紙媒体のジワジワくる喜び。食いしんぼうエディターのつぶやき。
こんにちは。食いしんぼうエディターのウエミチメグミです。北海道ニセコで「Camp&Go LOGBOOK Issue No.1」という雑誌の編集長をしています。
しばらく、そのお話を綴らせてください。今日は媒体の話と、完成して心に湧いてきた喜びのお話を。
Camp&Go LOGBOOK について
世界的スノーリゾートである北海道ニセコ。今や、夏冬問わず世界中から人が集まるのはご承知のとおりでしょう。その玄関口である、JR倶知安(くっちゃん)駅のすぐ前にCamp&Goというショップスペースがあります。
ここのテーマは「アウトドア×ライフ」。
アウトドアにハマっている人だけでなく、すべての人に「ライフ」があります。素晴らしいフィールドの中で人々はどう暮らしているのか。ここに集まる興味深い人たちの記録を積み重ねていこう、というコンセプトでCamp&Go LOGBOOKは作られています。
媒体の正義とはなんだろう
過去2年間、私のメイン業務は通販カタログの制作で、編集から撮影から文章作成まで、毎月一連の作業を手がけていました。カタログとは違う性質のCamp&Go LOGBOOKを制作しながら、グッと感じたことは
その媒体の正義は?ということ。
通販カタログの正義は「商品が売れること」。どんなに内容がおもしろく興味深くても、掲載商品が売れなければ本質から外れます。
対して、このCamp&Go LOGBOOKの正義は・・・?
この問いはいつもいつも私の中にあって、ときに原動力になり、ときに私を揺らがせ(こっちが90%かな)てくれました。ただこの問いと向き合うことそのものが、今回の制作期間で得られたとっても大きな収穫だったと思っています。
そして、媒体の「正義」と書くか「正解」と書くか、も悩んでみたりして。
で、結果は?いまだ考え続けているので、この話はシリーズの最後に書くことにします。
紙媒体のジワジワくる喜び
さて、そんなことを考えているもんだから、編集長であるにも関わらず私の原稿がちっとも上がらない!という地獄の展開にしてしまったわけです。もう制作チームに迷惑をかけまくり、心配をかけまくり、本当に申し訳ないのと同時に
見捨てないでくれてありがとう
挑戦させてくれてありがとう
逃げないルートを選ばせてくれてありがとう
と、ジワジワと感謝の気持ちが溢れてきました。今までいかに傲慢で、調子に乗っていたか。実るほど頭を垂れる稲穂かな。そうあらねば。
もうひとつ、溢れてきたこと。手の神経を通しても、喜びを感じられるということでした。
「ペンフィールドのホムンクルス」という、大脳の表面で感覚を受け取る分野についての研究があります。大脳は全ての感覚器官の刺激を均等に受け取っているのではなく、手、目、舌など特定の器官からの刺激を強く受け取っている、というもの。
だから「仕事の効率を上げるには、手も使って書くのがよい」と言われたりするわけですが、それを私の場合に当てはめると「目で見ても嬉しいんだけど、手に持って質感や重みを感じたり、ページをめくる瞬間の刺激も脳に伝わってる」ってことじゃないのか?と考えたわけです。
これはフッと思いついたことなので、エビデンスに乏しいことかもしれませんが・・・目の前に、努力の結晶がリアルに存在するのは本当に嬉しい。
ジワジワと嬉しくなってくるわけです。
というわけで
今日は完成の喜びそのままに、思いついたことや心にあふれたことを綴りました。次回は内容やコンセプトについてご紹介させてください。
紙媒体を作れる機会をもらっている、本当にありがたく嬉しいことです。
感謝を込めて
Camp&Go LOGBOOK 編集長&ライター
上道めぐみ
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