米系航空会社にカーシートを紛失された話
少し前にアナハイムのディズニーランドに行った話を書きました。そこでも少し触れていますが帰りのフライトでカーシートを紛失されてしまいました。あれから3ヶ月が経過し、少し記憶が曖昧になっているところもありますが、頑張って思い出して記録を残しておこうと思います。
このとき私達家族はオレンジカウンティのサンタアナ空港からサンノゼ空港までの区間、アラスカ航空の飛行機に乗りました。ディズニーランドに行った帰りの便で、独立記念日のある週末だったこともあり、機内は混んでいました。
余談ですが、私達は0歳の子供がいたので、優先レーンでのセキュリティチェックや充実した機内サービスを望み、奮発してファーストクラスの席を予約しました。ただ結論として、地方空港発着の便でで代替機材ということもあり、エコノミークラスとの差は余り感じませんでした。(そしてカーシートを紛失されたので寧ろマイナスに感じています。)
チェックイン時、ファーストクラスの予約客はファーストクラス専用のカウンターでチェックインを行います。ところが普通にオンラインの端末に案内され、荷物に貼るシールを発行し、自分たちで運ぶことになりました。作業の途中、フロアにいたオバチャンが私達に気づいてくれて、早回りして荷物のタグ付を手伝ってくれました。
(この時オバチャンは私達とは別の客の荷物も扱っていました。今考えればこのオバチャンの作業が怪しいのですが、結局原因はわからずじまいです。)
私達が預けた荷物はスーツケース1個とカーシートが入った黒い鞄1個です。私達のカーシートは日本で売っている持ち運び可能な折畳式のものです。カーシートを折り畳むと大きなスポーツバック位の大きさの荷物に収まります。私達はこのカーシートをわざわざ日本で購入し、付属の鞄に入れて持ち運びをしていました。
そしてサンノゼ空港に到着後、荷物到着口にて荷物が運ばれるターンテーブルの前で待ちました。ファーストクラスの荷物だからすぐに運ばれると思ったけれど大間違い。スーツケースはサッサと出てきたのに、カーシートは運ばれてきません。暫く待っていると、次のフライトの荷物が出始めました。
「なんで来ないのおおお。」という不安な声が思わず出てしまいます(わかりますよね)
すると近くにいた責任者のオジサンが私達に気づいてくれました。「どんな荷物を待っているの?」「カーシート」「荷物のタグはある?」そんなやりとりをしたところ、荷物のタグがサッと出てこない。思いの外動揺して暫く探し込んでしまいましたが、いつもは使わないトートバッグの外ポケットの中に入っていました。タグは覚えやすい場所に入れておいたほうがいいと思います!(重要)
このタグをもとに、荷物の場所をトラッキングしてくれましたが、結局見つからず、連絡先等をこのオジサンに伝え、カーシートを紛失荷物として登録してもらいました。このときタグとは別にインシデント番号というものを発行してもらいました。アラスカ航空はオンライン上で荷物の行方などは検索できないので、いちいち電話をして確認しないといけません。ですので、このインシデント番号があると問い合わせをするときにとーっても便利です。
そして一番問題は、「帰りのUberで息子をどうやって乗せて帰ろう」ということだったのですが、これは難なく解決。なんと新品のカーシートを倉庫の奥から持ってきてくれました。あまりにいろいろなことがいっぺんに起こりすぎて驚く余力すらありませんでしたが、今考えるとこのようなことを想定して、カーシートが用意されていたのは驚きです。(逆にカーシートがなければどうやって帰っていたのか。怖い。)
その後、「荷物が見つかったら連絡する」と空港のオジサンに言われていたけれど、いくら待っても全然連絡ない!ということで2日、4日後にアラスカ航空の遺失物センターに電話をかけました。さすがアメリカの航空会社と言ったらいいのか、サービスが全般的に遅い。電話をかけても幾分か待たされます。勿論全部英語でやりとりしないといけないので、普段英語で仕事をしている私でもストレスに感じるほど面倒なやりとりでした。
私が言われたのはカーシートの特徴(色、形、ブランド名 等)を出来るだけ詳しく伝えることです。とは言っても見た目が真っ黒の鞄なので、言葉だけでは伝わらないと思い、イメージ画像を送るためのメールアドレスも確認しました。また遺失物の報告者が予約者でもある旦那氏に紐付いていたということもあり、旦那氏のメールアドレスから画像を送ってもらうようにしました。
ところが、いつまで待っても連絡が来ない。1週間を過ぎた頃に再度電話し画像が届いたかどうか確認しましたが、担当者の回答はこんな感じ。
「電話を受けるスタッフは、メールを確認するスタッフとは違うし連携もできないから確認のしようがない。あなたたちだけではない、たくさんの人達がメールを送っている。メールを確認するには30日以上かかる。あなたの荷物、もう1週間も経っているし出てこないと思うから、賠償請求に関する必要書類を書いて郵送して。」
