「今こそガラスの天井を打ち破るときだ」〜欧米はどのようにルールを整備して、結果女性比率はどうなったか~
これは、フォンデアライエン欧州委員長の言葉です。
ちなみに、フォンデアライエン委員会とは?という方はこちら。
ウルズラ・フォン・デア・ライエンさんについてはこちらをどうぞ。
メルケル内閣にいらっしゃった人です。素敵なオーラが出ていらっしゃるなぁ、と写真を見て思いました。
早々話が飛びました。戻しましょう。
2022年6月、EU(欧州連合)が、全取締役の3分の1以上など一定比率の女性を登用するよう求める法案で、大筋合意しました。その時、委員長が言った言葉が冒頭の言葉です。「今こそガラスの天井を打ち破るときだ」と。
具体的にどんな法案かって?
ポイントをまとめてみました。
これ、EU加盟27ヵ国の全上場企業が対象ってすごくないですか?
さらに。目標をたてても実行しないと意味がありません。
EUがすごいのは、目標未達の企業に対しての行動。目標未達の企業は理由と対策を公表しなければならず、報告が不十分だと罰則の対象となります。
***
EUの中でも、女性登用で先行するのはフランスです。
◆フランスの女性登用
フランスはどのような女性登用の施策を行っているのでしょうか。
6年後に目標を義務付けしているところに、本気度を感じます。
そして、目標をたてるだけでなく罰則もあるところが、EUと同様フランスですね。
他の国はどうでしょうか?
◆イギリスの女性登用
イギリスの場合も見てみましょう。
このようなルールが施行されて、女性比率の実態はどうなったのでしょうか。見てみましょう。
今の女性比率は、38%、約1140人です!
10年で10%→38%とは、大きく高まりましたね。
それだけではありません。なんと、
2020年には、女性取締役が0の企業がなくなりました。
ヨーロッパだけでなく、アメリカでも、女性登用は進んでいます。
◆アメリカの女性登用
アメリカもイギリスもすごいですよね!
ここで改めて、日本も含めて各国の女性登用の状況を、数字で比較をしてみましょう。
◆各国の女性登用の数字比較
日本企業は女性登用が世界的に遅れているのが、数字から分かりますね。
上記は管理職に占める女性比率ですが、女性役員比率はいかがでしょうか。
管理職に占める女性比率も、役員に占める女性比率も、日本はかなり低いです。
さらに、日本では、
全体の30%にあたる539社では、女性の役員が0です!
イギリスでは、2020年に女性取締役が0の企業がなくなったところなのに。もちろん、役員と取締役では定義が違う部分もあるので、単純比較はできません。それでも、かなり差が目立っているなという印象です。
◆女性登用等における、日本の法律はどうなっているのか
これだけ世界に遅れているというのが数字で表れてきている日本。日本はどういう対策をしているのか、日本の法律はどうなっているのか、調べてみました。
長くなってきたので、次回へ続きます。
次は10/19(水)更新予定です!
日経xwomanテラスにも書いています。
アンバサダーやってます。
こちらの記事も、もし良ければ見てやってください!