小型特殊免許取得のすすめ

夏の思い出②です。
小型特殊免許をとりました。
……まあそれだけなんですけど……。
個人的にはエキサイティングな経験だったし、メリットも感じられたので、こんなのもあるよーってな具合で備忘録として残しておきます! なお、試験等に関しては基本的に京都府の場合になります。


小型特殊免許とは??

 まず、小型特殊免許とは、そもそも小型特殊自動車とは何ぞや?ということですが。
wikipedia「特殊自動車」
こちらに記載のある通り、いわゆる「はたらくくるま」のうち、緊急車両でないものをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
 お察しの通り、この免許だけを本気で必要とする人はあまりいないように思われます。普通自動車免許、普通自動二輪免許があれば、小型特殊自動車は運転可能なので。

なぜ取ったのか??

 そのマイナーな免許を私が取得したかった理由、それはズバリ「身分証明書のため」。私は免許証を持っていないので、身分証明を求められたときは健康保険証かマイナンバーカードを使っていました。それで特に問題はなかったけれど、保険証は顔写真がないこと、マイナンバーカードは昨今の情勢を見て今後の安定した運用に不安を感じたことで、やはり運転免許証を取ったほうがいいと考えていました。
 しかし、私は普通免許を取るつもりがありません。スピードを出せば、少しでもぶつかれば、簡単に人を殺せてしまう機械で公道に出ることが怖いからです。というか、客観的に見て私という人間に、車で公道に出てほしくないのです。そのため、時間やお金をそのために使うことはないかなと考えています。
 そこで、最初は原付免許を取ろうと思っていました(これも乗るつもりはない)。しかし原付は学科試験+講習があり、京都府の場合事前に講習を受けてから学科試験を受ける必要があります。それも、講習はなんとほとんど木曜日のみ。アテにしていたお盆休みは11日から15日(火)まで。無理じゃん。
 そこで、以前ちらっと聞いた話を思い出しました。「小型特殊免許は講習なしで取れる」。ネットで受験要項や体験談を調べ、決めました。「小型特殊免許を取る」と。

予約

 それが8月6日(日)のことでした。学科試験には予約が必要とのことです。善は急げとばかり、京都府警のサイトから学科試験を予約。最初に「原付」「原付以外」と出たので迷いましたが(府警の受験案内では原付・小特はまとめて扱われてたので)とりあえず原付の枠で、8月14日の午後、残り一枠に滑り込みました。翌日試験場に電話して確認したところ、予約枠はそれでよく、受付の際に小特だと申し出てもらったらいいとのこと。

勉強法

 さて、申込みして一週間しかありません。早速勉強を開始しないといけない! 調べたところ、「小型特殊は原付の対策をしていれば十分」という人もいれば、「普通免許に近いから普通免許の勉強をしたほうがいい」という人もいました。やってみての私の結論は、「原付用の勉強で十分対応可能ではあるが、普通免許も見ておくと安心」です。
 交通ルールはどんな車でも変わらないため、原付テキストで十分カバーできます。ただし、テキストを隅から隅まで読み、模擬テストなども解いて曖昧な部分を徹底的になくしておかないといけないと思います。また、テキストでは原付のことにしか触れられていない部分もあります。小特はどうなのか、自分で調べながら勉強しました。
 普通免許のテキストにも小特のこと自体はほとんど触れられていません。なのになぜ「普通免許も見ておくと安心」と書いたかというと、
・車全体についてより包括的に記載してある
・小型特殊は原付と違って「自動車」に入るので、その点では普通免許の方が近いところもある
・単純に問題数をこなすため(運転免許特有の言葉遣いに慣れる)
の3点が理由です。
 個人的には、時間があまりないなら原付免許だけしっかりやり込む方がいいように思います。今回はお盆休みで少し時間がとれたので普免も勉強することにしました。ただし原付テキストを最新版で購入したので、普免はブックオフ220円で購入した5年前のテキストです。
 この辺はどの免許でも一緒かと思うのですが、交通ルールはとにかく複雑・細かい・ややこしいので、表などを適宜利用して整理していきました。ある程度まとめられたら、テキストの模擬テストや、アプリで問題を解く→間違った問題のチェックをひたすらループ。○×問題とはいえ「ん?どうだっけ?」と思うようなところをついてくるので、重箱の隅を埋める作業というか……。×を選んだときは何が×なのか考えて、それも確認します。とにかく短期でしたが、詰め込むというよりはどれほど隙間なく積めるかなという感じでした。

