FM11 出席簿3 授業登録
出席簿入力の流れは次のように想定しました。
1.朝のうちに担任が「終日の状況」を入力する。
2.各授業で授業担当者が「実施授業」「出席状況」を入力する。
3.放課後に担任が全体のチェックを行い、出席簿を完成させる。
今回は2つめの授業登録を行います。
授業登録はFileMakerServerのWebDirectを使用することを想定します。
これにより手持ちのスマホから各授業の出席をつけることができます。
0.初期動作追加
パソコンから校務支援システムを使うときはFileMakerProを使用します。
スマホからの使用はWebDirectで行います。
WebDirectでログインした場合、専用の画面に遷移するように初期動作を追加します。
WebDirectが使用されているとき、Get(システムプラットフォーム)の値は4となります。
このときに、専用のレイアウトに遷移するようにしました。
1.テーブルオカレンス作成
今回使用するテーブルオカレンスを作成します。
主となるテーブルは「年度別組番号」です。
「年度別組番号」のg年度、g学年、g組と「授業一覧」をつなぎます。学年、組を選択すると、該当のクラスの授業の一覧を表示することができます。
「年度別組番号」のg授業IDと「授業一覧」をつなぎます。選択した授業IDから授業名を表示します。
「年度別組番号」のg日付、学番と「終日の状況」をつなぎます。その日の朝に担任が入力した終日の状況を表示します。
「年度別組番号」のg日付、g時限、g授業ID、学番と「出席状況」をつなぎます。「このリレーションシップを使用して、このテーブルでのレコード作成を許可」にチェックを入れます。
「年度別組番号」の学番と「選択者」をつなぎます。選択授業の名列を作成表示するためです。
2.授業登録開始画面作成
遷移先である「授業登録開始画面」を作成します。
学年、組、時限、授業IDはドロップダウンリストです。
授業IDのフィールドに「出席簿用授業名」のフィールドを重ねます。
これにより数値である授業IDが見た目上授業名として表示されます。
授業IDの値の一覧は「フィールドの値を使用」にします。
このようにすると学年、組に対応して授業の一覧を表示します。
「上の授業を登録する」ボタンを作成します。
ボタンに仕込むスクリプトは後ほど作成します。
3.授業登録
出席状況を登録するためのレイアウトを作成します。
ヘッダーに「日付」「時限」「授業名」を表示し、ボディには「番号」「氏名」「出席状況」「終日の状況」を表示します。
「出席状況」と「終日の状況」は条件付き書式で「出席」以外のときに色がつくようにします。
「登録」ボタンには単一ステップで「アプリケーションの終了」を設定します。
このボタンを押すことでアプリケーションは終了されます。
使用する一般の教員には「登録が完了したのだ」という操作感を与えます。
4.授業登録用スクリプト
次に、「上の授業を登録する」ボタンに仕込むスクリプトを作成します。
スクリプトは大きく分けて3つのパートがあります。
1つ目「実施授業を登録する」
レイアウト「単独_出席簿_実施授業」に移動
日付、時限、授業IDで検索
→対象レコード数が0ならこの日付、時限、授業IDで新規レコードを作成
対象レコード数が0でないなら何もしない
元のレイアウトに戻る。
2つ目「名列を表示」
レイアウト「授業登録」に移動
授業の選択フラグの値が0ならクラスの名列
6未満なら選択科目の名列
6なら男子、7なら女子、8なら文系、9なら理系の名列を表示
3つ目「終日の状況から出席状況作成」
終日の状況が「病欠」「事故欠」なら出席状況を「欠課」
終日の状況が「公欠」「出停」などなら出席状況を「公欠」「出停」
終日の状況が上記以外(「出席」「遅刻」「早退」または空欄)なら出席状況を「出席」にする。
朝に担任が1番の生徒に「病欠」2番の生徒に「出停」と入力していた状態で授業登録のボタンを押すと下のようになります。
出席状況のフィールドをタップすることで個別に出席状況を変えることもできます。
出席をつけたあとに「登録」ボタンを押してアプリケーションを終了します。
以上で出席状況の登録は完了です。
次回は、放課後に担任が出席簿を完成状況を確認し、完成させるようにします。
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