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英語を学び始める最適な学年とは

小学校教員をしていた頃に、外国語の授業を担当した時期がありました。
3年生の外国語活動や、5年生の外国語の授業をしていたんです。

その時に気になったのは、「英語を学び始めるのに最適な学年はあるのか」ということです。
今日はそのことについて掘り下げてみます。

低学年の発達段階の特徴

小学生というのは、みんな元気でエネルギーに溢れていて...というイメージがありますよね。
でもよくよく見てみると、発達段階というのは各学年によってかなりばらつきがあります。

まず小学低学年の子どもたちは、とにかく活発で吸収力が高く、柔軟性があります。
遊ぶことが大好きで常に動いていたい、落ち着いてお勉強するのは苦手。
悪く言えば、集中力がなく忘れっぽいです。

人間関係でいえば、中高学年の子ほど友達からの目を気にするわけではなく、ケンカになっても「ごめんね」と謝り合いっこして、そのあと仲良く遊んでいるなんてことも。
ある意味とてものびのびと、自分中心の世界観の中で生きている傾向があります。

中学年の発達段階の特徴

しかし、中学年になってくると少しずつ変わってきます。
3年生の前半はまだ低学年っぽさが抜けず幼さの残る雰囲気ですが、夏休みが明け後半になると、ガラッと雰囲気が変わる場合があります。

いわゆるギャングエイジで、それまでは親や先生の言うことをよく聞いていたのに、友達との関係をとても気にするようになり反抗的になったりします。
友達からどう見られるか、一番の仲良しは誰か、誰と誰が仲良しかなど、友達関係のウエイトが高まります。

授業では、低学年まではハイハイと元気に手を挙げていたのに、恥ずかしかったり間違えるのを恐れたりするようになり、手を挙げて発言することを躊躇う子も出てきます。

高学年の発達段階の特徴

この傾向は高学年になるとさらに強まります。
思春期に突入する子も出てきて、授業ではほぼ手を挙げない、友達の目を気にする、自分の外見や男女の違いを気にしだす、などの特徴が出てきます。

また、自分や友達のことを客観的に見ることができるようになってくるので、勉強やテストの点数、足の速さなど、あらゆる面で自分と友達を比べて、ひそかに劣等感を感じたりするようにもなります。
空気を読んで足並みを揃えたり、思っていないことでも友達に合わせて言ってみたり、なんてことができるようにもなります。

英語学習は小1からがベストではないか

さて、これを英語学習という観点から見てみると、どうでしょうか。
小学校段階の英語学習では、「英語に慣れ親しむ」ということが重視され、いかに英語という言語にたくさん触れて親しみをもつかが重視されています。

私自身も、小学校段階の英語学習においては特に、「英語って楽しいな」と感じることがまずは大切だと思います。
さらに言えば、間違いを恐れずにトライしてみること、歌やゲームなど楽しめる活動を通して楽しく英語を学ぶのが理想だと思います。

だとすれば、先ほどの発達段階から考えて、英語を学ぶベストな年齢は小学校低学年ではないか。
もっと言えば1年生ではないかと思うんです。

なぜかというと、1年生の子供たちはまだ保育園や幼稚園時代の幼さが抜けきらず、机に向かって静かにお勉強することよりも、遊ぶことが大好きです。
柔軟で、恥ずかしがることも少なく、人目を気にしてカッコつけたりもあまりしません。
そしてノリがよく、ちょっとしたことでもすぐに笑い出します。

記憶力は抜群で、たとえ英語だとしても、それが楽しい活動でありさえすれば、歌やダンスで遊びながら簡単に英語を覚えてしまうでしょう。
フレーズをまるごとそのまま覚えてしまうこともできるでしょう。

これらのことは、幼い子供たちだけがもつ特殊な能力だと私は勝手に思っています。
3年生も中頃には、だいぶ様相は変わってきて、急に大人びてきてしまいます。
本当に期間限定の能力なんです。

だからこそ、子供たちが「英語」という異次元の言葉に拒絶反応をもつようになる前に、1年生がもつエネルギーとパワーでもってして、「英語」という壁をぐんと乗り越えてしまうのが良いのではないかと思うのです。
まだ幼いこの時期に「あ、英語って面白い」と思えるようになったら、しめたものです。

私が今のタイミングでニュージーランドに行くのも、こういう理由があったりします。
息子が小学3年生になる頃には、照れや恥ずかしさが先に立ち、海外の学校へ行っても馴染むまでに今よりも時間がかかってしまうのではないかと思うのです。

「英語学習を始めるなら小1がベスト」という私の仮説は、果たして正しいのやら。
ニュージーランドでも、息子の英語力についてよーく見ていこうと思います。






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