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因島ロマンスポルノ'24④〜あらゆる想いを背負ってステージに立つ姿〜

前回のnoteでライブのことを書くつもりだったのに、当日の朝起きてからライブが始まるまでだけでまさか2,000字も書くと思わなかったです。
4本目でやっとライブ本編にたどり着きました。 

自分のプライドにかけて言いたいのですが、ライブの記憶は比較的ちゃんと残るタイプです。セカオワのライブ、毎回演奏もMCも結構ばっちり覚えてます。

なのに。
ポルノグラフィティのライブは、
かっこよかったです
うたがうまかったです

しか記憶に残っていない、感想が出てこないのはなぜなんでしょうか。(たぶん昭仁さんが悪い)

因島ロマンスポルノ、ディレイビューイングで記憶を補完して当日のことを書きます。
記憶装置うすうすな私が、あの夏は特別だったねと10年後に思い返すための記録です。


オープニングの意外性

おいでよサンタモニカ

因島での凱旋公演。
涙を誘う感動的な幕開けなのか、記念公演らしく華々しく始まるのか、どんなオープニングかどきどきしながら待っていたら、え、コレ…!?
そっか、このライブはお祭りなのか!!と頭を切り替えて、両手を挙げて飛び上がってふーふーと叫ぶ。
楽しそうにタンバリンを叩く白シャツの昭仁さんに目を奪われていたので、みなさんが話題にしていた「うぇるかむ いんのしまー!」のリズムはフンワリとしか覚えてません。
ふーふー叫びながら「おいでよサンタモニカ」のタイトルが思い出せなくてもやもやしていたオープニング。笑

愛が呼ぶほうへ

で。
お祭り気分で「いんのしまー!」と叫んだところに、いきなり「愛が呼ぶほうへ」のイントロが鳴るなんて、感情が追いつかないんですが…!
やると思ってたけど、因島で絶対聴きたいと思ってたけど、いきなりこの曲から始まるなんて想像もしてなかったです。(ワズビルのセンラバ始まりと同じくらいの意外性)
この曲を聴けただけでもう今日は充分すぎるくらい。胸がいっぱい。いきなりクライマックス持ってこないでください…

ポルノグラフィティの物語

メジャー

メジャー、FRAG、前夜。聴けて嬉しかった。
でも意外でした。特にメジャー。
行ったことのない過去のライブのセトリなんて全くわからないけど、識者のみなさんのように「ぱのよんやアミュフェス以来、10年ぶり」なんてさっぱりわからないけど(いま調べました)、なんとなくメジャーって今はもう歌わなさそうな楽曲だなと感じてたんです。
ありがとう…!

FRAG・前夜

いつもは自分ごととして聴いて励まされている楽曲ですが、この時ばかりは「ポルノグラフィティの物語」でした。

あれ程に窮屈だったこの部屋も街も
名残惜しくなって
無邪気な時間があったのは
誰かに守られていた証と知った

前夜/ポルノグラフィティ

運命を共にする僕らに
それぞれ背負う旗があるとして
どんな色でも変な形でも
素直に讃え合えること
例えば何も書いてない
白い旗でも

FRAG/ポルノグラフィティ

因島で聴く前夜は、見たことがない30年前の情景やその時の感情が伝わってくるようで、ここで聴かせてもらえて本当によかった。

故郷への凱旋

アポロ・OLD VILLAGER

ライブの早い段階でデビュー曲を披露。
この因島だけで何枚のシングルCDが購入されたんですかね…
とか思っていると、25年のキャリアを故郷に見せつけるかのようなOLD VILLAGER
魂が飛んできそうな熱唱。ロックバンドとしての矜持。
…と冷静に書いてますが、実際の現地では「うわああああああああ!!!」以外に出てこない状態でした。やばかった。

新規ファンのシスターへの想い

シスター

初期からずっと応援しているみなさんにとってきっと特別な意味合いを持つシスター。
当然ながら私はその感覚は持てないので、フラットに受け止めている楽曲です。(大好きです)
とはいえ、それでもこの特別な公演でこの楽曲を選ぶという姿勢にぐっときて、イントロが鳴った瞬間に鳥肌が立ちました。
円盤の「一度だけポルノグラフィティをやめようと思った」というロイヤルストレートフラッシュのMCを思い出しながら、「ここまで歩き続けてくれたから出会えたよ、ありがとう」と心の中でつぶやいてました。
新規ファンの私にとって、シスターは「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたくなる楽曲です。

「タマがいたから」

ライブ終盤ではポルノグラフィティに関わるさまざまな人たちへの感謝の言葉が続きましたが、その中でもしっかり力強いメッセージだったのがタマさんへの感謝。

「もう一人この島から一緒に出た白玉雅巳、タマ。タマがいたからポルノがある。タマに拍手!ありがとう、タマ!」(ふんわりとした記憶です)

因島で「前夜」を聴くと、この島を出た3人ががむしゃらに大きな夢を追いかけた日々に想いを馳せたくなるし、いまこうして書いている瞬間はダイアリー00/08/26のドキュメント映像の3人のはち切れそうな笑顔を思い出して勝手に感慨深くなっています。
3人で始めた夢が途中から2人になって、時には曲がりくねった道を通りながらも、それでも止まることなく25年間走り続けてくれて、本当にありがとう。それもすべて、3人でのはじまりがあったから。

