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2024年No.1洋画ヒットスタート!「モアナ2」成功の裏側に迫る

今月6日に公開された「モアナと伝説の海2」が2024年、今年一番の洋画ヒットのスタートを切りました。
日本に先駆け、11月27日に公開された全米でも、5日間のオープニング興行成績で映画史上No.1の興行収入を記録し、世界興行収入はすでに6億ドル(約900億円)を突破しているそうです。

また全米での公開5日間の最高興行収入は2億2100万ドルで、2億400万ドルの2023年4月に公開された『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を抜いて一位になるほどの大ヒット。
5日間の感謝祭興行収入では「アナ雪2」の記録を抜くほどです。

興行収入の面でこれだけの好スタートが切れたのも、前作「モアナ」からの高評価と絶大な人気があったからです。
公開年度のアカデミー賞にノミネートされ、昨年の2023年では全プラットフォームの中で、最もストリーミング視聴された映画となるくらいです。
そしてこれだけの高評価と人気を得られたのも、映画作品として完成度が高かったからでしょう。

それではなぜ「モアナ」は圧倒的な人気と高評価を得られるほど作品の完成度が高いのでしょうか。

そこで今回は現時点で公表している「モアナ」「モアナ2」の映画制作舞台裏をまとめてみました。



題材文化の敬意:ポリネシア文化を忠実にアニメーション化されていること


実は「モアナ」一作目のアニメーション制作に入る前に、監督含めクリエイターはフィジー、サモア、タヒチへ調査旅行へと行っていました。

公式youtubeチャンネルHeyUGuys.comのインタビューで、一作目監督のジョン・マスカー氏とロン・クレメンツ氏が、実際に現地調査へと旅行に行ったことについて語っています。


「モアナ2」もサモアにルーツがあるデビッド・デリック・ジュニア氏が作品の監督であり、アーティストを招聘する前に、先に海洋文化トラストのコンサルタントを招聘したとのことです。

アニメーション制作する前に現地に訪れ、現地の人々と触れ合い、文化を学んでから制作されています。
「モアナ」の成功の裏側には、作品の題材とする文化の念入りのフィールドワークと、十分な理解を得られるまでの労力があったのです。


こだわり抜いたボイスキャスティング:ポリネシアルーツを持つ俳優であること


次にオリジナルボイスキャストです。
一作目監督のロン・クレメンツ氏とジョン・マスカー氏は、ポリネシアルーツのある俳優であることを重点に置いて、最適の役者を探してキャスティングしました。
マウイ役のドウェイン・ジョンソンについて、舞台裏映像で彼しか考えていなかったとジョン・マスカー氏が語っています。
特にモアナ役のアウリィ・カルバーリョは、歌も演技も上手い10代を懸命に地元から探したとの事。
一作目のプロデューサーのオスナット・シューラー氏は世界中から公募し、ハワイでのキャスティング最終日に見つけたと語っています。
「アウリィのデモを聴き、他の子にはない才能を感じた。光っていた。アウリィに出会えて幸運だった。今回の大発見だ。」とロン・クレメンツ氏は語っています。

Walt Disney Animation Studiosのyoutube公式チャンネルに、実際のオーディション映像が上がっています。


またディズニー公式ファンサイトd23に、彼女がモアナのアニメ化にどう反映されているかのインタビュー動画があります。

他の出演者もポリネシア人で揃える程の徹底ぶり。
「モアナ2」でも主要キャストは引き続き出演しています。
俳優も題材のルーツに基づいてキャスティングをすることで、作品の世界観を堅守しているのです。


現地音楽の追及:ポリネシア人アーティストも加わって制作されていること


最後に音楽です。
一作目の音楽制作は、マーク・マンシーナ氏と、リン=マニュエル・ミランダ氏、加えてオペタイア・フォアイ氏が担当。
オペタイア・フォアイ氏はサモア生まれのニュージーランド育ちです。
ディズニー公式ファンサイトd23でも、楽しい「モアナ」音楽制作のちょっとした舞台裏動画が載っています。

「モアナ」の映画音楽にはバックコーラスもありますが、ニュージランドでの現地収録先で合唱ディレクターと出会って、フィジーの合唱団も招聘して音楽収録を行ったのです。
その様子も特典の舞台裏映像にありました。
そしてフォアイ氏が結成したポリネシアのバンド「テ・ヴァカ」も、「モアナ」「モアナ2」のサウンドトラックを担当しています。

現地出身のアーティストも映画音楽制作に加わったことで、より作品のリアリティが深まるのです。


いかがでしょうか。
最後にですが、私も先日5日に先行上映で鑑賞してきました。
感想は以下filmarksで共有させていただいてます。

ここでも述べていますが、「モアナ」の作品の世界観により深く浸りたいのであれば、オリジナルボイスキャストでの字幕版で観ることを強くお勧めします。
まだ「モアナ」「モアナ2」を観ていない人も、このnoteをきっかけに興味を持っていただけたら幸いです。

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