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生きる。


先日13日、大切な身内がこの世から旅立ちました。

それからいつもと変わらない毎日が戻ってきて、あっという間の一週間が経つ。投稿しようか迷いながら、ずっと上書き保存をしていたこの投稿。心の内にしまっておくのもなんなので、ここに残しておこうと思います。


人の不幸をSNSに出すのは不謹慎だとか、プライベートだからとあまり表に出すことは良いと思わない人がいたり、いろんな意見があると思いますが。

私が感じたことの記録として、心の中の整理として、私なりの言葉で残しておきたくて。思ったことを綴らせてください。少しだけ、お付き合いいただけたら幸いです。



大好きだったおじいちゃんが亡くなった。


毎朝 早朝に近所の仲間と散歩へ行ったり、毎週卓球に行ったり、パソコン教室に通って私より色々器用にやるし、一級建築士だった昔の話を嬉しそうにいつもしてくれたり。記憶力と流行に敏感だからAKBが流行りだした時は姉妹グループの子たちまで名前もよく知ってるくらい。笑

口煩く厳しい祖父は私の中でとても大きく、強いはずの存在でした。

そんな元気だった祖父も、いつしか癌を患い、身体も弱くなり、散歩も行かなくなり、横になる時間が増えるようになりました。そしてここ一ヶ月、一週間、どんどん身体が衰えていく祖父。

母と父は介護に追われて大変そうで、私もそれを見てる私も気が落ちてしまう毎日だったけど、それでも家で毎日朝晩と祖父の顔が見れるのは嬉しかったり、生きていてくれる、見守ってくれている事実にどこか安心がある日々。


そして13日、日曜日の朝。もう意識も朦朧としてきていた祖父は話しかけても全然反応が薄かった。まあそうだよな、と思いながら「じいちゃん、めいだよ。仕事行ってくるねー。」と肩をトントンとして家を出る。それが私の祖父との最後の会話でした。


仕事を一旦終えて運転中、母から祖父が亡くなった連絡を受けて、予定を投げて家に折り返す。覚悟はして分かっていたし気持ちの整理も出来ていたものの、この事態に理解が出来ず、気持ちがずっとふわふわしてました。

少し休憩して、気持ちを落ち着かせて、また運転を始める。少しだけ状況と事実を飲み込むことができました。


帰り道、西日に照らされた透き通るススキがとても美しくて、西の空には 今までに見たことのないくらい大きな天使の梯子がかかっていたのを覚えてる。すっごく温かい色をしていて、美しかった。

きっとあの光景は一生忘れることはないのだろうなって。あったかくて優しい、凄くいい日に旅立ててよかった。心からそう思いました。


自宅で旅立つことを覚悟してから、息を引き取って、綺麗にしてもらって、お骨になって天に登っていくまで。昭和の頭に産まれて、立派な人生を歩んで、こうして人が一生の生涯を終える、その偉大さと素晴らしさを思い知らされました。


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私が大学生の頃に音楽活動を始めてから二年ほど前まで、不規則な生活と不安定な収入に「もういい加減辞めなかん」と反対し続けていた祖父。いつしか口も聞いてくれなくなって「行ってきます」と玄関で投げかけても返事をしてくれないくらいまでに、一緒に暮らしているのに私自身も反発して話さないようになってしまった時期もありました。

それでも母が私の活動の様子をこまめに報告してくれたり、演奏の動画や写真を見せてくれていたせいか、二年ほど前から嬉しそうに話を聞くようになってくれたらしいのです。

いつしか、あの木の箱はなんだ?と聞くので、母が「カホンだよ」と教えてくれたらしいのです。

" 早速嬉しそうに手帳に覚え書きをしていたよ。"

そんな話を母から聞いた時は、嬉しくて一人、出先で涙を流したのを覚えてます。


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それからまた祖父とは話すようになったものの、未だに仕事が終わって深夜に帰る度に叱られるし、いつも心配と迷惑ばかりかける毎日でした。


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幼い頃に祖父に渡した手紙。

母が片付け最中に見つけてくれました。笑


あの頃に思い描いていた一人前の "大人" というものになれてるのかはまだ分からないけど。

応援してくれていた夢をしっかり、後悔することなく、叶えに行こうと思います。


一日、いや、数時間ずれていたらレッスンやライブをキャンセルしなきゃいけなくなっていたし、音楽の仕事は何も変わることなく行えたのもじいちゃんがタイミングを見計らってくれてたんかな、なんて思ったりもする。気のせいかもしれないんですけどね。笑

色んなことを考えれば考えるほど、ありがとうの気持ちで一杯になります。



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そして様々な手続きからいろんな箇所への連絡やケア、介護や家の片付け、精神的にも疲れきった父親や母親の背中はいつもより猫背になっていたけど、すごく偉大で、逞しくありました。大好きなお姉ちゃんも傍にいてくれて本当によかった。


家族に対しての悩みや日々の葛藤は尽きないけど、だからこそ、自分がいま置かれてる環境の幸せを再確認することが出来ました。


生きること、育ててもらうこと、

守ること、見送ること、

人が生きるうえで必要なものをたくさん、たくさん、考えた三日間でした。



これを読んでいろんな気持ちになられる人もいらっしゃるとは思いますが、変わらぬお付き合いをしてもらえたら嬉しいです。


さて。ライブバーでのいつものステージも一年の一大イベントのハコフェスも無事終えて、また年末年始にかけてもライブやイベントラッシュ。


気持ちを整えて、精一杯。またいつもの笑顔でステージに立ちたいと思います✨




drums, percussion かとうめい



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