めぐるピープル16「いたばしジャンジャンあそぼうけんひろば」
こんにちは、めぐるスイッチのスイちゃんです。
地域で活動する⼈たちを紹介していく連載記事「めぐるピープル」。
今回は板橋でつい最近までプレーパーク活動をされていた、「いたばしジャンジャンあそぼうけんひろば」代表の井上翼さんにお話を伺いました︕
いたばしにプレーパークを!
カラフルな⼿形がペタペタとつけられた横断幕の下で、⼤きな段ボールを⾃由に組み合わせて⼤がかりな⼯作に没頭したり、⽊の枝につるしたロープのブランコではじけんばかりの笑顔を⾒せる⼦どもたち。
これは「いたばしにプレーパークをつくる会」の井上翼さんが開催していた「いたばしジャンジャンあそぼうけんひろば」、略して「いたジャン」の⼀幕です。
プレーパーク(冒険遊び場)とは、⼦どもが⾃分の責任で⾃由に「遊び」をつくる遊び場。屋外遊びを通じて⼦どもたちの⾃主性や主体性・社会性やコミュニケーション能⼒を育むべく、プレーリーダーと呼ばれる専⾨の遊び場スタッフや地域の⽅々に⾒守られつつも、普通の公園では禁⽌されているような遊びであっても「⼦どもが⾃分の責任で遊べること」を⼤切にしています。(ウィキペディアの説明はこちら。)
「いたジャン」は、このプレーパークの理念のもと、板橋の⼦どもたちがジャンジャン遊ぶことを応援したいという思いで、2019年5⽉から2022年3⽉まで板橋交通公園で⽉に⼀度開催されていました。
⼦どもが主体的に遊び、地域交流にもつながる場
井上さんはもともと保育⼠さん。保育の考えを学ぶ中で、森のようちえんや⾃然保育の考え⽅、そしてこのプレーパークの理念に出会ったといいます。
他区のプレーパークのプレーリーダーとして活動するなかで、せっかくなら住んでいる板橋でもプレーパークを!と考えた井上さん。もともと10年ほど前から細々と活動していた「板橋にプレーパークをつくる会」に加わり、地域の方の協力を得て、⽉に⼀度の「いたジャン」をスタートしました。
「⼦どもたちの遊びをきっかけに、地域の⼈たちが関わりあうきっかけの場所になってほしい」という想いがあったという井上さん。
実際に、メンコが得意なおじいさんがボランティアに来てくれたことで、近隣⼩学⽣の間でメンコが流⾏ったり。あるパパがコマ回しに夢中になっているのをそれまで全然知らなかった⼦どもたちが⼀緒になって応援して、友達になったり。同じ幼稚園だった⼦どもたちが違う⼩学校になってもいたジャンで待ち合わせて遊んでいたりと、様々な交流がうまれていたそう。
地域の関係性が希薄になったといわれる現代において、そういった交流を生み出す場ってすごく貴重な存在ですよね…!
より深く、たくさんの子どもたちに関わるために
こういった活動への原動力になっている想い。それは、井上さんが中学⽣のころ不登校だった経験だといいます。プレーパークの理念に出会ったとき、『当時の⾃分にこんな居場所があったら』と、強く感じたのだそう。
「目の前のこどもたちの『いま』を認めることが、昔の自分を認め、癒すことにもつながっていましたね。」 井上さんは穏やかにそう語ります。
現在は、兵庫県にある不登校の中⾼⽣のための学園で働いている井上さん。板橋を離れてしまったことは⼤変残念ですが、中⾼⽣の居場所づくりに携わることでよりご⾃⾝の特有性を活かして、今後も多くの⼦どもたちに寄り添った活動をされていくことでしょう。
そしてまた時々でも、ぜひ板橋でプレーパークを開催してもらえたらとっても嬉しいです!
いたばしジャンジャンあそぼうけんひろば 代表 井上 翼さん
公式サイト:https://www.facebook.com/itabashiplaypark/
写真提供:井上 翼さん
取材日:2022.3.18
活動分類:地域交流、子育て支援