これから一人暮らしをはじめる人へ 賃貸物件について
暦はもう3月。
これから一人暮らしをはじめる人、既に新しい住所へ移っている人も多いかと思います。
そこで、一人暮らしをするにあたって気を付けるべきことを、私の経験を踏まえて書いていきます。
まずは賃貸物件について。
私は大学時代から6年ほど一人暮らしをしていますが、騒音トラブルや、怪しい業者の営業、駐車場への不法駐車など、かなり典型的ですが、何かしらのトラブルに遭っています(そして不動産屋にクレームの電話をかけたことも、何度かあります)。
住む上で何を重視するか、その部屋に何を求めるかはその人によりますが、必要最低限の条件をクリアしているかいないかで、その後の快適さには雲泥の差があります。
何を重視するか、私がポイントとしていることを例に、下にリストアップしてみました。
①隣や階下を気にせず、静かに暮らしたい。
②部屋はなるべく広く使いたい。
③面倒なセールス等に遭いたくない。
④不法駐車で知らない住人と揉めたくない。
⑤とにかく節約できるなら節約したい。
では項目ごとに書いていきます。
①隣や階下を気にせず、静かに暮らしたい。
確実な方法は、下見の段階で不動産屋へ下記の事項を確認することです。
☑️建物の構造は?(鉄筋・鉄骨造が正解)
☑️築年数は?(新しいほうが静か)
☑️住人の年齢層は?(学生が多いとうるさい)
また、単身アパートであろうと、こっそり同棲している人も中にはいます(※もちろんこれは契約違反なので、わかった時点で不動産屋に通報してくださいね)。
ちなみに、私が大学時代に初めて住んだ部屋は、木造2階建のアパートで、住人の約半数が学生でした。大学4年目の春、隣の部屋に彼氏と友人を連れ込む女子学生が引っ越してきて、同じ階の部屋がその子の友人達ばかりとなり、非常にうるさかったです。
そこは大学と提携している店舗(アから始まる、学割が効く大手FC店舗)の物件だったため、何度クレームを申し立てても強制退去には至らず、最後の一年は耐える羽目になりました。こちら側が、加害者である女子学生よりも先に退去するとわかってのことでしょう。最後の一年と言えば卒論と就活の時期なので、非常にこたえました。
基本的に、周辺に大学や短大などがあれば、そのアパート・マンションに住むのは学生が中心となります。そういう学校が近くにある場合は、必ず不動産屋に訊いておくべきです。
なお、アパートとマンションの違いを知らない人が多いですが、厳密な定義はないそうで、アパートはだいたい2階建(木造)、マンションは3階建以上(鉄筋・鉄骨造)というおおまかな違いがあります。
「軽量鉄骨造」と記載された物件も多いですが、私に今の物件を紹介したE社の担当者曰く、音の響きの程度は木造と大差ないそうです。ですので、騒音トラブルが気になる人は、鉄筋・鉄骨造を第一条件に選んでください。
②部屋はなるべく広く使いたい。
荷物の多い人は特に重視する条件ですが、これにもポイントがあります。
まず、間取りは自分の好みで選んでおき(冬の寒さが苦手な人は1K以上推奨)、下見の段階で下記の事項をチェックします。
☑️押入れやクローゼットの有無(あるなら容量を確認)
☑️コンセントの位置と数(家電を置く位置はここで決まる)
☑️布団を干したいならベランダの広さも確認
何畳(帖)以上の部屋がいいかは、荷物の量や家具の大きさに左右されます。
ちなみに、「ダンボールに詰めたらだいたい40~50箱ほどの荷物(本や雑貨が大半)」を部屋に運び込んだ私は、クローゼット付きの洋室7帖では狭く、クローゼットと押入れ付きの8帖間でちょうどよい広さでした。
なお、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電は、必ず幅と奥行きを測っておき、それをキッチンや廊下など、特に通路となる場所に置く場合は「ドアがぶつからないか」を確認しないと、とんでもなく後悔します。
③面倒なセールス等に遭いたくない。
田舎だろうが都会だろうが、「あの方々」は我々の部屋の呼び鈴を鳴らしにやってきます。
一番確実な対策は、私もやっていることですが、下記の手順を踏むこと。
①恋人や友人には、部屋に来るときは必ず前もって連絡してもらうよう頼んでおく。
②通販をよく利用する人は、宅配業者のメール登録をしておき、いつ配達になるか確認できる状態にしておく(再配達の連絡や配達日時の変更も楽なので、登録しておいたほうが何かと便利)。
③その上で、何の連絡もせずに部屋にやって来るのは、セールスと宗教勧誘、NHK、不審者だということが自ずとわかる。その場合は部屋の電気をつけていようが、居留守をしても何の問題もない。とにかく絶対にドアを開けないこと(※強盗等の可能性もあるため)。
また、これはネットの知恵袋や掲示板等の情報なので定かではありませんが、電気のメーターに「×」などのマジックで書いた印があれば、過去に何度か怪しい人物がその物件周辺をうろついていたのだとわかるそうです。
もし印がついていたら、除光液等で消しておくのが無難です。その印は、どういった業者かは知りませんが、各家庭をまわる怪しい人達共通の目印なんだとか。
