30分で終了!月に一度のお楽しみ、奈良尾・アコウ朝市での買い物は速攻で。
離島ぐらし歴2ヶ月
新上五島での生活がもうすぐ2ヶ月になろうとしている。ゴールデンウィークに久しぶりに帰省したが、子どもたちの病院(歯科・眼科)受診や、自宅の掃除とか、足りないものを荷造りしたりとか、なんだかんだで慌ただしく、連休もあっという間に終わってしまった。
最終日、車にめいっぱい荷物を詰め込み、佐世保からフェリーで島へ戻った。船酔いもせず、家族みんな元気で無事に新上五島へ到着。5日ぶりに島を走りながら「ぷはぁ〜、帰ってきた〜!なんかこっちが落ち着くぅ」という私の言葉に、運転中の夫も「うん、うん、わかる〜」とうなずいた。
母の日、お一人様でアコウ朝市(奈良尾)へ
5月の第2日曜日。この日は月に一度の「アコウ朝市」の日、そして母の日でもあった。
次男は、保育所で作ったおかあさんの似顔絵とお手伝いチケットを。そして長男は、野花を摘んでプレゼントしてくれた。二人のお母さんでいられて幸せだなぁとほっこり。そして、夫からは母の日スウィーツセットをもらい、家族の優しい気持ちをしっかり受け取った。
アコウ朝市に話は戻る。先月、この朝市のことを知り、さっそく行ってみたのだが、現場に着いたときにはすでに撤収され、あまり買い物できなかった。そして、リベンジ!
今回は一人で出かけさせてほしいと、夫に子どもたちを任せ、お一人様でアコウ朝市へ。
手書きのポスターが渋すぎる
「アコウ朝イチ」のポスターを紹介しよう。手書きの文字がびっしりと書かれている。クレヨンと色ペンを使って、伝えたい内容が色分けして表記され、字体やレイアウトもとてもあたたかみがある。
そして、このごちゃり具合が「え、何て書いてあると?」と、書いてある内容をよく見てみようとする行動を引き出すような効果を醸し出している。と、分析した。じつは細部まで計算されているポスターに違いない。
アコウ朝イチの開始時間は9:30。お楽しみ抽選会は10:00ごろ。地元の人から、少し早めに行った方がいいよとアドバイスを受けていたので、10分前には現地に到着した。
郷土料理からドーナツまで
アコウ朝イチは、奈良尾神社の鳥居の右側から奥へと続く「あこう通り」という商店街で開催されている。距離にして100mぐらいの通りには、すでに多くの人が集っていた。
ぶらっと商店街を見てから買い物しようと思い、とりあえず歩き始めた。
お昼ご飯、夕飯のおかずにもってこいのお惣菜たち。種類をチェックして後で買うことに。
おぉ!なんだか珍しい食べ物が。奈良尾の郷土料理「紀寿し(きずし)」という、獲れたてのアジを丁寧に加工し、まるごと一匹乗っけたお寿司だ。
こちらの郷土料理研究会のお姉さまたちが手作りしている。朝イチでは、即完売の人気だと聞いていたので、まずこちらをゲットした。
次に気になったのは、戸崎鮮魚店の店先に並んだドーナツと干物。
すでにほとんどの商品が売れており、人気の高さが伺えた。
「このドーナツね、私しか作れんとよ!」と、自信に満ちた笑顔で教えてくれたのは、おかみさんの富士子さん。普通のドーナツは丸いが、富士子さん特製のドーナツは長い。迷わずゲット。
素朴な味で、噛みごたえがあり、小腹を満たしてくれるドーナツ。口の水分が一気に奪われるので、お茶は必須だ。でも、美味しい。
コミュニティカフェ・アンの店頭には、手作りシフォンケーキが並ぶ。どれもふわっふわで美味しい。甘い物好きな夫へのおみやげに。
五島といえば「五島うどん」。細麺のうどんは、つるつると喉越しがよくて食べやすい。ほとんどの五島うどんには、粉末のあごだしスープが付いている。
福江から直送の新鮮な野菜やお米も販売されていた。
お楽しみ抽選会は10時ごろから
「抽選会のあるけん、早う名前ば書いておいで!」と、カフェアンのお母さんから促され、抽選会場へ急ぐ。
会場に設置してある用紙に記名し、抽選箱へ。周りにはすでに買い物を終えた多くの人たちがスタンバイしていた。
奥のテーブルには、出店者から提供された景品がずらりと並ぶ。実行委員長のあいさつ、全員参加のちょっとした健康体操が終わり、いよいよ抽選会が始まった。
知り合いだったり、自分だったり、呼ばれる名前に反応するお年寄りたちは元気よく手を挙げ、笑顔で景品を受け取り、笑い声や賞賛の声が響く中、準備された景品は次々に手渡された。
正直、最初は私も何か当たったらいいなと思って、抽選用紙に名前を書いたが、この様子を見ていたら、月に一度のお楽しみを奪っては申し訳ないという気持ちになり、何も当たらなかったことでちょっと安心した。
抽選会が終わるとすぐに撤収作業が始まり、通りはてきぱきと片付けられた。さっきまであんなに人がいたのに、一瞬で静まり返ったアコウ通り。
私は奈良尾神社へ立ち寄り、アコウ朝イチに参加できたお礼を伝えた。
奈良尾・アコウ朝イチ
20年前から続く朝市。当初、あこう通りの活性化を目的として地元商工会が始めたイベントだったが、今は実行委員会が主催している。
毎月第2日曜日開催(1月、8月を除く)