その他の準備

 その他、当日までに用意しないといけないものは、
・学科試験受験料
・免許証交付料
 この2点は当日払います。
・本籍地の記載のある住民票
 本籍地は、申請時にチェックを入れないと基本省略されますので注意。
・写真
 これは受験票に貼る写真となります。免許証に載る写真とは別です。ところで、私は免許証の写真を持ち込むつもりでした。合格発表後、受付の方にその旨伝えたところ、顔に少し影があったため他の職員さんと回覧してもらうことになり、結局免許証にすると顔がしっかり映らない可能性があること、交付時間が遅くなるとのことで、持ち込みを諦めました。かなり基準も厳しいようなので、おすすめしません。

試験当日

 さて、受験当日です。京都府運転免許試験場に行きます……が、この試験場、「立地が悪すぎる」として有名なのです。ご覧ください。どの駅からも遠い!!

遠いよ!!

 バスはいくつかの駅から出てますが、1時間に1、2本とかです。 私はこの辺に自転車で行ったことがあるので、自転車(片道2時間半くらいかな)も検討したのですが、暑さ、雨、そして道中で自転車が故障した場合とリスクが多いのでやめました。バスは時間厳守の大事な用事ではなるべく使わないようにしています(お盆でもあり遅延からの遅刻の可能性がある、遅刻しなくても遅れたときにイライラしたくない、車酔いでコンディションが最悪になることがある)。となると、信じられるのは自分の足です。JR長岡京駅から歩きました。上記の青線のコースで、1時間くらいかかりました。

試験場についたよ(ついたー!)

 13時から受付開始です。申請書・質問票などをもらい、記入して提出。受験料を支払い、受験番号を発行してもらいます。41番、あまりいい数字ではありませんが素数ではあります(?)。
 適性検査(視力検査など)を無事クリア。待合で待機したのち、13時40分過ぎに学科試験室へ。説明があったあと、問題用紙が配られます。私の手元には無事小特の試験問題が届きました。
 試験時間は原付と同じく30分です。文章問題が46題、イラスト問題が2題(小問3問・完全解答)です。勉強してきたつもりでしたが、やっぱり「これってどうなん?」がありました。解答自体は15分程度で終わりましたが、何回も見直ししました。一問間違いを発見し、無事修正。でもなんだか自信がなかったです。しばらく平日休みなんてないだろうし、これで取れなかったら…と心配でした。
 終わったのが14:30頃。待合には、学科試験に受かった場合と落ちた場合の案内が表示されていました。30分ほどのち、緊張の結果発表……

……あったー!!!!

わーい!

 小特の合格者は私一人でした。他に受験者がいたかはわかりませんが。免許交付申請書を受け取り、(このときは原付でなく自動車免許の人たちに混ざります)、記入して、交付料を払います。ついでに安全協会のお金1000円も、断るのもあれだなと思って払いました。写真撮影をし、15分ほどで交付となります。交通安全についての注意があったあと、16時頃、ついに免許証が手元に!!

小特と書いてあります。

 そしてまた1時間かけて長岡京駅に戻りました。

小型特殊を取得するメリット、デメリット

メリット
・平日1日で運転免許が取れる
 一番のメリットです。
・お金も比較的少額で済む
 受験料(¥1,500)+交付料(¥2,050)+安全協会(¥1,000)住民票(¥350)+写真代(¥800程度)+テキスト代(合わせて¥1,500程度)=¥7,200程度
 講習代もいらないため、1万円でお釣りが来ます。
・交通ルールを勉強するきっかけになる
 免許未取得の方は、しっかりしたルールを学ぶよい機会になると思います。
デメリット
・小型特殊に乗るお仕事の方以外は、ほぼ実用性がない
 仕事以外で日常的に小型特殊で公道を走ることはまずないかと思います。 

が、デメリットはこれくらいじゃないでしょうか? 小型特殊の免許証を見せるのは恥ずかしく思う人もいるかもしれませんが、パッと見た目は原付でも普免でも変わりませんし。平日に休みが取れるならば、潰しの効く原付の方がいいかなとは思いますが…

 というわけで、現在免許を持っておらず、小型特殊免許証が気になったという方はぜひ挑戦してみてください!

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