「私が勤めている業界、景気はいいの悪いの?」全国企業9362社にアンケート!
こんにちは、FPむーです。
ここ最近、急激に円安が進んでいます。
4月20日には、なんと一時129円台!2002年以来、20年ぶりの円安です。20年ぶりって衝撃的。今の大学生ぐらいの人からすれば、「こんなに円が安いの、生まれて初めて見たよ!」というレベルです。
(っていう記事を24日に書いていたのですが、この記事をアップする今日30日までに、あれよあれよという間に130円突破しましたね。)
3月初旬は115-116円前後でしたので、わずか1ヶ月半で13-14円も円安に動いています。短期間で為替がこんなに動くことはなかなかありません。
「悪い円安」については、後藤達也さんがとても分かりやすくまとめてくださっています。
そんな円安と共に気になるのが、日本の景気。
「日本の景気はどうなの?私が勤めている業界はこれからどうなるの?」と思っているそこのあなたへ。
では、ここで恒例のクイズです!!
ここから解説です。
すぐ答えが出てくるので、まだ答えを出していない人は、一度答えを決めてから次へ進んでください。
正解は、
イ.良い:24% さほど良くない:66% 悪い:10%
でした。
このデータはどこからとっているかって?
その前に、日本の景気について知りたい時は、何を見ればいいかご存知ですか?私のnoteを以前から読んでくださっている方は覚えてくださっているかも。
そう!日本の景気について知りたければ見るものは、「日銀短観」!
日銀が出しているレポートで、全国企業にアンケートし、経済がどうなるかを調査しているものです。海外投資家が特に注目していると言わており、海外でも「Tankan」で通じるほどです。すごくない?「Sukiyaki」「Karaoke」と並んで「Tankan」です!
そんな日銀短観が、先日4月1日に発表されました。
どこかの記事や、誰かのコメント等の二次情報ではなくて、日銀が出している統計、重要な一次情報です。日銀のHPのリンクを貼っておきますね。こちらです。
ここから、その日銀短観を読み解いていきます。難しい話ではないので、是非読んでみてください。そしたら経済が見えてくるから。分かるようになるから。一次情報から読み取れるようになるから。日銀さん、思ってるよりずっと分かりやすくまとめてくれてるから。
ホントに?って思ったそこのあなた。まぁまぁ、一度読んでみて。足を崩して。お茶でも飲みながら。
◆景気がいいのか悪いのか、一目瞭然!~業況判断~
日銀短観の中でも特に注目して欲しい項目は「業況判断」です。この数値を見れば、景気が良いのか悪いのか、一目瞭然だからです。今回は、全国企業9362社にアンケートとっています。(回答率は99.1%)実際の数字を見ながら、説明していきましょう。
どうやって見ていくかって?実際の数字を見ながら、説明していきましょう。
前回は「+17」だったのが、今回「+14」です。景気が少し悪くなっていますね。悪化したのは2020年6月以来、1年9ヶ月ぶり。先行きは「+9」なので、さらに悪くなる見込みです。ウクライナ問題で地政学リスクが高まったことや、資源価格の上昇により、企業マインドが急速に冷え込んでいると言われています。
ちなみに、この数字が-34の時もありました。
いつかって?2020年7月1日に発表された時、つまり2020年6月時点。
リーマンショック後と同じ水準まで落ち込みました。この時です。
大企業(製造業)の全体の景気は「+14」ですが、他はどのような数字でしょうか。(製造業は製、非製造業は非製と表記)
大企業(製)DI 前回17 今回14 先行き9
大企業(非製)DI 前回10 今回9 先行き7
中堅企業(製)DI 前回6 今回3 先行き1
中堅企業(非製)DI 前回2 今回0 先行き-3
中小企業(製)DI 前回-1 今回-4 先行き-5
中小企業(非製)DI 前回-3 今回-6 先行き-10
全規模(製)DI 前回6 今回2 先行き0
全規模(非製)DI 前回0 今回-2 先行き -5
全体的に、大企業>中堅企業>中小企業という構造です。様々なリスクがあるこのご時世ではそうなるのでしょうね。
また、製造業に比べて、非製造業の方が数字が悪いです。これは、非製造業に含まれる業種「宿泊・飲食サービス」の数字が悪いからです。
ところで、今まで見てきた数字は「平均」です。平均って全体感を知る目安にはなるのですが、実態を把握することには繋がりません。サイコロの平均は3.5ですが、3.5という目はないのと同じように。ですので、業種別に見てみましょう。
<大企業>
ーDIが20以上の業種(景気◎)ー
43 生産用機械
38 対事業所サービス
38 情報サービス
31 はん用機械
27 通信
28 化学
27 石油・石炭製品
24 電気機械
22 不動産
22 業務用機械
21 非鉄金属
20 木材・木製品
ーDIが-15以下の業種(景気×)ー
-56 宿泊・飲食サービス
-23 造船・重機等
-15 自動車
宿泊・飲食サービスは厳しい環境が続いています。コロナショック直後は「-91」、2020年12月は「-66」、2021年3月末時点で「-81」、今回「-56」。逆に、通信・情報サービス業界は良い数字が続いています。コロナショック以降、今まで以上に二極化が進んでいるなと感じます。
あなたが勤めている業界はいかがでしたか?今の景気については以上の数字ですが、先行きについて知りたい方は、是非「日銀短観」で検索してみてください。もしくは、こちらをご覧ください。
https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2203.pdf
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