民間保険会社の女性向け商品・サービス14選から見えたフェムテックの可能性
「母子保険はぐ」を展開するFinatextホールディングスが2021年12月22日に上場。盛り上がる民間保険会社の女性向け商品・サービスだが、海外ではAXA安盛がAXA Better Meで女性向けのサービスを展開したりと一歩先に進んでいるのが現状。
しかし、日本の民間保険会社も女性向け商品・サービスが、少額短期保険会社を含め、この1年でだいぶ増えてきた。
そこで、フェムテック×保険の領域で注目している商品・サービスを紹介する。(あくまで個人の見解である旨、ご了承願います)
妊活・不妊治療
この領域は、保険商品単体というより、女性特有疾患の特約や、主契約の特約サービスとしての展開が多い。
日本は、晩婚化などの影響で不妊に悩むカップルは増加傾向にあり、5.5組に1組の夫婦が不妊検査や治療を経験していることを踏まえ、「めったに起こらないこと」を保障する保険単体だと、確率が高いのかもと推測。
アフラック よりそうネット
契約者専用サイトで、株式会社ファミワンの「妊活コンシェルジュサービス」を展開。
LINEアプリを利用して、妊活初期(検査前)から体外受精中まで、専門家による悩み相談や夫婦の知識・意識啓蒙のサポートを受けることができる。
アフラックの契約者専用サイトを見たことがあるが、UI・UXが素晴らしい。とにかく使いやすいのだ。
さらに、身近なLINEアプリでの展開により、顧客が利用しやすいこと。さらにCMなどを見ていても、顧客のメインターゲットは30代中心と推測すると、ターゲットとサービスがマッチしている印象を受けた。
住友生命 不妊治療に関連するサービス開発
三井住友海上あいおい生命 女性サポート給付金付ガン診断給付特約
アクサ生命保険 スマート・ケア レディース
日本生命 出産サポート給付金付3大疾病保障保険
はなさく生命 はなさく医療
妊娠・産後うつ
コロナ禍において、産後うつが3倍になったというデータや、妹も2人出産直後に2回とも産後うつになった経験から、個人的にも身近な話題の産後うつ。今後もこの領域は増えてきそうと推測。
スマートプラス少額短期保険 母子保険はぐ
太陽生命 出産保険
ABC少額短期保険 新ABCおかあさん保険Ⅱ
更年期
重点的にリサーチしているMeno-Tech(更年期)分野だが、保険のサービスとしては、日本はまだ数が少ない。
法人所得補償保険の特約に「精神障害補償特約」があるが、今後ますます働く更年期世代が増えてくることや、男性の更年期も増加傾向にあることを踏まえると、「更年期障害補償特約」のような「働けなくなったときの収入保障」として、サービスを展開するのはありだと個人的には思っている。
第一生命 健康増進アプリQOLism 更年期サービス
婦人科疾患
この分野は昔から商品があるが、乳がんになる女性の割合は、50年前は50人に1人だったのに対し、今は9人に1人と言われている。
そんな中で、各社から女性専用の保険が多く出てきているのが現状。
SOMPOひまわり生命 リンククロス ピンク
ライフネット生命 自分への保険3レディース
オリックス生命保険 新キュア・レディ
MICIN少額短期保険 乳がん・子宮頸がん・子宮体がん再発保障保険
まとめ:大きなお金が動くところに保険が必要
海外と比較し、日本は国民皆保険制度があるため、「いざとなったら病院に行けばいい」というのがあり、予防に対してなかなかお金をかけようという気持ちになりにくいのが現状。
しかし、「めったに起きないかもしれないけど、起きたら多額の費用がかかる」部分に保険が必要となってくるため、フェムテック×保険の分野は今後も注目していく予定。
ぜひ注目の保険商品やサービスがあれば、ご連絡いただけるとうれしいです。