源信号塔の説明は「起源信号塔とも呼ばれている」「伝説によれば」「~とされる」とリナシータでの習慣や伝承を取り上げる形となっています。
これは逆に言うと開発者目線の客観的事実ではないということです。
1.そもそもこれは起源信号塔なのか
最初の疑問は「仮に起源信号塔なるモノがあったとして、これはその起源信号塔なのか」です。
起源信号塔とはリナシータの建国神話に登場するモノです。
この神話が真実かどうかは一旦置いておくとして、この起源信号塔の出来事は古代であったことになります。
一方、現ラグーナ城は比較的最近に新設された都市です。
地図を見れば分かるように現ラグーナは水上都市です。
つまり古代ではただの海であった場所になります。
当然中枢信号塔も現在の位置に建っていたわけはなく、現ラグーナの中枢信号塔が伝説にある起源信号塔かどうかは非常に疑わしいことになります。
2.エネルギー源はどこ?
第二の疑問は起源信号塔のエネルギー源です。
そもそも、なぜリナシータだけが音骸の国で、瑝瓏など他の国は音骸の国となれないのでしょうか。
それは音骸が実体化する仕組みにあります。音骸の実体化にはエネルギーが必要であり、デバイスのエネルギーを利用して具現化を行っているので、エネルギーが切れると音骸は姿を保てないためです。
だから我々が音骸スキルを使う際もクールタイムがあるわけですが、リナシータの公共音骸にクールタイムはありません。
だからこそ神の奇跡だと言われているわけですが、しかしながら鳴潮の世界観は奇跡で何でもOKというわけではありません。スカーさんもこのように言っています。
起源信号塔が公共音骸を長期間実体化させるからには相応のエネルギーが必要なはずですが、それについては明かされていません。
3.ランタンデバイス
第三の疑問はランタンデバイスの存在です。
もし伝説通りの性能を起源信号塔が持っているなら、黒潮の脅威に対して起源信号塔が力を発揮するはずです。
しかしながら黒潮の脅威に対して起源信号塔が何かをしたという逸話はなく、ナポリ2世の時代に黒潮の脅威に対抗したのはランタンデバイスでした。
むしろランタンデバイスの方が起源信号塔のような働きをしているということになります。これはカルテジアの時代においても同様で、起源信号塔は黒潮の脅威に対しては全く仕事をしておらず、聖女自ら黒潮との戦いに身を投じているのです。
起源信号塔の正体
ではこの中枢信号塔(起源信号塔)の正体は一体なんなのでしょうか?
私はこれをただの中枢信号塔と考えています。
マップ解放やワープポイントとしての機能に問題もなく、ブラックショア関係者もこの信号塔の機能について疑問は呈していないからです。要は単に教団が話を盛ってるだけの普通の信号塔だと思います。
一方で、隠海教団が公共音骸を長期間実体化し、それを治安維持や市民生活に役立てているのは事実です。なのでこちらの「音骸実体化現象」を引き起こしている、本当の起源信号塔の正体に迫りたいと思います。
1.音骸実体化現象
音骸実体化は珍しいと思われるかもしれませんが、類似の現象はソラリスでは珍しくありません。
いわゆる海触現象というものです。こういった現象が発生している地域では残像が実体化して脅威となります。残像と音骸は似たようなものなので、原理としては起源信号塔に近い仕組みが働いていると考えられます。黒潮や悲鳴についても同様です。
そして鳴式もまた残像を大量発生させる力があります。
つまり、
・海触現象
・鳴式
このどちらかの力を制御出来れば音骸を長期間実体化させることは可能だということです。ではそのような事例はゲーム内にあるのでしょうか?
実はあるんです。
2.ファントムペイン
それがこのホロタクティクス・ファントムペインです。
このデバイスは教団とフィサリアファミリーが共同で開発したものとされています。しかしほとんどの人は「おっ、これが今回のホロタクティクスか!難しそうだな!わくわく!」と思うだけでテキストは全く気にしてないことでしょう。ですがこれには重要な秘密が隠されています。
内容をまとめると以下になります。
・この施設は黒潮に汚染されている
・ソーンクラウンタワーの仕組みを利用して作られた
・雲海の反響エナジーをベースとしている
・黒潮のエナジーも注入している
・救済の幻影から「救世主」を生み出す計画で作られた
つまり
・音骸を実体化させるエナジー
・海触現象を利用する技術
という、音骸実体化現象をもたらす二つの要素を制御する技術を、教団とフィサリアファミリーが持っている証拠になるわけです。
それにしても、黒潮は神血であると言う割にそれを利用した施設を作るなど主座フェンリコには何か裏がありそうですね。
そしてそれらはホロタクの中央にあるランタン型のデバイスを通して機能を発揮しています。ん…?ランタン型のデバイス…?
