なかなかポルノグラフィティと交差することがない音楽遍歴(後編)〜なにはなくとも〜
前回(中編)は我ながら重い内容でしたが、ここからは元気になります。
ポルノグラフィティに辿り着くまでの約17年間です。
乳幼児の子育て期(2003年〜2013年)
2022年に結婚し、体調が落ち着いた2003年に第一子を出産。てんやわんやの毎日。
2歳になった頃、夫がたまには気晴らしをさせようと考えたのか「久しぶりにライブとか行ってきたら?」と言ってくれて「じゃあ、お言葉に甘えて」と出かけたのはまっきーのライブでした。
徳永さん以外のライブは初めてでしたが、あの一番つらかった時にもう一度音楽を聴くきっかけになったまっきー。
オーケストラもいいけど、洗足学園のコーラス隊がとにかく素晴らしいんです。天国と地獄のエレベーター、ぜひ聴いて…!
音楽って、歌ってすごい。
乳幼児の子育て期の10年間は子どものための音楽ばかり聴いていた10年。
自分のために音楽を聴くのは通勤中だけになりました。
久石譲による本格的なオーケストラアレンジ、プロオケによるホールレコーディング、そしてナレーションは糸井重里と大人も唸るガチな演奏ですが、もちろん子どもも楽しい。夕ごはん時にしょっちゅうかけてた。
(サブスクも公式動画もなくて残念)
アンパンマンや戦隊モノ、ウルトラマンのCDの合間にミュージカルもよくかけていました。メリー・ポピンズも子どもに布教。
年に1回くらい劇団四季にも連れて行っていました。
合間にしれっとオペラ座の怪人を紛らせていたので、うちの子たちは2歳ぐらいで「なーんてすばーらちーあなーた」とAngel of Musicを歌い、保育園で「ふぁんとむとくりすちー(クリスティーヌ)」の絵を描いていました。かわいかったな。
実はオペラ座の怪人のゆるいオタクです。2階席最後列3,000円という格安チケットでリピートして、これまでに50回くらい観てます。
四季版も大好きですが、一番好きなのはこの25周年ロンドン記念公演キャスト。最高オブ最高。
子どもたちがバイオリンを習っていたので、お稽古曲を中心にバイオリンソロのクラシックもよく聴きました。
ど定番のお稽古曲、ピアノで言うところのエリーゼのために的な曲。
子育て中の密かな楽しみだったゆうがたクインテット。録画して観てた笑。
体調を崩して離れていたアマオケも5年ぶりに復活。
週6日フルタイムで仕事して、保育園のお迎えは一番最後組。隔週日曜日は子連れでアマオケ練習、下の子が妊娠中も大きなお腹で舞台に上がって、よくやってたよ自分!(今はもうムリ!!)
この時期に父と母も見送りました。
ひとりっ子なので2回とも喪主を務めました。父の時は踏ん張れたけど、母の時の喪失感は未だに引きずってます。
こんな勢いで突っ走って生活していたので、この10年間、新しい音楽はほぼ聴いたことがないです。
記憶にあるのは職場で勧められて聴いたこの曲くらい。わが子に送りたい曲。親子でカラオケ行く時はいつも歌ってる笑。
当時のヒットチャートをぐぐってみましたが、タイトル含めさっぱりわからない空白の10年。
ライブはまっきーのコンサートにもう1回行ったけれど、夜に出かけるのは難しいし、聴いてるのは子ども向けの音楽ばっかりだし、ライブに行きたいという熱もなくなってしまって、そのまま10年間行かなくなりました。
ポルノグラフィティにとっては、74ersから15周年のLEMFまでの10年間。
ヒットチャートの曲がなにひとつわからない時代なので、メリッサもハネウマライダーもタイトルすら知らなかったです。
子どもから音楽を教えられた時期(2014年〜2020年)
すっかり世の中の新しい音楽がわからなくなりましたが、上の子が小学校高学年になると学校で今の音楽を覚えてくるんですね。
家で聴きたいと言われてYouTubeで流すようになり、少しずつ「今の音楽」を10年ぶりに耳にするようになりました。
カラオケに行ってみたいとねだられ、母子3人でカラオケへ。
そこで小学生の長男が歌ったのがセカオワでした。
有名なクリスマス休戦を題材に、今どきのアーティストはこんな視点で歌うのか。
興味を惹かれてカラオケの帰り道にTSUTAYAでアルバムを1枚借りてみました。
その日から長男は学校から帰るや否やランドセルをリビングに放り出し、CDコンポの前で歌詞カードを見ながら正座して来る日も来る日もセカオワを聴いていたようです笑。長男の音楽の目覚め。
思春期を迎える長男と共通の話題がほしいなと考えていた時期だったので、ちょうどいい機会と私も聴いてみたら、一曲目の炎と森のカーニバルからして音の作り方がとにかくおもしろい。
音作りがいい、ポップでcuteなセカオワメロディ、なにより歌詞の世界観がとてもとてもいい。
へええええ、いいんじゃない??
