森瑤子のような、情事
森瑤子さんの小説を知ったのは、朗読会でした。
ある、暑い夏の日に、初めて行く銀座のサロンにやっと辿り着き
素敵なご婦人が、薄いショールを巻き、凛として
森瑤子の小説を朗読をしていたのです。
素敵な音楽と照明がゆらゆらとする中で
洗練された大人の有閑マダムが、情事に溺れていく
その切ないさまを、朗読していました。
✨”始まりは肉体である。そしてなりゆきは心である”✨
この連日の猛暑の中で、小洒落たホテルの涼しい部屋の中
人のぬくもりを感じ、未来のない関係を楽しむ。
しかし、、、本当は愛し合っているという実感を胸に
優しい愛の言葉を口から発していくことを遊ぶのです。
「今日も楽しかったわ、ありがとう。またね」と
けっして執着などしていない風を装い
コロンの香りに、心が乱れそうになりながら
一人カフェで、アンニュイな気持ちを落ち着かせてから
帰路に着く、自分が愛おしい💓 なんて、いいわ〜〜。
家事も子育ても、仕事もやってきた、このシワっぽい手に
ネイルを塗った指を眺めながら
若くはない容貌と、成熟した想念をもてあまし
今、ここに生きているという本能の情欲をとことん追求する
生き方に、女として傾倒していきます。
うだるような夏だからこそ、情事がオススメです。