2023年 フジロック雑記
2019年以来、4年ぶりのフジロックに行ってきました。
去年は散々悩んだ挙句に泣く泣く行かない決断をし、近所のホテルで配信を観ることにしたのですが、今年は行きたい気持ちが勝り、色々不安がありながらも苗場に行くことに。
しかも例年はオールで1日のみ参加というのが私のフジスタイルでしたが、今年は金・土2日参加にチャレンジ。
1人で、2日、というのは宿とるにはなかなか困難な参加スタイルなので、初めてのソロキャンプにもチャレンジすることに。
前日木曜日、仕事が遅番で帰宅は23時すぎ、そこからちょっとでも飲みたい私はビール片手に荷物の最終確認やらで結局寝たのは0時すぎ。
翌朝始発に乗るために3時起床。
睡眠3時間。
胃の調子もイマイチな中大荷物を抱え、どうにか始発に乗り込む。
電車の中で寝れたらいいなと思いつつも4年ぶりのフジということでアドレナリンが出ているのか眠れやしない。
もう若くないし、体力持つかな…なんて心配がありつつも、越後湯沢駅に降り立った時にはその懐かしい光景にずいぶんとテンションが上がって元気になってきていた。
うわーー、ついにきちゃった…!
(自分がフジに行き始めた頃は越後湯沢駅ってもっと何もなかった気がするんだけど、今では早朝からキャンプグッズも揃えられちゃうし、いつの間にどでかいマツキヨなんてできたんだ…)
始発に乗った甲斐あってシャトルバス列はがんがん進み、1人参加の私のとなりには誰も座らぬまま、空席の残るバスは苗場に出発。
バスからの景色にもうっわー懐かしいーー!と胸がいっぱいになる。そうこうしてるうちに4年振りの苗プリが見えて、バスを降りたら苗場の空気…!
嗚呼ただいま苗場…!
今回は入場前にまずやらなきゃいけないことがある。
テントの設営。
金曜朝、場所空いてるのかな…とやや不安はありつつもレディースサイトをのぞく。
平面はほぼ埋まってるけど、やや斜面になってる奥はまだまだスペースは空いている。この斜面行けるかなーと思いつつ斜面にテントをはってみましたが、結果的には全然問題なかった。
むしろ、平面の出入り口に近い場所は夜中でも人の行き来がけっこうあるから、自分は静かな奥の方に張って正解だったかなと思う。
この日のために買ったDODのワンポールテント。
家の中でなんとなく一度広げてみたものの、日常が忙しすぎて外でペグ打って建ててみることが一度もできず、ちゃんと建てるのこの日が初めて。ぶっつけ本番。
この日は朝からめちゃくちゃに暑かった。
炎天下、睡眠3時間、初めてのテント設営。
どう考えても狂ってる。
それでも30分?とかそのくらいでなんとか設営完了。
あれ?私元気じゃね?
無事テントを設営して意気揚々とゲートに向かう私。
入場まで時間あるし今のうちにグッズ買っちゃおう。
何かTシャツ買わないと明日着る服ないし。
で、グッズ列に並び始めたは良いものの、あっつい…!
めっっちゃくちゃ暑い…!
思ったより早く買えたものの、(並んだ時間1時間くらい)とんでもなく暑い。
このくそ暑い中こんなに並ぶなんて正気の沙汰じゃない。普段の私なら絶対やらない。
それでも、それを普通にできてしまうのがフジロック。
買えた時点で開演時間くらいだったし、さらに並んでたアーティストグッズは諦め入場ゲートへ。
例年通りゲートの写真撮って入場する。
ゲートを越えて少し歩くとグリーンステージでライブが始まっていたFEVER333の音が聴こえ、グリーンステージが目に入った瞬間、
ああこれだ…!これがフジロックだ……!帰ってきたんだ…!!という実感と、4年間のいろんな思いが込み上げ、涙が出そうになる。
苗場に、帰ってきた。
グリーンステージのハイネケンブースでビールを買い、念願の一口。
うっわーーー、しあわせすぎる……
もうしんでもいい……
私この瞬間のために今までこの、フジに来れなかった間がんばってきたんだ……
いろいろあったけど生きててよかった……
そのままそこに座り、ビール飲みながらライブを観る。
FEVER333、めちゃくちゃかっこよかった。
その後ROUTE17ロックンロールオーケストラ。
いつの間にやら私のフジでの定番となったルート17はやっぱり今年もかっこいいステージを見せてくれる。
グリーンステージで炎天下に居続けたためか、この辺りでもうすでに腕がとんでもなく日焼け。
日焼け止めもちょこちょこ塗るが、全く追いつかない。日差しが強すぎる。
そしてここで今回フジの一食目、たこ焼きを食べる。九条ネギがたっぷりのったやつ。おいしい。
暑いのでビールをがばかば飲みたい気分だが、3時間しか寝てないし、熱中症で倒れて台無しというのは絶対に嫌なので、これでもかというほどポカリをがばがば飲む。
そして夕方以降の自分の中でのメインに備えて、一度キャンプサイトに戻って休憩することにする。
テントの中は熱がこもっていて暑くてまだ過ごせる状態じゃなかったけども、テント横に椅子を出して涼む。
ようやく少し空も曇ってきて、夕方前のキャンプサイトはとても静かで、いい休息になった。
こういう時テントがあるといいなあ。
今回キャンプにしてよかったな、と思う。
オアシスでもち豚串食べて今後に向けた腹ごしらえ。
もち豚は安定にうまくて、すぐ買えるのがいい。
そして本日の自分の中でのメインライブのひとつ、永ちゃん。
本物の矢沢永吉は、とんでもなくかっこよかった。
真っ白なスーツでステージに現れたその瞬間から、ものすごいオーラを放っていた。
溢れ出る本物感。
うわあ…本物の永ちゃんだあ……
かっこいい………!