3.ソーンクラウンタワー
さて、上記のホロタクティクス・ファントムペインはソーンクラウンタワーの仕組みを参考に作られています。
以前、ソーンクラウン(茨の冠)は嘆きのドレイクの制御に使われているという考察を挙げました。
それによって「支配」「制御」といった側面が強く注目されてしまった面があるかと思いますが、今回はもう少しだけソーンクラウンタワーについて掘り下げたいと思います。
ソーンクラウンタワーのひとつであるトワイライトタワーでは幽霊を目撃することが出来ます。
この幽霊現象は実は初見ではありません。今州でも同様の現象を目撃しています。1章6幕の北落野原に向かうシーンにて、溯洄雨で過去の兵士の幽霊が生まれた時です。溯洄雨は海触現象のひとつです。
つまりソーンクラウンタワーで行われた研究には、音骸や残像を制御する研究の他に、海触現象の再現の研究も行われていたということになります。
また、ソーンクラウンタワーには意味深なデバイスがありました。
それが海淵のリフレインです。
実はこの海淵のリフレインにはちらっとソーンクラウンタワーが映っています。
つまり
・ソーンクラウンタワーは海触現象を再現・制御する
・海淵のリフレインはソーンクラウンタワーのデバイス
となります。
これはホロタクティクス・ファントムペインと全く同じ構造です。
そうなるとコイツの正体が気になってきます。
ちなみにソーンクラウンタワーは重要な存在なので他の掘り下げ要素もありますがそれを書くと長くなりすぎる(というかすでに長い)ので次回以降に回したいと思います。
4.ランタンデバイスに繋がる塔
リナシータの音骸の国という評判は最近出来たものではなく古来からのものです。そのため音骸実体化技術に関しても長い歴史を持つはずです。であればリナシータのどこかに本当の起源信号塔が存在し、それが音骸実体化現象をもたらしているはずです。
ではそれがどこにあるのかを推理してみましょう。
まずはナポリ2世の証言からです。
彼の話が真実なら、
・海の上で受け取った
・高天と冥界の鍵になっている
・馬から貰った
といった情報が読み取れます。では馬はどこにいるのでしょうか?
そう、高天の座にいますね。そして空からそびえ立つ塔にいると自ら述べています。では高天の座を見てみましょう。
中央に塔のような建造物が見えます。ランタンデバイスに対応するタワーとしては相応しいように見えます。
けれど本当の起源信号塔の所在地としてはやや遠いように思えます。ソーンクラウンタワーも地上にありますからね。
ではこの高天の座の塔の正体はなんでしょうか?孤独のソラという書籍には以下の記載があります。
・ノクターンガーデンは旧ラグーナ城の遺跡である
・ナポリ2世は旧ラグーナ城で奇跡を呼び寄せた
・旧ラグーナ城には最も高い塔が存在した
・雲海の上空を漂う
高い塔と言うと、先ほど紹介した高天の座にも高い塔がありました。
またノクターンガーデン(旧ラグーナ城)も高天の座と同じく円形都市であり、中央は高い塔だったようです。
どうも旧ラグーナ城と高天の座には関係性がありそうですが、もう一押しが足りないですね。ではどこかにヒントがないでしょうか。
後ろに塔っぽい何かが見えます。この建造物はなんでしょうか?
一見、現在のラグーナ城にも見えますが決定的に形状が異なります。
この建物はいったい何なのか。そこでゲーム内で見られる高天の座をもう一度見にいきました。
高い塔が二つ並んでいるのが見えます。尖端の形状はやや異なりますが、神の代弁者PVはモザイク風アニメーションになっているので、形状は馬や魚なども含め全体的にデフォルメされています。
ナポリ2世が馬からランタンデバイスを貰ったこと、馬が高天の座の塔にいることを考えると、PVの背景は高天の座と考えて良さそうです。
しかしナポリ2世が奇跡を起こして黒潮を払ったのは旧ラグーナ城と言われています。つまりこのシーンはノクターンガーデンを映していると考えられます。
つまりこう推理出来ます。
・高天の座は元は旧ラグーナ城だった
・ある時、分離されて城の上部が高天に隔離された
フィービーがくれた本は偽神インペラトル(馬魚)の力をこのように解説しています。
隠海教団の教典はナポリ2世以降の時代に作られたものなので、このインペラトルの解説は、馬が旧ラグーナ城を高天に分離した出来事を指していそうです。おそらくナポリ2世にランタンデバイスを渡した後、旧ラグーナ城の最も高い塔を中心とした城上部を上空に隔離したのでしょう。
また、海も分離したと書かれているので、黒潮を抑えて雲海として隔離している現象を指しているのかもしれません。
ではこの旧ラグーナ城とはいったい何なのでしょうか?
