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自分の好みの日本酒を探してみた~大人の夏休み•自由研究編~

先日、夏休みを5日もらい、地元の新潟に帰ってきました。

コロナ禍になって帰っていなかったので、実に2年半ぶりの地元。
今回の帰省では目的が3つありました。
①パートナーを家族に紹介する。
②長岡花火を見る。
③ぽんしゅ館に行って自分の好みの日本酒を探す。

今年は3年ぶりに長岡花火が開催されるということで、6月頃から実家や長岡の祖父母と連絡を取って長岡花火に合わせて帰ることに決定。

東京出身のパートナーは新潟県に行くこと自体が生まれて初めて。
私は「帰省」というモチベーションでしたが、彼にとってみればいわば「旅行」。
ということで、彼に新潟で何をしたいか訊いてみたところ、一言。

「日本酒をいっぱい飲んで好みの銘柄を知ってみたい。」

私も彼もお酒は好きで、東京でも2人で和食屋さんに行くと日本酒を頼んだりするのですが、いつも「う~ん、どれがいいかわかんないね~」となってしまうのがちょっとした悩み。
お互い25歳を超え、もう一歩大人になるべく(?)日本酒を知りたい!と思っていました。

私は、彼の要望を聞いて「ピンっ!」とひらめいた場所がありました。
ということで、「新潟で行くところリスト」に真っ先に入ってきたのが「ぽんしゅ館」。

「越後魚沼のドラマを食で語る」というテーマのぽんしゅ館は、新潟駅、長岡駅、越後湯沢駅と新潟県内に3店舗展開しております。

一言でいうと、「新潟が誇る食と酒と職人技の専門店」と言ったところでしょうか。

日本酒とお米を育てた越後新潟は他にも美味しい味を育ててきました。
「食をもっと美味しく、お酒をもっと美味しく」をテーマに私たちはその味を探し出し食の楽しさと豊かさを伝えていきます。
ぽんしゅ館 公式ホームページより

県内の様々な食品がところ狭しと並んでいて、見ているだけでもとても楽しく、観光客らしき方も多く居らっしゃいます。

食品を買うのももちろんですが、このぽんしゅ館には日本酒好きには堪らないであろう、とある場所があります。

それは、「唎き酒番所」

中はこんな感じ。

その名も「唎き酒マシーン」

まるでドリンクバーかのようですが、出て来るのは全て新潟県内の酒蔵の日本酒!
まず、入口で500円でコインを5枚購入しお猪口を1つもらいます。
マシーンにセットしてボタンを押すと、好きな銘柄の日本酒をお猪口1杯分飲むことができるというシステム。

ぽんしゅ館の「ポ」

基本的にはコイン1枚で、お猪口1杯を飲むことができるのですが、中にはこんな銘柄も。

純米大吟醸 宣機の一本 

画面右上に「コイン枚数」と書いてあるのが見えますでしょうか。
この銘柄は、1杯3枚のコインが必要ということ。
それだけ、希少価値がある、高価な銘柄といえます。
(ちなみに、この「宣機の一本」を飲むために私たちはさらに500円課金しました!)

私たちは自分好みの銘柄を見つけるべく、とりあえず各銘柄の表示をチェック…。

「なんか気になるのあった?」
「う~ん…わからない!」

我が家は毎週末、父が好きな日本酒を買ってきては母と晩酌をする家庭だったので、何となく聞いたことのある銘柄もいくつかありましたが、正直さっぱりわかりません!

ということで何となく気になったものをお互い試すことに。

まず私は「鶴の友」という銘柄をチョイス。

「辛口度:★★」となっているだけあって、どちらかというと甘め。
普段日本酒を飲むときは「甘いか辛いか」しか見ていなかったのですが、「濃醇度」と「酒香度」というものもあるとここで知ります。

鶴の友は、香りもそこまできつくなく、スーッと飲み易かった印象です。
「濃醇度」と「酒香度」が何を指すのか、イマイチわからなかったので、次はその濃醇度の★が多い銘柄に挑戦。

辛口度:★★★ 
濃醇度:★★★★ 
酒香度:★★★

一口飲んだだけで、「『鶴の友』とは全く違う!」とわかりました。
なんだか、甘酒のような味でこんな日本酒飲んだことない!
なるほど、これが濃醇度か…!
日本酒特有のフワっとした香りよりも、とにかく、味が濃い。
(そりゃ濃醇度だもんな。)
お猪口1杯を飲むと、だいぶ口の中に味が残る感覚でした。

続いてはこちら。

辛口度:★ 
濃醇度:★★★★ 
酒香度:★★

「鶴」と「亀」というなんだか縁起の良い(?)名前と、「ワイン酵母仕込み」という何かわからないけどなんか珍しそうな名前でチョイス。

ハイ、完全に雰囲気で選んでます。
お猪口2杯とはいえ、アルコール度数15%の日本酒を飲んでいるので、ちょっと酔ってきていたのかもしれませんね。

またまた「濃醇度:★★★★」なのでだいぶ濃~~~い感じ。一口飲んだ段階で「『濃醇度:★★★★』2連チャンはだいぶキツイか…?」という感覚。何かつまみがあれば少し緩和されたのかもしれませんが、唎き酒番所では食事は出来ないので、ひたすら日本酒を味わうに徹しました。
ワイン酵母感は正直わかりませんでした…。

