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大デザインナレッジ展2023に行ってきたよ

題名の通りです。

9/9(土)、9/10(日)に開催された、【大デザナレ展2023】に行ってきました!


年にいちど、デザインナレッジの棚卸しーー日本最大級の複合デザイン展

と言われたら、行きたくなってしまいまして。
というのも、今の仕事内容が銀行アプリに関わることなので、UI含めたデザイン全般に興味があるんですよね。他社の色んなTipsが知れたらいいなと思い参加しました。

9/9(土)に行って参りましたので、自身の備忘録も兼ねて、ここに記しておきます。当日聞きながらまとめたので、本当にざっくりしたものですが、悪しからず。5,000字ぐらいです。
さらに、このnoteの題名である「経済と育児」に関係ありません、ごめんなさい!


◆全体的な感想と意外だったこと◆


デザインナレッジの展示というものに、初めて参加しました。

第一印象。
今までのセミナーと全然違う。
ほんまに違う。
会場の雰囲気からして違う。
いかにもデザインナレッジって感じ(どんなんやw)

参加者は、デザイナーやPdMの方が多かった印象です。
意外だったのは「採用仲間を見つけたい」「転職を考えている」という方も多いなという印象だったことです。

私は採用や転職目線は一切考えておらず、他社のUIにおけるTipsが知れたらいいな、デザイナー側目線だとどういうもののか知れたらいいな、という気持ちで参加しました。

だから企業ブースにも行って、プロダクトやデザイン、制作の流れについて色々聞いていたんです。気になるし。他社の話をがっつり聞ける絶好の機会じゃないですか。質問しまくっていました。そしたら当たり前のように「よろしければ、このQRコード読み取っていただければ、キャリア採用ページですので」と言われ、「あ、ここはそういう場でもあるんだな」と初めて認識したわけです。

当日配られたパンフレットには、こんなフレーズもありました。

採用仲間を見つけたい方は採用横丁へ
採用について相談されたい方はビビットスペースへ
転職されたい方はViViVIT BOOSTスペースへ

デザイナーやPdMは、こういうところで採用やら転職やらのプラットフォームがあるんですね。なるほど。2年前に書いたこんな記事も思い出しながら、「AIの台頭を考慮しても、今は人材不足なんだなー(業界によるかも)」と改めて思いました。


余談ですが、16時になったら、お酒と軽食が出てきたのにも驚き。


こんな感じで、いくつかのブースを見て回り、プロダクトを触ってみました。

そして、気になっていたいくつかのセミナーを聴講。
セミナーは300席ぐらいあったと思うのですが、満席でした。
さらに後ろに立ち見の方も大勢いらっしゃいました。
大盛況!

私が視聴したセミナーはこちら。

◆セミナー詳細◆

①14:30
サービスデザインプロセスにおけるアンチパターン By株式会社ディー・エヌ・エー/猪鼻セカンドル貴司氏

▼一言で言うと
「Anyca(エニカ)」というアプリ改訂の話でした。面白かったです。今回のイベントで面白かったトップ2に入りました。

▼印象に残ったこと
仕様やスコープを決めていく際、議論を円滑に進めるちょっとしたポイントは?
議論をその場で図におこすこと。言葉だけの時に、デザイナーが図で表す。図にしてみると分かりやすい。UIデザインを図におこすことはもちろんだが、ややこしい議論の内容もFigmaに起こしながら議論。図があるとその日のMTGのゴールをすり合わせながらできる。そうすると、論点がずれたり、着地点が分からなくなったりしても戻ってこれる。

▼感想
・「UIだけでなく議論をその場で図に起こすことの大切さ」はなるほどと納得。デザイナーではないですが私も意識しようと思いました。自身だけでなくその場にいるみんなの頭の中の整理に役立ちそう。

・改訂とは言え「ユーザーインタビュー→開発→ローンチ」までたったの2週間で作り上げたそうです。そのスピード感に驚きました。

「私が勤めている会社でもこのスピード感が出来るのだろうか。そもそも金融だとここまでのスピード感は求められていないのか。でも「アプリ業界」という意味では金融という枠組みに縛られていたらそこから成長が鈍化してしまう気がする…」などと思い、このスピード感がどうやって行われたのか、そこをもう少し知りたいなと思いました。

