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7時間50分もかかった寝かしつけ
「ねんねしない!ねんねしないもん!でんきつけて!」
この5日間で、娘のこのセリフを何回聞いただろうか。
いや、何十回聞いただろうか。
そして泣き出す。
合計で7時間50分かかった。
2歳の娘の寝かしつけに、である。
5日間の合計で、7時間50分もかかったのだ。
なぜ、こんなことになったのか。
◇◆◇
私の娘は、ジーナ式で鍛えているおかげで、
生後3ヶ月ほどから
夜泣き0、
寝かしつけ0、
ひとりでねんね、
というスペシャル3点セットが出来ていた。
乳幼児の育児で最も辛いのは「親の寝不足」「寝かしつけ」など睡眠まわりのことだと思うのだけれど、我が家には無縁だった。
娘の寝る力というのは、まず第一に娘自身の頑張りがある。だけど、産後0日目から添い乳や抱っこで寝かしつけることを絶対にせず、ひたすら寝る環境を整えたわたしの努力でもあると思っている。(自分で言うか!)
大変だった産後3ヶ月の間に、ジーナ式というスパルタスケジュールをするのはめちゃくちゃ辛かったけれど、
それでも、その後の娘の寝かしつけの楽さで、スパルタジーナ式の大変さは相殺された。いや、おつりがきた。
夜通し寝てくれる、
朝は平日6時半、休日7時半に起こすまでぐっすり寝てくれる。
ひとりでねんね出来る上に、
寝かしつけまでひとりでやってくれた。
産後3ヶ月で仕事フル復帰したわたしにとって、娘のこの寝る力はとても助かった。
娘の寝るスキルは神がかっていた。
時間になってリビングの灯りを暗くすると「ねんねのじかん、ねんね、ねんね。」と言いながら、自ら寝室へ行ってくれた。自ら寝室へ行くなんて、ほんま助かる。もちろん、寝室へ行ったらベビーベッドで寝てくれる。
なんなら、寝る前のルーティーンである絵本を読んだ後に、自ら「ねんねだね」と言って電気を消しに行ったこともあった。あなたは天才か。
きわめつけは、ベビーベッドの上でなかなか寝付けない時に、セルフ寝かしつけをしていた。「ねーむれー、ねーむれー、ははーのーむーねーに」と、娘自身が歌っていたのだ。自分に言い聞かせるように。
1歳の、
1歳による、
1歳のための寝かしつけだった。
ちなみに、セルフサービス。
私は娘のその様子を、モニター越しでリビングから眺めていただけだった。リビングで家事をしながら「お、まだ寝てないけど、寝ようとしているね!いいね!」なーんて言いながら。
めちゃくちゃスムーズな寝かしつけだった。
それなのに。
いまや、寝かしつけに7時間50分もかかるようになったのだ。
どうしてこんなことになったのか。
◇◆◇
先週から娘が高熱続きで、ゲームオーバーになりかけた。
夫も私も仕事を調整して休んだし、働いている義理の父母にもヘルプをお願いして何とかやりくりしていた。病児保育は申し込んだけれど、満員でキャンセル待ち。そんな感じで自宅保育が続いた。
自宅保育9日目、とうとう誰も都合がつかなくなった。
そして、夫婦ともに精神的にかなり参ってきていた。
夫も私も仕事が好きなので、あまりにも進んでいない仕事への焦りもあった。この状況がいつまで続くか、終わりが見えないことへの焦りもあった。人間、終わりが見えないとめちゃくちゃ辛い。
そしてとうとう。
最終カードを出した。
500km以上離れている母に来てもらったのだ。
それが、元気な母ではなく。
2回目のワクチンを打って、副反応でフラフラしている母に
ヘルプをお願いした。
それぐらい、どうしようもなくなっていた。
母にはただただ感謝しかない。
そしてなんとか、自宅保育を10日して、やっと保育園に行けるようになった。
ふぅー、やっと通常運転だ、と
ホッとひと安心したのも束の間。
今度は娘が寝なくなった。
今までスムーズにいっていた寝かしつけが、全くうまくいかなくなったのだ。
最初は体調が悪いから仕方ないかなと思っていたが、平熱になってから4日経っても寝ないのだ。
メモ魔らしく、寝かしつけ時間をまとめてみた。
<寝かしつけにかかった時間>
水曜日:2時間30分(夜)20:30~23:00
木曜日:1時間30分(夜)20:40~22:10
金曜日:2時間40分(夜)20:35~23:15
土曜日:1時間 (夜)21:00~22:00
日曜日:1時間10分(夜)20:40~21:50
5日合計で、なんと7時間50分
これが、寝かしつけにかかった時間である。
ひぃー!!!!