このあたりからしばらく長男の誕生日やクリスマスプレゼントはセカオワのCD一色になったのですが、それをちゃっかり私のiスマホにも入れて聴いていました。
長男が中1になった2016年、初めてライブにも連れて行きました。
さいたまスーパーアリーナでオールスタンディング、アリーナ一番後ろのブロック、まだ身長の低かった長男は全然ステージが見えなくて、背伸びしてるのを後ろからずっと腕をぷるぷるさせながら支えてました。
私にとってちょうど10年ぶりのライブ、楽しかった。
中学生になった長男と共通の話題ができたことが嬉しくて、ツアー毎に母子でライブに行けることが嬉しくて、「セカオワ、お願いだからずっと活動続けて」と今も祈っています。
親御さんとポルノのライブに行ってるみなさん、きっと自分が思ってる以上に親御さんは親子でライブに行けることを幸せに思ってます。
セカオワから派生した新しい出会いもありました。
オザケン、渋谷系の王子様。
世間を席巻していた頃はとにかくきらきらし過ぎて「ちょっと自分とは違いすぎる」と近寄らなかったアーティスト。
こんな歌詞を書くんだ。いい感じで歳を重ねた雰囲気も素敵。
今更ながら名盤LIFEを聴き、若い時はわからなかったオザケンの音楽の「多幸感」の素晴らしさを知りました。
この頃、星野源にも出会います。
きっかけは逃げ恥。
(それまで存在も知らなかった。ちなみにガッキーも逃げ恥で初めて知った)
地獄でなぜ悪いとか、最高ですね。いつかライブに行ってみたい。
この頃、実は子どもたちが先にポルノグラフィティの音楽に馴染んでいました。
THE DAY、メリッサ、オー!リバル、VS。
私がポルノの音楽を初めましての状態で聴き始めた時、子どもたちが「あ、これ知ってる」「ヒロアカでこの曲が一番好き」等々リアクションしてきてびっくりした。おすすめしてくれたらよかったのに!
自分で新しい音楽を聴き始めた時期(2020年〜)
これまで脇目を振らずに走り続けてきた中、コロナ禍で急にできた「おうち時間」。
下の子も小6になって少し生活にも余裕ができて、コロナ禍をきっかけに自分から「いまどんな音楽が流行ってるのかな?」と初めて「今」に意識が向くようになりました。
そして聴き始めたのがOfficial髭男dismとKing Gnu。
最初は見た目に惑わされて、ヌーのことを「Official髭男dism」というグループ名、ヒゲダンのことを「King Gnu」というグループ名だと思ってました。ヒゲダン、誰も髭なんて生やしてないじゃん…
2020年〜2021年のコロナ禍真っ只中の時期、一番聴いていたのはヒゲダン。
その次に聴いていたのが星野源。
そしてその次が、King Gnu。
お母さんになって17年、やっとKing Gnuに辿り着き、2021年の暮れ、YouTubeでKing Gnuの動画を観ていたらリコメンドされて流れてきたのが、あの伝説の井口ANNです。
ここで「岡野さん」に出会いました。
振り返ってみて気付きましたが、コロナ禍で突如時間と余裕ができたからKing Gnuにたどり着いて、のんびりYouTubeを眺めるおうち時間があったから井口ANNにもたどり着けた。
運命ですかね(真剣)
危うかった20代後半をなんとか生き抜いた後は、ひたすら「兎にも角にも上を向くんです」ままに20年近くひたすら走り続けてきて、ある時突然見つけた愛すべきものが、昭仁さんで、ポルノグラフィティでした。(やっぱり運命では?)
おかげで、毎日がとても楽しくてしあわせです。
(完)
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ヒゲダンが好きで、King Gnuからポルノグラフィティにたどり着いたので、2022年のMステは「私のための組み合わせ?」と思うラインナップ。まさかの地上波の「めっ!」は最高の瞬間でした。「めっ!って言ったーー!!」とテレビの前で叫んでました。
Twitterのこの写真もめっちゃ嬉しかった…
惜しむべきは、なぜ録画しなかった、自分!!(音楽番組を録画する発想がまだなかった!)