濃醇度は★が多いほど甘酒のような米麹の濃い味がするということが判ってきたのでお次は「濃醇度★★」をチョイス。

辛口度:★★★★ 
濃醇度:★★ 
酒香度:★★

「鶴亀」とは打って変わって、辛口の濃醇度低めの銘柄。

この「今代司酒造」は新潟駅から歩いていける距離に蔵を構えている酒蔵さんで、実家のご近所さんでもあります。
「酒蔵をオープンにすることで、少しでも多くの方々がよりいっそう地酒に親しめる環境をご提供する」という理念のもと、酒蔵見学にも取り組んでいらっしゃいます。(とてもカッコいいホームページ…!)
酒蔵と聞くと、少し敷居が高そうなイメージを持っていましたが、是非足を運んでみたくなりました。

肝心な日本酒のお味はというと、「私これ好きかも」というシンプルな感想。
カクテルなども甘いお酒よりジンなどのスッキリさっぱりしたものをよく飲むので、やはり日本酒も辛口の方が好みなのかもしれません。
濃醇度も星2つなので、日本酒独特な濃い味はあまりせず、さっぱりスッキリとした味わい。
「好きかも」感覚を確信に変えるため、同じようなバランスの銘柄をもう1つ飲んでみることに。

5杯目。特別純米酒 天神囃子。
辛口度:★★★★ 
濃醇度:★★ 
酒香度:★★
今代司と同じ星数ですが、こちらは「特別純米酒」。
今代司は純米酒でした。
一体何が「特別」なのか…?
気になって調べてみました。(自由研究っぽい!)

◇純米酒原料は米、米麹、水のみ。精米歩合に規定なし。
ただし、ラベルに精米歩合を記載する必要があります。
◇特別純米酒原料は米、米麹、水のみ。
かつ、精米歩合60%以下または特別な醸造方法で醸すことが条件です。
たのしいお酒.jp

「純米酒」と「特別純米酒」の原料は同じ米、米麹、水です。
異なるのは「精米歩合」ということになります。
精米歩合はその字の通り、精米された歩合を示し、
精米して残った米の割合を%で表したもの。
(精米:玄米から表層部を削ること)
食用米の精米歩合はおおよそ90%程といわれていますが、
日本酒造りに使われるお米の精米歩合は、70%前後が一般的。
つまり、日本酒の原料として使われるお米は、食用米に比べると、より磨かれた状態ということになります。
この精米歩合が「60%以下」、すなわちとても磨かれた状態のお米を使っているか、あるいは「特別な醸造方法」で醸すという条件を満たした場合、「特別純米酒」を名乗る資格があるのです。
※「特別な醸造方法」には特に決まりはなく、どのような醸造方法を「特別」とするかは、蔵元の判断によります。原料や製造方法など、「どこが特別か」をラベルなどに表示しなければなりません。

今代司と天神囃子を飲んでみて、
辛口度:★★★★ 
濃醇度:★★ 
酒香度:★★
「このバランスが自分は好きだ!」と確信。
さっぱりしていて、飲みやすく、あまり濃くなくスイスイ飲めちゃう感じ。
「お米のお水」って感じがします(笑)

私は自分で購入したコイン5枚で5杯を飲みましたが、彼と2人で「気になるよね…」と言っていたのが、コイン3枚の純米大吟醸『宣機の一本 』と、同じく純米大吟醸『麒麟山』

期間限定だったかも。

麒麟山でも純米大吟醸と純米吟醸があったので、2つを飲み比べなんかもしちゃったり。
普通お店ではそんなことできないので、2人で1500円かけた価値があったかなと思っています。
大吟醸と吟醸の違いは、先ほど述べた精米歩合に関わり、
吟醸酒の精米歩合は60%以下、大吟醸酒の精米歩合は50%以下となっています。
つまり言い換えると、吟醸酒は4割以上お米を磨き、大吟醸酒は5割以上お米を磨くということになります。
そこまで磨くことで、お米の表層部(タンパク質などの栄養素が含まれる層)がなくなり、雑味が入らない美味しい日本酒ができる。
裏を返せば、手間をかけて磨いたお米を使うから、高価な日本酒になるんですね。

ぽんしゅ館にあるのは、新潟県の酒蔵で作られている日本酒でした。新潟県は日本で一番酒蔵が多い県ですが、日本全国にはさらにたくさんの酒蔵があり、それぞれで全く違う味の日本酒が作られていると思うと、奥の深さに浪漫を感じます。

新潟にお越しの際は、ぽんしゅ館に立ち寄って日本酒の世界へ、足を踏み入れてみませんか?
素敵な出会いがあるかもしれませんよ!

参考サイト:
・酒みづき

・たのしいお酒.jp





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