まま、ぱぱ、どっちでもいいからしょうがっこうにきてもらうよ
「えーん、えーん、ママー!
ママー!ママきてー!!」
4歳の娘の泣き声が聞こえた。
手元の時計を見ると、朝5:50だった。
いつもは朝6:30に起こすまでぐっすり寝ている娘。
その娘が泣いている。
リビングのモニターごしにその声を聞いて、私は娘の寝室へ向かった。
大泣きしていた。
どうやら、幽霊が出てくる怖い夢を見たらしい。
こわくて抱きついてきた娘は、汗びっしょりだった。
少し違和感を覚えたが、
まぁ、よほど怖かったのだろう。
そして、さらにこう言った。
「ママ、パパ。
小学生になっても、小学校まで迎えにきてね。」
こういうことは、気軽に返事をしてはいけない。
「1年以上先のことなんて覚えていないだろうから、この場をおさめるためにとりあえず“いいよ”って言っとこ」というのはNGである。
子どもは、覚えている。
ビックリするほどちゃんと覚えている。
親が放ったその言葉を。
特に、自分との約束を。
だから、出来ないことを気軽に
「できるよ、いいよ」というのは大NG。
とはいえ、小学校1年生になっても最初はお迎え必要だろうなと以前から思っていた。いつまでお迎えが必要かは分からないけど、少なくとも「小学生になったからハイ一人で登下校してね!」とは考えていなかった。
だから言った。
1年以上先のことだけど、ちゃんと責任をもって。
「わかったよ。
小学生になってもお迎えに行くね」と。
娘は安心した。
そして、「ママと寝たい!」と言い始めた。
おっと…夫と視線をかわした。
時間は5:50だった。
私は毎朝6時に起きて準備をする。
つまり、もうそろそろ起きる時間なのだ。
夫と英語で
「もう5:50だから、起こしちゃっていいかな?」
と会話し、夫からOKをもらったので、起こすことにした。
ちなみになんで英語かと言うと。
これを日本語で会話すると、横にいる娘が「起きる!起きるもん!絶対起きる!」と言うことがほぼ確実だからだ。
今回は起きるという決断を夫婦でしたけど、起きない方がいいよねってなっちゃった時に、娘が起きるモードになっているとものすごく大変。
だからこういう「娘に聞かれては困る会話」は夫婦で英語でやっている。
とはいえ、私の英語力はたいしたことないので、「Now,5:50…get up OK?」みたいなほぼ単語だけだが。
ということで、娘と一緒に起きることにした月曜の早朝5:50。
起きることに決めた娘は、まずこう言った。
「小学生になっても、ママかパパが小学校までお迎えに来てくれるってこと、ちゃんと書いておこ。書いておかないと忘れちゃうかもしれないでしょ。」
ということで、朝起きて一番に書いた紙がこちら。
まま
ぱぱ
どっちでもいいから
しょうがっこうに
きてもらうよ
おぉぉ…!
なんと。
4歳にして、
約束事のエビデンスを
しっかり残す人間になりましたか。
誰に似たんだか…
あなたは、素晴らしいビジネスパーソンになると思うわ。
うん。
さて、そうこうしているうちに、朝6:00になった。
今日は平日。そろそろ朝の家事や準備をする時間。
しかし。
娘はそのあと、「ご本読みたい!」と言って、読み始めた。
そしてすぐに「ママ読んで!」と。
かわいいなぁと思いつつ、時間を気にしつつ、2冊の本を読んで。
時計を見たら6:13、さすがに準備しないと会社に間に合わない時間。
夫にバトンタッチする前に、思い出した。
今朝の違和感を。
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