②15:30
複雑さと対峙するUIデザインーーカオスからUIを生み出す全奇跡
篠原直人氏(株式会社マネーフォワード)

このセミナーを聞きたくて、大デザインナレッジ展に来たようなものです!
だって、UIってカオスになってくるんだもん。シンプルisベストながらも、様々な機能をどこまで入れるか難しい。それを知りたいなと思って聞きました。そして、とても面白かったです。一番おも白かったです。説明も分かりやすかったな。

▼一言で言うと
きれいな軌跡なぞない。
だけどポイントは4つある。
1. ドメイン理解と認識合わせ:広さ×深さ
2. 相互理解と期待のすり合わせ:振り返りが大事
3. 作って問う:たたき台を提供し続ける、具体的なものを見て議論する
4. 共通の道具を作る:誰もが一定の品質を作り出せる状態を目指す

▼印象に残ったこと
「Howありきで考えない」ということ。
そもそも何の問題を解決したいのかを考える。

▼詳細

マネフォクラウドは他のものと連携するけど、1つのプロダクトとしてやっていきたい、そこもカオス。間にボールが落ちたり、誰が何を決めるのか曖昧になってくる→これが開発のカオス。

これには激しく共感。ほんまこれ、開発のカオス。
じゃぁどうやってこのカオスをまとめるのか、という話でした。
以下の4つのポイントが全軌跡との事です。

●1●ドメイン理解と認識合わせ
網羅的に理解することが大切。
網羅性=広さ×深さ
・広さ=全体感(登場人物・流れをマッピングしたものを書く場をデザイナーがファシリテートするだけでも価値がある)
・深さ=勉強(本を読む、不明点を都度調べて理解する)
・仕事から道具を切り離す(これは仕事なのか?道具なのか?を考える)

●2●相互理解と期待のすり合わせ
・誤解が生まれるのは、期待値がすり合っていないから。
例えば、デザイナーとPdMの期待値の差。
そうならないために、最初の相互理解が大切。
その後の頼りやすい頼られやすい環境作りにおいて大切。
→最初の自己紹介をちゃんとしておくなど。
マネーフォワードがやっていたのは、自分が得意なこと、苦手なこと、やりたいこと、期待して欲しいこと、相手に期待したいことをワークショップで開示。これをPJ初期や新しいメンバーがジョインした時に行っていました。

振り返りも大切。KPT(keep、problem、try)と言われる、スクラムの中で行われる振り返り。
うまくいっていないプロダクトやプロジェクトは、振り返りが行われていないことが多い。
キツイ状況だと、優先順位高いのからどんどんやっていくみたいなことが行われて振り返りがない。そうなると、お高いの期待値がだんだんずれていく。状況がつらくなったりキツくなったりしても、振り返りは必ずやった方がいい。

●3●作って問う
目に見える議論があることで、お互いの認識を確認しやすい。

●4●共通の道具を作る
誰もが一定の品質を出せる状態を目指す。お互いが越境している状況が理想。

▼感想
「誤解解が生まれるのは、期待値がすり合っていないから」で、そのためには「振り返りが大切」というのは、全てのことに言えると思いました。デザインだけではなくて全ての仕事において。仕事だけではなくて全ての人間関係において。また、「たたき台を作る事の大切さ」や、ボールが落ちやすいから「お互いが越境している状況が理想」というのも、すべての仕事に言えることだなと思いました。

すっごいどうでもいいことなんですけど、仕事のタスクや責任のことを、なんで「ボール」って言うんですかね?「ボールはどこにあるの」とか「ボールが落ちないようにしてね」とか。みんな野球が好きすぎるん?野球が趣味の人ばっかりじゃなかろうに。

数年前に私は初めて「ポテンヒット」という言葉を聞いたんです。当時の上司がよく使う言葉だったから。でも私はその時意味が分からなくて。なんならそれまで10年以上その言葉を使う人に会ったことがなくて。あわててググりました。そしたら元々は野球の言葉で「ポテンと落ちてヒットになってしまうこと」だと知ったのです。

あの時の「ポテンって英語かと思ったら音やったんかーい!」「ってヒットの意味を知ったの20代中盤だっただけど、野球が趣味以外の人はみんなこの意味知ってるの?」「なんで野球用語に例えるん?」って思った衝撃はしばらく忘れられません。