あと、このMCでタマさんのことを話し始めた時、会場が「えっ!もしかして来てる!?!?」とざわつき、それを否定するように「今は東京におるけど」と昭仁さんが被せてきたのはちょっとおもしろかったです。

あらゆる想いを背負ってステージに立つ姿

悔しさをステージに持ち込まない

ライブが始まる直前のわくわくした気持ちが盛り上がっていく会場の雰囲気が好きです。
でも、この日はやっぱりどこか独特な雰囲気でした。どうしたって8/31のことを切り離して考えることはできない。
たまたま高倍率のチケットに当選したから、たまたま8/31じゃなくて9/1だったから、そしてたまたま因島まで来られる環境にあったから、今ここにいる。
その状況をどう解釈したらいいのか戸惑うような空気感が会場に漂っていました。笑っていいのだろうか、とすら思ってた。

でもポルノグラフィティはそんな想いもしっかり受け止めてくれました。
ここにいる誰よりも悔しいはずなのに「悔しさをこのステージに持ち込みたくない」と、今ここで音楽に全力に向き合うことを言い切った昭仁さん。
このひとことで気持ちを切り替えられました。

どれだけの想いを背負ってこのステージに上がっているんだろう。
その姿勢に衝撃を受けました。この人たちは、どこまでもプロフェッショナルだ。

来れなかった人の悔しさを受け止める

終盤のMCで伝えられた賛辞。
タマさんへの言及があったのもこの時ですが、それと同じか、もしかしたらそれ以上に大きな拍手が起きたのが「今日、来たくても来れなかった人」への拍手でした。
大きな大きな、力のこもった拍手。
チケットが取れなかった人、さまざまな事情がある人、交通手段で断念した人、そして8/31に来るはずだった人への大きな拍手。
ディレイビューイングではカットされていましたが、折に触れて何回も言及していました。
誰よりもポルノグラフィティの2人が悔しい。その上で悔しい気持ちを理解して、受け止めてくれていることがひしひしと伝わってきた。
この想いが空を越えて届いてほしいと思った。

察することができると託されたパート

Aokageと青影トンネルの先に見える海

配信のあったAokage。
実際に海沿いの道や青影トンネルを(電動だけど)自転車で走ってから聴くと、この楽曲のリズムが島の雰囲気を表してることを肌で感じます。

そしてMCの「坂を登って青影トンネルを抜けたら海が見えて」という話しを聞いた瞬間、「え、うそ…??」と慌てる。
この夏、3回ほど旧青影トンネルを自転車で通ったけど「海は見えない、歌詞はやっぱりフィクションも含まれてるんだよね」と勝手に納得してたんですが。(翌日、確かめに行きました。見えた…。私のばか…。)
「風を凌げる細い小道」がミツイシヤさんを通り抜ける道であることにも触れてくれて「やっぱりあの道なんだ」と嬉しかった。

テレビでは超メジャー曲を「もしみなさん知ってたら」とか言っちゃうくせに、ここでは「みなさんミツイシヤを知ってると思うけど」と当たり前のように話す様に、昭仁さんにとっての解放区なのかなとか感じていました。

心の準備ができていなかったむかいあわせ

この日一番驚いたのは、むかいあわせ。
いつか聴いてみたいと思ってた。
でも、まさかそれがこの日だとは夢にも思ってなかった。
始まった瞬間「あの!ちょっと待って…!!心の準備ができてない…!!!」と本気で慌てました。

さよなら また旅へ出るんだね
後ろを振り向かずに行くんだ
まだ見ぬ素敵な景色がある
信じて進んでみよう
心と心をむかいあわせ
そこに生まれるものがあるよ
それを人は愛と呼んでいる

むかいあわせ/ポルノグラフィティ

初めて聴いた時から、亡き父と可愛がっていた孫のことを思い出す大切な楽曲です。
ありがとう。感無量…。今も思い出すと泣きそうになる。

ギフトの美しい響き

むかいあわせで気持ちが溢れてしまったので、実はギフトは受け止めきれなかった気がします。放心状態。
ギフトだけで4,000字くらいのnote書けそうなくらい大切な曲なのに…!(その分、横浜で全身で受け止めて大号泣しました)

ディレイビューイングで落ち着いて聴けたギフトは、ギターの音が本当に美しく響いていたことがとても印象的でした。
爪弾かれる音のひとつひとつがきらきらと煌びやか。厳島神社の時のアコースティックアレンジも素敵だったけど、音色はずっと今回の方が美しいと思う。なんだか古楽器で演奏しているバロックみたいな響き。すごくよかった。
円盤だけじゃなく、音源もください。イヤホンで何回も聴きたいです。

あと、しまなみの時の嬉しそうにギターを刻む昭仁さんが大大大好きなので、次もまたギフトやってください。昭仁さんはギターも弾いてください。ついでにしまなみの円盤もください。

察することのできなかった私たち

THE DAYで察することができなかったのはもうみなさん周知のことかと思いますが、私の位置からは昭仁さんの「早い早い」はわからず、前方から順々に座り直す様子に「あ、違ったんだ笑」と察する後方組。
笑い声が起きてました。
THE DAYなのに、ほっこりした瞬間。


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1回で書くつもりがやっぱり無理だったので、2回に分けます!
続きはこんなことを書こうと思います。

  • 暑さと熱狂

  • はっさくんのテーマ

  • ヴィヴァーチェ

  • あなたにとってポルノグラフィティとは

  • ジレンマからのOhhh!!! HANABI

  • 規制退場

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