WHOのパンデミック宣言って何？経済損失はどのぐらいなの？
こんばんは。FPむーです。
もうね、毎日毎日、株価のブレ幅が大きすぎる。
株価がブレた原因の1つがこれ。新型コロナウィルスについて、3月11日にWHO（世界保健機関）が「パンデミック（世界的な大流行）とみなせる」と表明。世界感染12万人を超すと言われており、WHOは封じ込め継続を訴えています。
◆今まで起きたパンデミックはいつ？そして何？
パンデミックの語源について少し語ってみます。
「パン」…ギリシャ語で「すべて」を意味する
「デモス」…「人々」を意味する
「パンデミック」とは、ある病気が世界中で大規模に流行し、制御不能になった状態を示す。
（日経新聞2020.3.13朝刊3面より）
このパンデミック宣言、2009年の新型インフルエンザ以来と言われています。では、過去に起きた主なパンデミックや経済損失の規模について見ていきましょう。
＜過去に起きたパンデミックと推定死者数＞
1918年 スペイン風邪 約5000万人（感染者は約6億人）
1957年 アジア風邪 約200万人
1968年 香港風邪 約100万人
2009年 新型インフル 約1.6万人
（日経新聞2020.3.13朝刊3面より）
過去最大に最も被害が大きかったのは「スペイン風邪」。風邪と名前がついているけれど、インフルエンザです。大流行し、世界の患者数は約6億人、死者は5000万人に達したとも言われています。
パンデミック宣言自体に法的拘束力はありません。ただ、パンデミック宣言によって、ワクチン増産など具体的な施策を促す狙いがあります。今回の新型コロナウィルスでも、世界各国が学校の閉鎖や大規模イベントの中止など拡大防止策の強化を促す材料になると言われています。
◆新型コロナによる経済損失の規模は？
今回の新型コロナウィルスによる経済損失の規模。気になりますよね。
国連世界観光機関（UNWTO）が公表した試算によると、世界の観光業への損失額が3兆1000億円～5兆2000億円。
国連貿易開発発会議（UNCTAD）によると、経済損失は約100兆円になりそうだと。これはGDP成長率を1.2％押し下げる数字です。
ちなみに、2002年～03年に流行したSARSの時は、範囲がアジアに限られていました。なので、感染者は約8000人、損失額は4兆円ほどだったと言われています。
◆WHOの終息宣言がキモ！？
新型コロナウィルス感染拡大がいつまで続くか。WHOの終息宣言が1つの目安だよ、という声があります。ちなみに、単純比較は出来ませんが、SARSの時はこんな感じ。
＜SARSの時＞
感染～WHOが終息宣言するまで：8ヶ月
感染～株価の底（ウィルス確定の時期と同じ）まで：5ヶ月
終息宣言の3ヶ月前に株価は底打ち。ウィルスが確定したからでしょうね。ただ、SARSの時って中国の初期対応が遅かったんですよ。今回はSARSの時に比べて中国の初期対応は早かった。そこがSARSと新型コロナウィルスの良い違いです。
だた、SARSの感染はアジアに限られたのに対して、今回の新型コロナウィルスは世界に感染が拡大しました。そこも悪い違いです。感染者数と経済損失の規模は圧倒的に今回の方がダメージ。
これがきっかけになって、弱気相場入りするのかな…どうなのかな…というあなたへ。みんなの不安度合いはどれぐらいなのでしょうか。
市場の不安を示す指数として有名な「恐怖指数＝VIX指数」。次回はこれについて見ていきましょう。
その次の記事はこちら。
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