走れ、母のお腹を蹴っていたその足で。
久しぶりにゆったりと読書中
心の奥底にまでグッと来る広告を見つけてしまい、誰もいない公共スペースで不覚にも涙を流している。
ただ通り過ぎてしまうにはあまりに惜しい、
美しい言葉が綴られていた。
“じぶんの頭と心を使って想像してもらう。
それはある意味、広告に「参加」してもらうことなのだと思いま す。
この広告では、選手が送ってきた足の人生を追体験してもらうことで、今まさに、人生を懸けて箱根 に挑もうとする選手の気持ちに「参加」してもらえないかと考えました。
読み終えると選手を見守る側の目線になっている。そんな伝わり方ができていればうれしいです”
いやあ、素敵。
箱根駅伝が全く違ったものにみえる。
以前から、出先で惹かれるコピーを見つけると立ち止まらずにはいられない性分で、LUMINEとか毎回ガツンとやられる。
広告の前で一瞬立ち尽くすことが、ある。
なんでこんなに惹きつけるんだろうと考えてみたときに、今日出会った本の冒頭にドンピシャな序文があったので引用させていただく。
さすがコピーライター
的確な言葉選びで、広告の鋭い価値をついている。
さいごにもう1点、響いたコピーを載せます。
“イノベーションは、このような形で 突如現れる”
“今やあたりまえと思われているクラウチングスタートは、 第1回オリンピック競技大会 (1896/アテネ)で、ある一人の選手が登場させました。
彼は、その革新的な走法によって金メダルを獲得しました。
このようにイノベーションは世の中に突如現れ、最初は奇異に見えることがあります。
しかし、それが新たな常識へと変わり、 世の中のあたりまえになっていくのです”
今ではあたりまえのように世の中に受け入れられている「クラウチン グスタート」がオリンピックに初登場した瞬間を取り上げたものだ。
周囲の人々が物珍しそうに眺める中、選手は気 にせず地面に両手をつけ、そして優勝という結果を出した。
摩擦を恐れず、挑戦と工夫を続けることでしか、 イノベーションは生み出せない。