7時間50分もあれば、何でも出来る気がする。
noteの記事も軽めのものなら3つぐらい書けそうだし、
作り置きの料理も10品ぐらい作れちゃうかもしれない
(一気にそんな作ったことないけど)。
仕事だって、ほぼ一日フルタイム残業なしで働いた時間だ。
本だって、1冊読めちゃう。
映画だって、3本ぐらい観れちゃう。
こんなご時世でなければ、日帰り登山も行けちゃう。
その、何でも出来ちゃう7時間50分を、
ただただ寝かしつけに使った。
育児って色々大変だけど、寝かしつけほど不毛に思う時間はない。
ちなみに、この7時間50分は、純粋に寝かしつけにかかった時間だ。
寝る前のルーティーンである、
積み木をする、絵本を読む、などの時間は含まれていない。
我が家は、ひとりでねんね出来るようにとジーナ式を徹底しているため、添い寝は一切しない。添い乳も一切しなかった。なんなら、娘と親の寝室は別だ。
それでも。
寝かしつけにこんなに時間がかかるなら、ちょっとぐらい添い寝してもいいんじゃないかな…と思ってしまう。添い寝したら寝るんじゃないかなって魔がさしてしまう。
でもそうすると、ねんねのサイン=添い寝になるのが怖いので、今のところ添い寝なしで頑張っている。
ちなみに、ジーナ式のねんねのサインはこれ。
「間違ったサイン」=授乳で寝かせる、抱っこして寝かせる、背中トントンして寝かせるなど、これらを「ねんねの時間」とクセづけてしまうことはNG。抱っこ中なら寝る前にベッドに置き、授乳中に寝たら最後少し起こす。
「正しいサイン」=部屋が暗いこと、静かなこと、毎日同じ時間に起こし、同じ時間に寝かせる。
あまりにも寝ないので、夫婦で本を読むことにした。
子育てに困った時は、夫婦で共通の指針を探すのが、我が家のやり方だ。
とりあえず、この本を読んでみた。
『カリスマ・ナニーが教える 1・2・3歳児とおかあさんの快適子育て講座』
なぜこの本にしたのか。
ジーナ式が0歳の本だとしたら、続きはこれだったからだ。
かなり読み応えがある本だった。
そして、この本の通りに実践した。
うまくいくことを願って。
全然うまくいかない。
娘は賢い。
というか、2歳の赤子は賢い。
ので、親がリビングの灯りを一段階暗くしただけで、気が付く。
そして、泣きわめく。
「娘ちゃん、ねんねしない!ねんねしないもん!でんきつけて!」って。
そう。
寝かしつけ以前の問題、寝室へ行くことさえ拒否するようになったのだ。
水曜日は、寝室へ連れて行くまでに1時間以上かかった。
なんとか寝室へ連れて行った後も、何かと理由をつけて寝室を抜け出す。
「おトイレいく!」
と言って、お手洗いに行く。
「みどり、やってないね!」
と言って、リビングの隣の部屋にある電源タップを押しに行く。
(スイッチを押すと緑色になる)
「アンパンマンがいない!」
と言って、ぬいぐるみを取りにリビングへ戻る。
ちなみに、いつもはアンパンマンとは一緒に寝ていない。
「くるま、のってない!」
と言って、リビングにあるd-bike(室内用の車)へ乗りに行く。
ちなみに、車に乗るのは、寝る前のルーティーンではない。
「パパ、いたい?ママ、いたい?」
「みんな、ばんそーこー、はってないね!」
と言って、絆創膏を取りにリビングへ戻る。
ちなみに、ケガは全くしていない。
といった具合で、2歳の小さい頭で必死に色んな言い訳を思いつき、
一度は入った寝室から脱出しようとする。
ひぃぃぃ。
寝室に入ったらすぐベビーベッドに入ってくれた時代がもはや懐かしい。
娘が大好きなラプンチェルの歌が頭の中で流れる。
花はきらめく~魔法の花~時を戻せ~過去に戻せ~傷をいやせ~運命の川~さかのぼれ~よみがえらせろ~過去の夢・・・
いや、寝かしつけ0ひとりでねんねの習慣が、過去の夢にならないように、今必死に戦っています。
ねんねのリズムを整えて、
親であるわたしと夫が必死に環境を整えて、
娘自身に、自分で寝る力を取り戻してもらうために。
(3,395字)
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