とは言え、「ボール」という言葉が飛び交う環境には気がついたら慣れていました。

話が飛びました。戻します。
そして長くなってきたので簡潔にまとめていきます。


③15:55
うちのデザインレビューはここを見る(3社)
和泉純一氏(ラクスル株式会社)
松山倫太郎氏・上江州佑布子氏(Accenture Song)
中川直明氏(面白法人カヤック)

▼一言で言うと
ラスクル:デザインによって目的が達成されているかどうか
Accenture Song:「ライフ起点」のビジネス発想を取り入れることが大切
面白法人カヤック:デザインレビューで見るべき6つのポイント「要件、企画、UX、デザイン、品質、開発」

▼印象に残ったこと
ラスクル:固有名詞を省略しない、造語を作らない、使わない

Accenture Song:具体事例で、既存の「売れる服を作る」という発想から「世の中の人が求めているコトを叶える」という発想への転換

面白法人カヤック:プロジェクト最終段階になってくると、関係者が増え「どこをどんな風に見ればいいの?」という質問が必ず出てくる。いい例と悪い例両方見せるのがいい。

④16:50
たきコーポレーションの先輩デザイナーが後輩たちに教えている、デキるグラフィックデザイナーが日頃やっている習慣
長山大樹氏(株式会社たきコーポレーション)

▼一言で言うと
検証しつくして、その中から精選していくことで、より精度の高いデザインへと磨き上げていく

▼印象に残ったこと
より精度の高いデザインを作るために必要なことは3つ。
・軸になるデザインを作る
・良いデザインを見極める目を養う
・デザインを選んだ理由を言語化する

⑤17:15
1on1をデザインする
亀谷長翔氏(WED株式会社)

▼一言で言うと
デザイナーがデザイナーらしくいることがマネージャーの責務である。その1on1のポイントは3つ。
●1●未来の話をする
●2●感覚的な話をする
●3●やってみたいことの話をする

▼印象に残ったこと
レシートを撮影するとお金がもらえるアプリ「ONE」の会社。当時とても話題になったので覚えています。

●1●未来の話をする
→インスタのナビゲーションバーが青から白になった話は面白かったです。

●2●感覚的な話をする
→作ったものの評価は数字となる。ただ、デザイナーは数字だけではなく感覚的な部分にもフォーカスする時間が必要。何かを作る時において、さわって楽しいものを作る。
→ここにおいては、以前弊社の別の人が言っていた「楽しいアプリを作らないと人はそのアプリを触らない」こととリンクしました。

▼感想
「1on1をデザインする」という言葉にひかれて参加しました。以前マネジメントをしていた時に、1on1のやり方を模索していたことがあったからです。デザイナーのマネージャーとしての1on1ということで、少し違った観点から話を聞くことが出来たのが興味深かったです。

◆最後に◆

13年以上資産運用コンサルティングをしてきた私にとって、このデザインナレッジの分野は素人です。まだ1年目。
正直、このデザナレ展に参加したからと言って、どこまでTipsを拾えたか、どこまで今後の業務に落とし込めるか、と言われると自信はない。

ただ、ふと思い出したんですよね。
社会人1年目に参加した、証券会社のセミナーを。「債券って何なんやろ」というレベルの知識しかなかったあの頃に参加したセミナーを。
意味がよく分からないなりに、あの時分からない言葉を調べて、その後もご縁がありその証券会社のセミナーに何度も参加させていただいて。
そうこうしているうちに、普段の業務と重なることも出てきて。
気が付いたら分かるようになっていたことを。

そしてセミナーをきっかけにマーケットの魅力にハマった結果、社会人4年目に長期有給休暇を利用して、インドネシアのジャカルタとシンガポールの偵察に行くほどに。当時会社の地域CEOの人脈もあり、色んな方々をアレンジしていただき、ジャカルタとシンガポールのマーケットにおける立ち位置をよく知ることが出来たのは、今でも貴重な財産です。あの時出会った人々のことも。…とこの話は長くなりそうなので、ここで切ります。

「大デザインナレッジ展」初めてのデザインナレッジのセミナーでしたが、これをきっかけにもっと色々勉強して、業務に落とし込んでいこうと思ったセミナーでした。

(5,300字ぐらい)


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