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ディレイビューイングを控えて9/1因島公演について思うこと

11月8日、夜の1時に書いています。
日付けも変わり、いよいよ今日からディレイビューイングが始まります。
今の気持ちを書いておきたいと思います。

因島ロマンスポルノ。
この文字の並びを見るだけで、このライブがどれだけ特別な意味を持つのか、新規ファンでもそれなりにはわかるつもりです。
沼落ちする前の私であったとしても、ポルノグラフィティのおふたりにとってはもちろん、ファンにとっても、そして今までおふたりを支えてきた地元やポルノチームにとっても、どれだけの深い想いが込められるライブなのか想像して、胸がいっぱいになっていたと思います。

ワズビル最終日の有明公演、もしかしてロマポルの発表があるかなと期待していました。そして、もしかしたら広島開催かもしれないなと想像していて、密かに東京〜広島間の高速バスを調べていました。

でも、まさか因島とは。

あの発表の瞬間の会場の悲鳴のような歓声、今でも鮮明に覚えています。
有明の帰り道、「因島総合運動公園」とGoogle検索したら「キャパ」とサジェストされて、考えることはみんな一緒なんだなと苦笑いしました。

こんな特別なライブを限られたキャパシティの会場で開催する。とんでもないプラチナチケットになると瞬時に理解しました。
だから、申し込んでみるけれど、当選の可能性は限りなく低いだろうと思っていました。

なのに。
二日間申し込んだうち、8/31は落選したものの9/1公演にまさかの当選。
びっくりして、信じられなくて、でも本当に嬉しくて嬉しくて、すっかり舞い上がってしまって、その日の帰り道はふわふわして、はっと気付いたら車道を歩いていたこと、因島に行くまでは死ねない、気をつけろ自分と思ったことをありありと覚えています。

ただ、本当に嬉しいのだけれど、当選した瞬間から後ろめたさもずっと抱えていました。
新規も新規、にわかファンが、こんな特別な意味を持つライブに行っていいのか…?
こんな人間が行っても、価値がわからないのでは…?

落選してしまった人がやはりとても多かったこともSNSで伝わってきて、申し訳ない気持ちを持ったまま8月を迎えました。

7/20のテープカットの日からこの夏は本当に特別で、自宅にいながらも毎日楽しくて、ラバップの部屋やいくつものテレビ出演と続いたあたりの時期ではロマポルに向けてのわくわく感、期待感が最高潮に高まっていることを実感していました。
最高のライブが待ってることを誰もが疑うことなく信じ、待っていた。
あの悪夢のような進路を描くサンサンが現れるまでは。

SNS上のぽるのファンの心はひとつでした。とにかく無事にこの特別なライブが開催されてほしい。
朝起きた瞬間から台風の進路を確認して、一日中、中国地方の天気を気にして、夜寝る時には「起きたら台風の進路がいい方向に変わってるといいな」と願う。ひたすら祈る。
かなり早い段階で急遽現地入りする方々の様子を見て、改めてこのライブにかけるファンの想いを実感する。
そんな中での8/31の中止。
そして、9/1の開催。

無事に開催されることを、私は羽田空港の出発待ちの機内で確認しました。
まず、昭仁さんと晴一さんのことを想ってよかった、と思いました。
そして、自分がこの特別なライブに参加できることを実感して、戸惑いました。
強い想いのある、どれだけ多くの人が悔しい思いをしているだろう。
ライブに参加できることを素直に喜べない。
極端な話し、二日間とも中止になれば公平になる、気持ちも楽になったかもしれないとすら脳裏をかすめました。

無事に前日のお昼前に福山に辿り着き、ぽっかりと空いた時間。
この気持ちをどう受け止めたらいいのかわからないまま、複雑な表情のまま、福山からバスに乗って因島へ向かいました。


本当だったら島に歌声が響いていたであろう時間。

せっかく因島に来たのに、この日は悲しい気持ちの方がずっと強くて、全然笑顔になれないまま、複雑な表情のまま。
総合支所から美しすぎる穏やかな海を1時間くらいずっと眺めていました。
本来なら、私はいまこの時に因島に入ることはできなかったはずなのに。

ただですら、私なんかが参加していいのだろうかと思っていたライブがこんな状況になり、本当に申し訳ない気持ち、あえて言うのなら罪悪感のような気持ち。
一方でライブが開催されること、そして本当にラッキーなことにそれに参加できることを嬉しい、ありがたいと思う気持ち。ずるい自分。

今でも言語化できないような気持ちがぐちゃぐちゃにないまぜになって、情緒は乱れまくりました。とにかく、苦しかった。
でも、この瞬間に悔しい想いを必死に耐えているひとからしたら、行きたいのに行けないひとからしたら、私がこんなことを感じているのもとても腹立たしいことだと想う。
なんだかんだ言ってライブに参加できるんでしょ?偽善的な半端なこと言わないでよと思うよね。自分が逆の立場だったらきっとそう思う。

どれだけ考えても正解はないまま、当日を迎えました。
朝、ホテルで準備をしていたら堪えられなくなって、涙が止まらなくなって、でもそんな自分をちゃんと自分で引き受ける覚悟もなくてXでつぶやいてしまい、一番悔しい想いをしている優しいひとたちに気遣ってもらってしまう。
まるで駄々をこねている子どもだ。本当にひどかった。

私のリアルな身近にも、そもそも申し込むことすら叶わなかったひとたちがいます。
いろいろな想いが、特別な、強い想いが寄せられている因島でのライブに幸運にも参加させてもらえること、全てのひとに感謝して、感謝の気持ちを持って因島へ向かおうと改めて決意してバスに乗りました。

いよいよライブが始まるとなっても、会場の雰囲気もどこか独特でした。
みんな、どうしたって8/31のことを想ってしまう。ここに来られなかったひとのことを想ってしまう。
果たして笑っていいのだろうかとすら感じていました。

でも、そんな会場の気持ちも、そして悔しい想いをしたひとの気持ちも、全てわかって、理解してくれていたのがポルノグラフィティでした。

ディレイビューイング、MCがカットされていないことを期待しています。
昭仁さんのひとことで、「この瞬間は音楽に集中するんだ」と一気に会場の気持ちが切り替わりました。

もちろん、悔しい想いをしたひと、来たくても来れなかったひとへ寄り添う言葉がけもしっかりありました。おふたりの気持ちが痛いほど伝わってきて、どうか空を越えて届いてほしいと思いました。
会場からも大きな拍手。届いてほしいという気持ちのこもった拍手。

翌日の昭仁さんのpost、「悔しい思いをされた方々にはその思いが少しでも和らぐような活動」という表現に、ああ、本当にどこまでもわかろうとしてくれるひとなんだなあと実感しました。
だって、悔しい思いは消えない。
もちろん、消さなくちゃいけないと考える必要もない。
それをわかった上で、受け止めた上での「和らぐような」という表現。

どれだけの想いを背負ってあのステージに上がっているのか、想像もできません。
それをしっかりと正面から受け止めてステージに立ち続けている。
プロフェッショナルとしての矜持を改めて感じます。

今日から始まるディレイビューイング。
これまで、なんとなく因島ライブのことは思い出さない、思い出せないでいました。
やっぱり自分の中のいろんな気持ちが消化できていないから。

ずるい自分も、弱い自分も全部自分で引き受けたい。
心から尊敬するプロフェッショナルによる、特別なライブ。
映画館でしっかり対峙したいと思います。

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