かっこいいのもそうなんだが、
永ちゃん、かわいい。
観客に、子どものような笑顔で手拍子を促す永ちゃんは誰よりも楽しそうで、はちゃめちゃにかわいかった。
ライブ自体は45分くらいだったと思うのだけど、私はその短時間ですっかり永ちゃんに心を奪われてしまった。
あの時あの場で私と同じように永ちゃんを初めて観た人は、みんなそうだったんじゃないかと思う。
すんごいものを見てしまった。
その余韻に浸りながら、いよいよ今日の自分の最大のメイン、ヨ・ラ・テンゴを観るために、ボートウォークを歩き、フィールドオブヘヴンに向かう。
ヘヴンの2列目に陣取り、うっすらと暗くなる空の中、ヨラテンゴのライブが始まる。
ああ私は去年の夏、家でひたすらPainfulを聴きながらフジロックに行けなかった感傷に浸って過ぎていったあの夏。
あの時からずっと、この瞬間を夢見ていたんだ。
そう思っていたらなんと、Doubledare。
私がヨラテンゴの中で、たぶん1番好きな曲。
去年の夏、何度も何度も何度も聴いた曲。
まさか今日、生で聴けるなんて。
去年の夏フジロックに行けなかったあの日々が、フェスにもライブにもずっと行かず我慢してきた4年間が、今日のこのライブを観るための布石だったんじゃないか。
そう思えるくらい素晴らしいライブだった。
だって去年の夏あんなにヨラテンゴ聴いて、自分こんなにヨラテンゴ好きだったんだ、って思って、年明けに新譜出てめちゃくちゃ良くて、今日ライブ観れるなんて、そんなの話ができすぎてるじゃない?
ジョージアのドラムはたくましくて力強くて、でも全てを包み込むように優しくて、
母なる大地、という言葉を連想させるような、そんな音だったのがとても印象的だった。
素晴らしいライブで胸が一杯になった私は、観ようかなーと思っていた坂本慎太郎もストロークスも観ることなく、そのままテントに戻ることにする。
周囲はすっかり暗くなっていたけど、まだまだフジの夜はこれからという時間。
でもこの素晴らしいライブの余韻を、別のライブで塗り替えたくなかった。
イエロークリフでチーズホットドッグ(普通だった)を食べ、キャンプサイトに戻り、テントへ。
時間はまだ22時くらいだったけど、前日3時間しか寝てないし、明日もあるので早めに休むことにする。
レディースサイトの安心感。
ここにテント建ててよかった。
夜中のテントはとても快適で、ぐっすりよく眠れた。
目が覚めたのは6時くらい。
フジキャンプの朝は暑さで目が覚めると聞いていたけど、テントの中はまだ涼しかった。
初めてのキャンプ泊フジ、いろいろ調べてマットがあった方がいいとかネットで見たけど、私は寝袋だけでも十分眠れた。
むしろ仕事で忙しい日常よりも、しっかり睡眠時間が確保できていた。
風呂入るか。
苗場温泉に向かうことにする。
朝のキャンプサイトの空気、なんて気持ち良い。
苗場温泉の入り口を見つけるも、男ばかりの列。
女湯はどっから入るんだ…?
迷っていたらちょうど出てきたっぽいお姉さんがいたので勇気を出して聞いてみたら親切に教えてくれた。
言われた通り進んでいくと奥に女性の列が。
まさか男の方が並んでるとは思いもしなかった。
30分も並ばずに中へ。
苗場温泉、最高だった。
心も体もめっっちゃくちゃ癒された。
温泉入ったのなんていつぶりだろ。
ぐっすり眠れて、朝から温泉入って、
キャンプフジ、最高じゃない?