これにはさすがにカチンと来ました。何故最初に写真を送るときに、電話口のスタッフは確認できないと言わなかった?そっちの都合で荷物を紛失させておきながら、30日以上待たせるのか?9割以上の荷物は出てくる、と言っていたにも関わらず、荷物は出てこないと断言できるのか?郵送って何?オンラインで処理できないの?言いたいことはたくさんありましたが、客の身になって遺失物を懸命に探すのが仕事のはずの担当者が、とてもビジネスライクに「荷物が出てこない」と言い切ったのがショックでした。しかも日本から持ってきた大事なカーシートに替わるものはアメリカで用意できません。日本から取り寄せないといけないの?ショックすぎて英語が聞き取れず、かつ英語が全然話せず動揺して電話口で思わず泣いてしまいました。
そしたら担当者も慌てたのか、急に親身になって「大丈夫、きっとすぐに出てくるから」と言ってくれました。この後提出書類であるStatement of Lossの案内がメールで送られてきたのですが、そのメールの中には「FAXまたは郵送で提出」と書いてありました。旦那氏は郵送するのをとても面倒臭がって、オンラインのFAXで書類を提出。その後しばらく待っていました。
書類を提出してから約2週間が経過していました。ところが待てども連絡が来ない。200ドルまでの荷物であれば全額請求できるので、その結果が来ていいのですが、結局連絡が来ませんでした。そして私は女の勘が働きました。「これはFAXで送信しても対応してくれない案件なのではないか。」と。結局全部印刷し直して、配達証明書付きの郵便で書類を送り直すことにしました。
恐らく私の勘がビンゴだったと思うのですが、4日後にアラスカ航空の担当者から連絡がありました。そして驚くべきことにカーシートが見つかったのです!このとき既に1ヶ月が経過。奇跡だと思いました。
ただ、ポータブルのカーシートのない生活に耐えられなかったので、私達はアラスカ航空の回答を待たずして既に日本の楽天で同じカーシートを購入していました。海外配送の手配目前だったで急遽差し止め。数千円の手数料が発生しましたが、無事返品できました。これも手続きがかなり面倒くさかったです。
これで私とアラスカ航空の戦いも終わりだと思ったのですが、なんと!送られてきた荷物がこちら
鞄の取っ手部分が無く、ビリビリに破けた状態で返品されてきたのです。これには唖然…。荷物が見つかった時、何故一言付け加えてくれなかったんだろう(泣)
失望の中、再度アラスカ航空に電話し、状況を説明しました。が、荷物の破損状況が言葉だけだとなかなか伝わらない!(またイライラ)そして担当者が荷物の画像を送ってくれと言います。写真って電話口の担当者は確認できないんじゃなかったの?と、また疑心暗鬼になってしまう私。取り急ぎ旦那氏経由で荷物の写真を送ったところ、あっさりと電話口で荷物の破損を認定してもらえました。もうなんだかよくわかりませんが、結局請求額満額を返金してもらえることになったのです。私の精神的苦痛における費用も上乗せておけばよかった…と後から思いました。(泣)その後1週間で小切手が郵送で送られてきました。
今回の教訓について。
1. 荷物タグはわかりやすい場所に保管しておく。落ちやすい場所はNG。
2. インシデント番号は紛失直後早い段階で発行してもらい、手元に控える。
3. 紛失した荷物の特徴は可能な限り詳細に伝える。今回カーシートを紛失したことは電話口に何度も伝えていますが、恐らくアメリカ人的な発想により、立体的なカーシート形をした荷物を想像させていたみたいです。実際後で調べてみたら、ポータブルの折畳式のカーシートはアメリカには存在していませんでした。この認識のズレが荷物の発見が遅れる原因になったんだと思います。
4. 冷静になって最後にどの地点まで通過したのかを確認する。私達の荷物は出発した空港でタグがスキャンされた後行方不明になっていました。すなわち、到着した空港まで荷物は届かなかったということです。そして結局は何が原因で荷物が届かなかったのかは理由を追跡しにくい。
5. 無くなったものはしょうがない。どうやって請求するのか気持ちを切り替える。
6. 諦めない!自分のストレスマネジメント。
あと、以下はメモ。
荷物を紛失後、48時間は各空港で調査する。その後、全ての行方不明の荷物が集中センターに管理される。1週間?10日以内に見つからない場合は、Statement of Lossに必要事項を記入し、タグのコピー、200ドル以上の請求額の場合はレシートのコピー、その他捜索に必要な書類を纏めてセンターに郵送しなければならない。全空港の遺失物が登録されたアプリケーションに登録される。紛失荷物の特徴をもとに、そのデータベースを使ってスタッフが1個ずつ手作業で探し出す。捜索は40だったか45日以内に終了する。
こんな感じです。とにかくアメリカの航空会社のサービスがひどいことを身を以て実感しました。そしてスタッフと旦那氏の間に挟まれて気疲れしました。まずは結果オーライですね。