そこで思い出していただきたいのはフィサリア家の歴史です。
つまりこの旧ラグーナ城の元の主はフィサリアファミリーであり、信仰を作り上げたのもフィサリアファミリーであり、そしてまたソーンクラウンタワーを建設したのもフィサリアファミリーということになります。
よって旧ラグーナ城の最も高い塔もまた、方舟時代のオーバーテクノロジーで建設された可能性が高そうです。そしてこの塔はランタンデバイスとも繋がっています。よって結論はひとつです。この塔が起源信号塔です。
フィサリアファミリーは建国神話を捏造することでこの装置をインペラトルの奇跡と称し、公共音骸の存在を深海信仰の具現化と宣伝することで、自分たちの地位を確立したことになります。
しかし今ではフィサリアファミリーに主権はなく、教団が主導権を握っています。そのため海淵のリフレインの説明文がこのようになっているのだと思われます。
パイプオルガンの旋律とは隠海教団の宗教音楽を表す隠喩です。栄光を失い教団に服従しているフィサリアファミリーの現状を表しているわけですね。
5.現在のエネルギー源
では現在の起源信号塔(旧ラグーナ城)は何をエネルギー源としているのでしょうか?
先述の通り、ホロタクティクス・ファントムペインは雲海の残響エナジーと黒潮のエナジーを使用しています。旧ラグーナ城(ノクターンガーデン)は雲海に浮かぶ城です。よって雲海の残響エナジーは使用し放題です。また、ノクターンガーデンの雲海とは元は黒潮です。
つまり旧ラグーナ城(起源信号塔)も黒潮のエナジーを利用してランタンデバイスにより公共音骸を実体化させている可能性が高そうです。
で、ここに来て怪しくなるのがローレライです。
皆さんはローレライを倒したことはあるでしょうか?
私はあります、ロココの突破素材ですからね。皆さんロココは引きましたか?この記事が良いと思ったらロココを引いて下さいね!
さて、ローレライを倒すとこのようなエフェクトが出ます。
この色、なんかどっかで見たことある気がしませんか?
どこだっけなあ…
どうやらローレライもまた音骸実体化現象に一枚噛んでいそうです。ではローレライの出自とは何なのでしょうか。
彼女は歳主インペラトルから人の心を与えられたと言っています。このインペラトルは馬魚を指す可能性が高いですが、ローレライのメインの仕事は雲海のコントロールです。つまり海の方を担当する偽神インペラトル(魚)が彼女に力を与えた上司ではないでしょうか。比較してみましょう。
つまり現ノクターンガーデンと雲海は魚のインペラトルの管轄下にあるということだと分かります。高天の座(起源信号塔)は馬が、そのエネルギー源である雲海(黒潮)は魚が、それぞれ管理しているというわけです。
まとめ
非常に長くなったので結論をまとめたいと思います。
1.起源信号塔の建国神話はフィサリアの作り話である
2.音骸実体化装置(起源信号塔)の正体は旧ラグーナ城である
3.旧ラグーナ城は馬と魚が分割して管理している
4.教団はランタンデバイスを使用してその恩恵を受けている
これが今回考察した内容です。
しかしそうなると余計にややこしくなってきます。インペラトル神話がフィサリアのでっち上げなら、ブラックショアに登録されている歳主インペラトルの正体とは何なのか?
そしてあの馬魚はなんなんだ?結局何も正体が分からないじゃないか?というか一応起源信号塔を使ってリナシータを発展させてるんだからやっぱりあの馬魚がインペラトルなんじゃないの!?
もうさァッ無理だよ考察とかわかんないんだからさァッ!!!!
ってなるかと思います(私もなった)
ただ逆に超面白くなってきたと思う人もいるかもしれません。
え?マジでこんなに作りこまれてるんですか…?
というくらい鳴潮がやってるからです。
次回はたぶん黒潮の掘り下げから、より謎を増していく偽神インペラトル(馬魚)の正体に迫りたいと思います。
さて、毎度のことですが、当考察は現状ある情報を整理して推理しただけのものであり、アップデートによる追加情報などによって解釈が変わったり、私の推理が間違えている可能性もあります。その点はご注意下さい。
長文お読みいただきありがとうございました。