ロビーにセブンティーンアイスの自販機があって、食べてる人がいてめちゃくちゃ美味しそうだったんだけど、自分は風呂待ちの人が並ぶ前でアイス食べる勇気はなく、出てからキャンプサイト出入り口の自販機で買って食べました。
風呂上がりのアイス、うますぎる。
テントに戻るともうかなりの暑さ。
少し休んで、イエロークリフでけんちんうどんとビールで朝ごはんを済ませ、入場。
今日もめちゃくちゃ暑くなりそう。
グリーンステージに向かうとGEZANのサウンドチェックがもう始まっていた。
いい感じ。楽しい。
サウンドチェックだけでライブ1本観た気分。
これは本編も絶対良いはず。
実際本編も最高で、GEZANは2019年のフジで観た以来だったのだけど、あの時とは全く別のバンドに進化を遂げていた。
最新アルバムは実は正直自分の中ではピンときてなかったので、GEZANの進化についていけないと思ったこともあったけど、この日のライブは自分の想像の斜め上をいく素晴らしいライブだった。
新曲もすごく良くて、またGEZANを追いかけたくなった。
朝からすごいものを見てしまった。
そう思いながら電子マネーのチャージ列に並ぶ。
そう、今回のフジはキャッシュレス決済OKなのは認識していたのだけど、まさか飲食店は皆(?)電子マネーのみしか使えないところばかりとは知らず、所持金が現金と電子マネーで半々くらいの割合で持参していた私は電子マネーの残高がだいぶ少なくなってしまっていた。
ここらへんから腕の日焼けは相当やばく、腕が真っ赤になってきてしまっていた。暑い。暑いにもほどがある。人生でいちばん日焼けしてるかもしれない。
グリーンステージで、羊文学。
なんってかっこいい。そしてなんてかわいいんだ。
激しくて、眩しくて、かっこいい演奏とゆるーいMCとのギャップがまたよかった。
コロナ禍以降に好きになった音楽を生で聴けている事実にもぐっときた。
途中から観たTET SETもめちゃくちゃ良かった。
そーいや私はいつもホワイトステージにいることが多いんだが、今年はTET SETぐらいしかホワイトステージのライブ観てない。
しっかし暑い。雨が全く降らない。
こんなに暑いと感じたフジは自分が参加してからおそらく初めてだ。
ポカリを求めて何度も列に並び、日陰を求めて彷徨い歩き、早く夜にならないかな…ちょっと雨降って涼しくなんねーかな…
こんなことしてるフジはこれまでで初めてな気がする。
ポカリを得るにもビールを得るにもとんでもない列に並んで体力を消耗するので、ビールたくさん飲みたい気持ちはあるのだが、飲酒量は例年に比べかなり少なめ。
そういえば朝のけんちんうどん以来何も食べてないことに気づき、舞茸天丼目当てで少し並ぶもあまりに進まない列で断念。
彷徨った挙句なんとかオアシスでスパイスカレーをゲットし食べたらもう動きたくなくなってしまった。
足が限界。夜まで持つんかこれ。
靴を脱いで、もらったビニール袋の上に足のせてしばらく休ませてたらだいぶ楽になったので行動再開。
トイレに並んでたらグリーンステージでエルレが始まったのが聴こえて自然とリズムをとってる自分。
エルレ、ハマったことはないんだが完全に世代。
Salamanderが聴こえて思わず懐かしさでうっわーーサラマンダーだあぁーーーとステージに吸い寄せられて数曲観た。
スロウダイヴ観るために離脱。
スロウダイヴ、後半あまりに気持ちよかったのと疲れのピークで半分寝ながら観てました。
スロウダイヴの生音をバックに寝るなんて、なんて贅沢。
罰当たりにも程がある。
でもシューゲイザー爆音で聴いてると眠くなるよね?ならない?私だけ?
んで、かなり眠くてこの後どうしよっかなー、と思いながらもビール買って飲んだらなんか元気になってきて、結局フーファイ観にいくことに。
この時ハイネケン売ってくれたおねーさんとなんか楽しい会話をして笑った気がする。内容ちっとも覚えてないけどなんか楽しかったことだけは覚えてる。
フーファイ、結果的に観てよかったです。
これぞフジのグリーンステージ!って感じのライブだった。
私はそもそもニルバーナが好きで、まあフーファイはそんな特別好きでも嫌いでもなかったんだが、今回ライブ観て、フーファイとっても良いなあと思った。
良いライブだった。
亡くなったテイラー・ホーキンスも遊びにきていたんじゃないかな。
そんな気がした。
この日のヘッドライナーを観てすっかり満足した私はキャンプサイトへ戻る。
キャンプサイトでスープ揚げ餃子なるものを食べましたが、これは完全に失敗でしたね…
スープはぬるいし、これで食感合ってる??っていうかったい春雨?みたいのが入ってて全くおいしくなかった…
そんなこんなで眠りにつきました。
翌朝は暑さで目が覚めた7時。
どうやら7時になるとテントが暑さの限界を迎えることを知る。
まずは昨日飲もうと思ってすっかり忘れていたコーヒーを買って飲み、目を覚ましたところでテントの撤収作業。
あっさりコールドブリューがおいしかった。
欲を言えば3日目も参加したかったけど、今回初めての2日参加でかなり満足度が高く、心が満たされました。
そんなこんなが、今年の私のフジでした。
持ち物とか、その他なんやかんや反省は別記事でまた書こうと思います。
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