神宮球場死球パークファクター
はじめに
CSでの佐々木朗希くんを見ながら、来年は一軍で奥川くんが見たいなぁと思う今日この頃。暁めぐりです。
今回は今シーズン悪い意味で話題となった死球のお話です。
スワローズ投手陣の死球については下の記事で書かせていただきました。
ヤクルト投手陣による死球の原因分析|暁めぐり@燕党新人Vtuber (note.com)
その際に、「神宮球場での死球が多いのではないか」「球場別だとどうなるのか」といったご意見をいただきました。
そこで今回は神宮球場における死球パークファクター(PF)を調べ、神宮では死球が出やすいのか、そもそも死球にPFの偏りがあるのかをみていきます。
※記事になにかありましたらこちらまで。
暁めぐり@燕党新人Vtuber(@Meguri_Akatsuki)さん / X (twitter.com)
PFとは
ご存知の方は読み飛ばし推奨。
パークファクターとは「ある球場での特定の項目の数値が他の球場よりどの程度偏っているかを判断するための指標」です。
今回の場合、ヤクルト戦において、神宮での1試合あたりの死球数と他球場における1試合あたりの死球数を比較します(与/被死球両方)。
それによって選手の(今回の場合は投手の?)能力を排除した、球場ごとの偏りを算出することができるというものです。
前者を後者で割るため、1を超えれば神宮で死球がでやすい、1より小さければ神宮では死球がでにくいことになります。
参考までに、神宮球場では例年、得点/本塁打PFともに1を超えています。
対象と仮説
対象
今回対象とするのは、2019~2023年までのセ・リーグ公式戦のデータです。一応、年間のPFを算出したあと、5年間全体のものを算出します。
また、交流戦と地方球場でのデータを除き、加重平均を利用して神宮を含むセ・リーグ6球団の本拠地の平均と比較します(厳密に1/6と5/6にはなりませんが)。
仮説
調査前に考えていたことをいくつか。
得点/本塁打PFとともに高くなる
死球は偏らない
どちらかを想定していました。
1の場合は、得点が入りやすく、本塁打もでやすい神宮では厳しくインコースを攻める必要がある以上、死球もでやすくなるという説。
2は説明いらないですかね。
以上を踏まえて神宮球場死球PFを見ていきます。
神宮球場死球パークファクター
2023年
死球PF:1.061
いろいろ書かれていますが、基本的には一番下だけ見ればOKです。
2023年の死球PFは1を超え、死球はでやすかったようです。とはいえ平均と比較して1.06倍ならそれほど大きな偏りではなさそう。
そして本塁打PFがすごいことに…
2022年
死球PF:1.023
この年も死球PFは1を超えました。2023年よりは平均に寄る数値です。
やはり例年、他のPFと同じように1を超えるのかなと。
この時は思っていました…
2021年
死球PF:0.905
2021年は死球PFが1より小さくなっています。平均の0.9倍ですね。
ざっと見ても得点/本塁打PFは例年、1を超えてでやすい印象。
2020年
死球PF:0.754
…どうしてこうなった。
一応2020シーズンはコロナによる短縮シーズンでしたが、何かあるんでしょうか。他のPFは例年とそれほど変わってないですね。
一応この年だけはクワトロ?チェックを入れていますが、どの年についてもミスなどあればご連絡ください。
2019年
死球PF:0.901
この年もPFは1より小さく。その他の数値は例年通りでしょうか。
これで5年分出揃いました。
結果
死球PF:0.936
というわけで、過去5年では神宮球場は死球がでにくい球場らしいです。
もちろん、得点/本塁打は5年間みてもでやすいままですね。
正直、1より小さくなるというのは意外な結果でした。
考察に似たなにか
「データベースは結論を出せない」
小説『氷菓』の名言ですが、今のところ、明確な要因はわかりません。単純に投げやすさなのか視覚的に避けやすさがあるのか…
難しいですが、「神宮だから」という理由で内角に厳しく投げこんでいるのではない、というのは確かだと思います。
前述した以下の記事でもありましたが、
ヤクルト投手陣による死球の原因分析|暁めぐり@燕党新人Vtuber (note.com)
死球のほとんどが投手の特徴によるものかすっぽ抜けで、球場によって厳しくとか大胆にとか、ない気がします。
投げやすい/投げにくいとかは、実際に色々な球場で投げている投手に聞いてみないと分かりませんね。初見だと投げにくいみたいなことを聞いたことはありますがどうなんでしょうか。
おわりに(次回予告)
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
本来であれば5年間、セ・リーグ全本拠地でやろうと思っていたのですが、モチベくんが何処かに行ってしまったのでこのような形になりました。
正直、「死」の文字を見続けるの、結構しんどいです。が、意外と面白い数値が出てきてくれたので満足感はあります。
スワローズ以外のチームのファンの方が読まれていましたら、贔屓球団の本拠地でやってみても面白いかもしれません。
個人的な興味ですが、「声援」がNPBにおいてどの程度選手に影響を与えるかは興味がありますね。甲子園とか凄いですし。
さて、次回の更新は「内山壮真の9月~覚醒の予兆~」になると思います。もしかしたらスワローズ投手陣のスタッツのまとめとかが先に来るかもしれません。
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今回スワローズ要素が少なすぎるので次回は多めにしたいな、という思いで結びたいと思います。