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想像力と手のひら

時代の流れ

時の変化で音楽が聴ける環境が随分昔とは変わりました。

音楽を聴く行為はいつもちょっと一手間あって、それは特別感があり良かったと思うんです。
いざ音楽を聴こうとレコードをセットしたり、テープに録音したり。

スピーカーやラジオの前にわざわざ行って、さあ聴こうと言うその行動。
僕も小さい頃、親に頼んで音楽をかけてもらい、音楽を楽しんだものです。

好きな曲だけをわざわざ違うレコードやCDからダビングしてお気に入りのプレイリストを作ったのです。

手のひらの世界

でも今は「手のひら」で何万と言う世界の音楽が聴けてしまうんですよね。
指先で操作するだけで、プレイリスト作れてしまう。

それはすごく便利だけど、なんかとても味気ないような気もしているんです。

とは言え僕も利用はしています。

CDを買う機会も以前よりはかなり減りましたし、サブスクの登録もしています。

特に音楽に限った事ではなくて、それは映画や写真、本も、この「手のひら」で完結してしまう時代ですね。

どれを取っても、そのものを所有する楽しみと言うのは、かなり減ってしまってるのではないでしょうか。

所有する喜び

昔はレコードのジャケットを見るだけでも、その中にある音楽がどんなものかドキドキしたり、本の帯でその物語に期待をしたりしていましたが、それも今はちょっと違います。

「手のひら」の、まるで4次元ポケットの様なこの世界は果たして、僕らの思い出の品を時が経った時に見つけ出してくれるんでしょうか。

検索すればいいじゃんと思うかもしれませんが、いつもそれは疑問に思います。

想像力はコミュニケーションを育む

実際プリントされた何枚もの写真を目にして探したり、読みかけの本に栞が挟まっていたり、ライブラリから探し出すジャケットで青春を思い出したり、それはやはり「手のひら」には出来ない素晴らしい想像力がそこにあると思います。

アナログは決して古いのではなく、想像力を育む素晴らしいツールだったのではないでしょうか。

そして想像力は人と人とを繋ぐ重要なコミュニケーション能力を作ると思うのです。

もうお分かりですよね。手のひら=スマートフォン



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齋藤めぐむ MegMusic
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