これはあくまでもネットの情報ですが、気になる人は印を消しておいてくださいね。私が過去に住んでいた、例の木造アパートにはこれがあり、たしかに不審な業者や宗教勧誘がよくやってきました。
④不法駐車で知らない住人と揉めたくない。
駐車場を契約する人は、必ず下記の事項をチェックしてください。
☑️駐車場を管理しているのは誰なのか(アパートのオーナー、アパートとは別のオーナー、不動産屋のいずれかが該当するのが一般的)。
☑️もし不法駐車をされた場合、管理会社やオーナーはどのような対策をとっているのか(ステッカーを用意している場合がある)。
☑️交番は近くにあるか(なければ警察署の番号をケータイ・スマホ部の電話帳に登録しておく)。
実は2ヶ月ほど前、不法駐車の被害に遭ったのですが、犯人はなんと隣のスペースに停めている住人でした。
不動産屋の営業時間外だったため、やむを得ず警察に通報したところ、このように言われました。
「駐車場は私有地ですので、道路交通法は適用されません。そのため、私ども警察であっても取締り自体ができません」
こういった場合、警察ができるのは、該当車両のナンバーから所有者を特定し、車を移動してもらうようその所有者へ電話する……というところまでです。私有地なので、警察が介入できるのはこれが限界で、どうしてもという場合だけ、警察が駐車場に出向いてナンバーを直接控えてくれるそうです。
しかし結局のところ、所有者は電話に出ず、外の会話が聞こえたらしい住人(隣のスペースに停めていた住人、要は犯人)が出てきて、夜の11時過ぎにようやく車を移動してもらいました。お互い顔を合わせてしまったので、翌日私は不動産屋に電話し、駐車場のスペースを変更しています。
真冬の1月(寒冷地なので氷点下)の出来事でした。なかなか不快なトラブルの事例です。
また、アパートの契約書によると、やはり「駐車場内でのトラブルには一切責任を負いません」という記載があるため、不法駐車をされた場合の対策は、該当車両に貼り紙をするくらいしかないようです(これは警察の方からも言われました)。
不動産屋はもちろんそういう知識を持ったプロですが、私達住人がそこまで知っていると想定していないか、仮に想定していても、説明が面倒なので具体的なことは端折っているかと思います。
逆に、こちらが停めるスペースを間違えて加害者となった場合、相手から恨まれて車にイタズラされる恐れもあります。
先ほど「駐車場は私有地だから」と書きましたが、車へのイタズラは器物損壊罪ですので、当然やってはいけません。
こういう法律が絡むようなことは、知っておいて損はないかと思います。
⑤とにかく節約できるなら節約したい。
お金のかかる生活は避けたいところですが、物件選びで節約に繋げたい方は、下記の点を是非チェックしてください。
☑️ガスの種類(都市ガスが正解)
☑️エアコンの種類(寒冷地ならガスエアコンは避けるべき)
☑️スーパーやドラッグストアが近くにある(遠いと交通費や時間で店を選ぶようになる。コンビニのほうが近いとそっちに行きがちになる)
ガス代については、都市ガスのほうが安く抑えられます。普段からよく料理をする(あるいはこれから自炊を頑張りたい)という人は、効率よく調理できる2口コンロが置けるか、ガステーブルの大きさも確認しておくべきです。
エアコンに関しては、電気エアコンを採用しているところが多数派かと思われますが、私がいま住んでいる部屋はもともとガスエアコンでした。ガスエアコンは電気代とガス代の両方がかかる(夏の間は電気だけで済みますが、冬は部屋をあたためるためにガスが使用されます)ので、寒冷地に住む方は避けるのが無難です。
※余談ですが、私の場合、管理会社が部屋のエアコンはガスエアコンだと予めきちんと説明しないばかりか、管理自体が杜撰だったために古すぎて故障しており、ガスエアコンを電気エアコンに変えてもらったという事例もあります。 設備の管理状況に関しては、水道管や給湯器のことも併せて訊いておくと良いですよ。住み始める時点で故障していると、修理の日程を業者と調整しなければならないため、かなり支障が出ます。
また、学校や職場に近いほうが、通学や通勤にかかる交通費を抑えられますが、理想はその通学路・通勤路の途中にお店があることです。そうすると、帰り道に買い物ができるので、時間の節約になります。
そして、一週間分の食材をまとめ買いしておくと、週あたりの食費が把握できるので、近所にスーパーがあれば、重たいショッピングバッグを持って帰るのには都合が良いはずです。そういった観点から、立地に関してはスーパーの近所をオススメします。
物件によっては「オール電化」を売りにしているところもありますが、オール電化が必ずしも節約になるとは言えません。それは住む人の使い方次第です。
さてさて長くなりましたが、以上が物件選びに関するお話。
素敵なお部屋で、快適な新生活を送れますように。
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