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【コラム】PIXARピート・ドクター監督から学ぶ「脱固定観念の勇気」

数々の名作を生み出しているピクサーですが、皆さんはピクサーの歴代クリエイターの中で誰が一番好きですか。
今回はピクサーのクリエイターであるこの方を紹介したいと思います。


この方、ピート・ドクターです。
彼はピクサーの「モンスターズ・インク」と「カールじいさんと空飛ぶ家」と「インサイド・ヘッド」と「ソウルフル・ワールド」の監督で、現在ピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーです。

私はピクサー作品の中でも、ピート・ドクター監督の作品を推したいです。
なぜなら彼が監督した作品全てが人生思い通りにいかない、行き詰まっている人達に寄り添ってヒントを出してくれている作品だから。
私達の人生の悩みや迷いを具象化し、可視化し、アニメーションとして表現できる監督なんですよね。

彼の作品の主人公達は志が高く、夢、人生の目的に向かって頑張っています。
しかし主人公達は彼ら自身の固定観念に囚われてしまっていて、困難な状況へと物語は展開されます。
そこから彼らは挫折し、気づきを得て、縛られていた固定観念から解放されるのです。
固定観念から解放された主人公達は新たな方法、手段、生き方、人生を見出して、再出発する。

ストーリーの終着点がとてもポジティブに終わるので、作品を観た人の人生にプラスとなるでしょう。

今回はピート・ドクター監督作品の「モンスターズ・インク」と「カールじいさんと空飛ぶ家」と「インサイド・ヘッド」と「ソウルフル・ワールド」のストーリーの肝を要旨しました。

以下からネタバレも含みます。
上記4作品をまだ観ていない人は是非一度作品を観てみてはいかがでしょうか。



《インサイド・ヘッド》辛い過去の自分を受け入れる勇気


司令部に戻ろうと必死で帰るヨロコビですが、記憶のゴミ捨て場に落ちてしまいます。
記憶の外に落ちたヨロコビがライリーの大切な思い出に触れた時、本当はライリーがゴールを外して負けたホッケーの決勝試合を、ヨロコビが悲しかった思い出から嬉しかった思い出に塗り替えていた事実に気づきます。
そこでヨロコビは悲しかった思い出もライリーの成長にとって大切であることを学ぶのです。
この場面はヨロコビが「ライリーの毎日を喜びで一杯にしなくてはいけない」という固定観念から解放された瞬間です。
この固定観念から解放されたことにより、ヨロコビはカナシミを受け入れて、ライリーはお父さんお母さんに悲しい気持ちを伝えることができたのです。


《カールじいさんの空飛ぶ家》新しい人生へと踏み出す勇気


最愛の妻エリーに先立たれてしまった主人公カール。
幼い頃エリーと一緒に行くことを夢見ていた南米のパラダイスの滝へ、少年ラッセルと共に家ごと空へと飛行して出発します。
旅先でカラフルな怪鳥ケヴィンと遭遇しますが、カールとエリーが昔憧れていた冒険家チャールズ・マンツに目を付けられ襲われます。
カールとラッセルはなんとかマンツから逃れたものの、家と引き換えにケヴィンはマンツに捕獲されてしまいます。
カールはエリーの冒険ブックを手に取り、「いつかわたしがやること」の後のページに、夫婦生活の思い出の写真が貼られていたことに気付きます。
めくっていくと、最後のページにエリーからの「楽しかったわ。ありがとう。新しい冒険を始めて!」というメッセージを見つけるのです。
この場面はカールが「幼い頃からの妻との夢を叶えなくてはいけない」という固定観念から解放された瞬間です。
そしてカールはマンツからケヴィンを救出する為、再び空へと飛び立つのです。


《モンスターズ・インク》発想を転換させる勇気


モンスターシティのライフラインのエネルギー源を精製しているモンスターズ・インク社。
これまで人間界の子どもの悲鳴からエネルギー源を採取していました。
しかし物語の終盤でウォーターヌース社長の逮捕によって会社は倒産寸前に。
サリーは子どもをわざわざ怖がらせて悲鳴を起こさせなくても、別の方法で子どもからエネルギー源を取れる方法があるのではないかと考えます。
そこでブーと過ごした一時を思い出し、子どもを笑わせてエネルギー源を採取することを思いつきました。
この場面は「子どもからのエネルギー源は怖がらせないと採取できない」という固定観念から解放された瞬間です。
こうしてサリー達は子どもを笑わせてエネルギー源を採取することに成功し、会社を立て直すことに成功したのです。


《ソウルフル・ワールド》日常生活を大切にする勇気


ジャズピアニストになる夢を捨てきれずにいる主人公のジョー。
魂の世界から人間界に戻ったジョーは憧れのジャズ奏者ドロシア・ウィリアムズとのジャズライブの夢が叶います。
ジャズライブが成功したのは良いのですが、その後の生活は今までの生活と変化はないことに気付きます。
目的が叶っても日常は変わらないのです。
この場面はジョーは「人生に目的がないといけない」という固定観念から解放される瞬間です。
こうしてジョーは日常のきらめきを大事に、一瞬一瞬を大切に生きることを決意したのです。


いかがでしょうか。
ディズニーピクサーの中でもピート・ドクター監督の作品は大人向けであり、よりメッセージ性の強い作品です。
その分観た人の人生観がプラスへと変わる映画なので、たくさんの人に観ていただきたいですね。


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