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Happy New Year, Happy Diwali

インドで新年を迎えた。大抵、海外赴任者は年末・年始を日本に帰国して過ごす。しかし、私はまだ赴任したばかりで、年末・年始は飛行機も混むことが必至だったため、インドで過ごすことにした。

ところで、インドでも新年は祝うが、11月頭ごろに迎えるDiwaliが実は一番盛り上がる。Diwaliの日はインドの叙事詩ラーマヤナに出てくる、ラーマ王子が魔王ラーヴァナにさらわれたお姫様シータを取り戻して凱旋を果たした日とのこと。しかし、ヒンドゥー教のラクシュミーという女神の誕生日もそのあたりにあり、ジャイナ教でも開祖のマハーヴィーラの命日だとか、いろんな理由が合わさって1週間くらいインド全体でDiwaliとしてお祝いをしている。

Diwaliの時は、写真のようにオフィスや家庭、モールの店などがランゴーリと呼ばれる砂や米粉などで描かれる綺麗な模様で飾られる。また、日本のクリスマスイルミネーションのように街全体もきらびやかに彩られ、花火や爆竹が大量に鳴らされる。夜中までドンチャン騒いでいるので、寝るのも大変だった。そして、この時期からデリーの大気汚染はより深刻になる。

だいたい、11月の頭ごろからデリーの大気汚染は深刻になるのだ。理由は、Diwaliだけではなくて、慢性的な交通公害や、特にこの時期に周辺の農村が焼畑をすることなども挙げられている。しかし、インドでは対処療法として"Green cracker"なるものの利用以外を制限していたり(去年は全面禁止だった)するが、あまり守られている様子はない。ちなみに、インドのこの大気汚染は$550億もの経済損失だとも言われている。

去年の海外赴任前もデリーへ11月に出張をする機会があったが、その時はむせ返る空気に、外で10分といることができなかった。AQI(Air Quality Index)という数値が大体600から800を叩き出していて(今日のDelhiのAQI)、場所によっては999(最高が999なので、上限を超えているということである)というとんでもない状況であった。

ところが、この年末年始にDelhi市内を巡っていると、空気が去年に比べてだいぶ良いことに驚いた。随分1年で変わるものだなーと思っていたのだが、後からAQIを確認したらは200を優に超えていた("健康に良くない"と言われる数値)

インドに来て半年、だいぶ大気汚染に慣れてきてしまった自分がいるのかもしれない。ちなみに、インド人の同僚はその空気を「インドの冬の匂いだ」と表現していた。なんか綺麗な歌詞のようだが、決して胸いっぱいに吸い込みたい匂いではない。


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