(画像大量)神戸・異人館&居留地
お盆休み中の思い出を二つ投稿します。その①、神戸市の異人館と居留地を訪ねてきました。
異人館を訪れるのは二回目だけれど、前回はちょっと心残りを残す訪問でした。というのも、あまり時間がなく限られた場所にしか行けず、当時(2021年2月)はコロナ禍で閉館しているところが多かったので。それと、旧居留地の方はこれまで訪れたことがなく、一度は行きたいと思っていました。
というわけで。JR三ノ宮駅で降り、歩きで北野坂へと向かう。三ノ宮駅周辺は繁華街という感じだけれど、北野界隈は落ち着きを残した雰囲気で、観光客は多いけれど、閑静なという言葉がしっくりくる。
今回歩いたコースはこのとおり。わかりにくいですが、三ノ宮から青のルートで異人館街をひと回りし、そのままピンクのコースを辿って居留地まで行き、地下鉄旧居留地・大丸前駅でおしまい、という感じです。行った順に大量の画像とともに紹介します。※長いです!! ※画像多いです!!
結構広いので、回りやすいコースは人によって違うかもしれません。
[1]北野物語館
もとはM.J.シェー氏の邸宅として造られ、後にドイツ人のパン職人、H・フロインドリーブ氏の手にわたりました。現在はなんと、スターバックスコーヒーの店舗となっています。せっかくなのでほうじ茶ラテを頂いてきました。
余談:フロインドリーブ氏は神戸市でパン屋さんを開きました。現在のフロインドリーブは異人館街にもほど近い、旧神戸ユニオン跡地に本店を構えています。設計は、私の一番好きな建築家であるW.M.ヴォーリズ氏です(重要)。今回は訪ねていませんが、前回行ってきたときの写真はこちら。ミックスクッキーを買いました。おいしかったです!
次の[2]と[3]は2館共通券を買うと650円となります。
すぐお隣なので2館とも見るのがおすすめです。
[2]萌黄の館(旧シャープ住宅)
アメリカ総領事、H・シャープ氏の邸宅として建てられました。優しい緑色の壁が印象的です。
余談:この建物の設計はA.N.ハンセル氏といわれています。彼の設計した自邸や平安女学院明治館(京都市)も、緑色が印象的に使われています。また、彼は旧居留地にもいくつか建物をつくっています。ヴォーリズ氏が一番好きと上に書きましたが、二番目はと聞かれたらハンセル氏か辰野金吾氏(東京駅丸の内駅舎などで有名)か迷うところです(笑)
[3]風見鶏の館(旧トーマス住宅)
ドイツ人商人、G・トーマス氏の邸宅として建てられました。神戸の異人館の中でいちばん有名かもしれません。2023年10月1日から耐震工事のため長期休館になり、中に入ることはできなくなるそうです。寂しいですがまた工事が終わったら訪れたいと思います。
つづけて坂を上がります。
以下[4]~[7]および[9][10]は3000円(夏休み期間は2800円のようです)の共通券を購入しました。単館券はもちろん、山の手の[4]~[6]と、北野通の[7][9][10]に分かれた券も発売されています。
[4]~[6]は山麓にほぼ横並びで位置しています。かなり急勾配でした…
[4]うろこの家(旧ハリヤー邸)
元は居留地にあったものが、現在の場所に移築され、R・ハリヤー氏の住居となりました。壁のタイルがうろこのように見えるので「うろこの家」。現在は美術館+展望台のように利用されています。
[5]山手八番館(旧サンセン邸)
サンセン氏の自宅として建てられました。窓のデザインが印象的です。「サターンの椅子」と呼ばれる、座ると願いが叶うという椅子があります。私も座ってきました。願いが叶いますように!
[6]坂の上の異人館(旧チン邸)
中国領事館としても使われていた建物で、アジアンテイストの意匠が見られる、北野町では珍しい建物です。
ここで坂を下り、北野通に入ります。
[7]ベンの家(旧フェレ邸)
うろこの家と同じく、居留地から移築された建物です。中には剥製などが所狭しと飾られており、インパクト大です。
[8]ラインの館(旧ドレウェル邸)
J.R.ドレウェル氏の邸宅として建てられました。シンプルな見た目ですが窓のデザインが可愛らしい建物ですね。現在はお土産屋さんおよび案内センターとして使われています。こちらは入場無料です。
[9]洋館長屋
外国人向けアパートして建てられ、中はいくつかの部屋に分かれています。現在はそれぞれ違ったテイストでインテリアが置かれています。
[10]英国館(旧フデセック邸)
端正な見た目ですが、シャーロック・ホームズの部屋が再現されていたり、バーカウンターがあったり、英国館らしくガーデンがあったりと中はバラエティに富んでいます。
この他にもたくさん建物があるのですが(オランダ館、オーストリアの家、デンマーク館など)今回は前回見れなかったところを中心に回りました。
さて、北野通の幻想的な雰囲気から少し離れ、南へ向かいます。北野坂を下り切って山手幹線を右折し、しばらく進むと「トアロード」という道があります。(山本通りを通ればよかったと後で気づきました)トアってなんだろうと思っていたところ、「Tor Road」の看板があったので、「あードイツ語ね」と納得したのですが、実のところ「英語のTor『岩山』説」、「ドイツ語のTor『門』説」、日本語の「『東亜』説」と諸説あるそうです。
このトアロードをひたすら南に向かうと旧居留地に辿り着きます。北野町が三ノ宮から北側にあるのに対し、こちらは南西側にあり、ちょっと距離があります。特に坂の上まで登ったことも含めちょっとキツめな道のりだったので(特に夏)、踏破される方は休憩しながらゆったり行ったほうが良いです!
[11]旧居留地
居住地である北野町とは違い、こちらは今も商業活動(お店・企業ビルなど)に使われている点が特徴的です。ちなみに居留地38番館は前述のヴォーリズ氏の建築です(重要)(二回目)。
真っ直ぐ歩くと海が見えます。少し海を見て休憩したあと、そこから引き返し、今度は別の道を通って北上。
地下鉄の大丸・旧居留地駅から地下鉄で三ノ宮まで戻りました。歩いた時間は4時間程度です。これを見て行かれる方がもしいれば、水分補給や適度な休憩はしっかり取ることをおすすめします。疲れはしましたが、それでもやはり、綺麗な建物を見ると癒やされますね~つかの間の非日常感を味わい、よい休日になりました。