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互いの個性や魅力を認め高め合う東三河 めぐるMeet Up!
みなさんは「東三河県庁」という言葉を耳にしたことはありますか?
秋の訪れを感じる10月上旬、豊かでユニークな食の基盤を有する東三河県庁の魅力を発信し関係人口を創出することを目的に、農産物やそれを生かした食文化をテーマとしたマッチングイベント「東三河めぐる Meet Up!」の第1回目が東京大手町で開催されました。
愛知県の東部に位置する東三河地域は、静岡県、長野県と接する、豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、設楽町、東栄町、豊根村の8市町村で構成されており、東京と大阪のちょうど中間に位置しています。北部の山間地域、南部の平野・沿岸地域の3つに分けられ、山から海を抱く地形柄、豊かな食が自慢のエリアでもある東三河地域が一丸となって、地域資源の特性を活かした更なる振興を推進する仕組みとして「東三河県庁」が設置されました。
全国的にみても珍しい取り組みで、東三河担当副知事のもと経済団体、大学などとの連携を深めています。
8市町村全ての関係者が集い、100名近い参加者による熱気うずまく場となったイベント当日の様子をお伝えします。
東三河地域の現在地
開会のはじめには愛知県知事である大村知事より、愛知県東三河地域の現状と取り組みについてお話しいただきました。愛知県の中でも農業近代化モデルを形成する基礎とも言われている豊川用水により供給される豊富な水資源により、高い農業算出額を誇る全国有数の農業地帯であること、市町村それぞれが個性を活かした豊かな食が魅力であることなど熱いお話が展開されました。
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次に株式会社サーラコーポレーション代表取締役社長兼グループ代表・CEO 神野吾郎氏から、近年話題となっている「東三河フードバレー構想」についてのご紹介がありました。「東三河フードバレー構想」とは愛知県東部の豊橋駅を中心とした「食を軸とした地域の活性化」を目的とした取り組みで、次世代のフードクリエイターの発掘・育成や、食・食文化の社会課題への挑戦、持続可能な世界の実現などを目指しています。耕畜・農工・工商の連携から地産地消を促進し、東三河が一体となりスマート・テロワールな地域として世界に誇る地域になる可能性があることを力強くお話しいただきました。
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個性際立つ8市町村の食の競演
続いての時間は東三河8市町村長からのPRセッション。
豊橋市からはうずらの卵の消費喚起を目的とした「うずらを愛そう。うずLOVE運動」、豊川市は地域の優れた地域資源「とよかわブランド」、蒲郡市から県下約9割の出荷量を誇る「蒲郡メヒカリ」、新城市は愛知県産米の中で唯一の最高位を受賞した「ミネアサヒ」、渥美半島の気候が生み出す田原市の「花き類」、赤身の味が濃厚な設楽町の「段戸山高原牛」、奥三河の東栄町が誇る「東栄チキン」、10年の商品開発を経て生まれた豊根村の特産品「チョウザメ」など、個性豊かな食の魅力が紹介されました。
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その後「大丸有と地域の双方向の交流」として、三菱地所株式会社井上執行役員から現在取り組んでいる食と農に関する事業に関しての話や「めぐるめくプロジェクト」についての説明がありました。「めぐるめくプロジェクトを通して領域を超えたバリューコミュニティを創出し、東三河を含む地域と都市の豊かな関係を構築していきたい」との言葉どおり、このMeet Upを通じて両者の関係性をより深めていこうとする思いが会場に伝わっていきました。
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これからの食の未来を担う企業によるプレイヤーピッチ
Meet Upもいよいよ終盤。食領域で活躍されている企業の方々からのピッチで、今後の連携の可能性を探っていきます。
最初のピッチは、今年で創業116周年を迎える老舗の刃物メーカーである貝印株式会社の取締役上席執行役員である上保氏。自社の既存事業や資産を活かし、食に関する商品、体験価値、サービスを開発されています。「100年企業として、短期的な経営目標よりも、中長期視点を重視する視点で食や食材、調理習慣をしっかりと受け継ぐための活動に参加していきたい」という強い想いが語られました。
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ピッチの中で、東三河に対しての具体的な提案をされたのは株式会社ユーグレナの取締役代表執行役員 Co-CEO兼COOである植村弘子氏でした。ユーグレナは2005年12月に世界で初めて、ミドリムシの屋外大量培養に成功した東京大学発のベンチャー企業です。これまでめぐるめくプロジェクトを通して、クラフトサケとのコラボレーションも実施してきました。現在すでに東三河地域では農業分野において肥料としての可能性についての情報交換も積極的に行っている企業として、今後持続可能を軸とした事業を地域と共に展開していく熱意のこもった発表となりました。
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最後のピッチ企業は海藻の種苗生産に関する研究から商品開発まで行っており、最近飛ぶ鳥を落とす勢いの合同会社シーベジタブル共同代表の友廣裕一氏です。日本の海の危機的状況を危惧し、新しい海藻食文化をつくるため、様々な食のメーカーや百貨店とのコラボレーションなど様々な取り組みを積極的に推進しています。
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新しい出会いから生まれるこれからの関係性
それぞれの企業の革新的な事業のプレゼンテーションへの興奮冷めやらぬまま、会場は8市町村からPRされた食材が存分に堪能できる料理を体感できる交流会へ。ホテルアークリッシュ豊橋の常務取締役総料理長の今里武氏による料理の解説を聴きながら、各々が笑顔で舌鼓を打っている姿が印象的でした。
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昨年、豊橋で行われた「日本の食卓会議2023」にも参加したという方からは「一方的に情報を受け取る観光やセミナーだけでは体感できない熱量。背景や味わいなど深いところまで楽しめる素晴らしい会でした」という嬉しい感想をいただきました。さらに「こんなに素敵な取り組みをされている地域であるということを昨年以上に知ることができた。今度は能動的に興味をもった自治体に実際に足を運びたいです」とも。
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「今回プレイヤーピッチされた企業からお誘いいただいて、参加しました」そうお話しされる都内企業の方からは、それぞれいい意味で期待を裏切るイベントだったという感想をいただきました。
ほかにも
「愛知の中でも東三河という地域には馴染みがなかったです。”地域”という言葉の印象とは裏はらに、スタートアップ誘致、フードバレー構想など、とても最先端な活動をされていることに驚きました」「8市町村の個性がそれぞれ際立っていて、とても濃い時間でした」
「私たちもこれからどういった関わりが持てるか前向きに模索したいと思います」
「第2回も実施されるとのことだったので次回もたのしみです」
などなど、今後への期待の声も寄せられました。
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この「東三河 めぐるMeet Up!」を通して、改めて東三河の多様な食の魅力や、都市と地域の連携がもつ可能性を肌で感じた時間になりました。これからもこういった会を通して、継続的に関係を構築していきます。