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Path of Exile初心者向けスキル紹介:ボーンシャッター

※PoE3.23の変更により、ボーンシャッターはノーマルのジェムにおいてはバフですが、トラウマスタックごとにASが上がる代替品質ジェムとトラウマが余分に確保できるヘルメットエンチャントが削除されたことで、変更以前よりスケールしづらくなった可能性があります。

この記事では、私が3.20のスターターとして採用したボーンシャッターのスキルについて、初心者の方向けに解説をしていきます。なお、ボーンシャッターを採用したビルドガイドは良質なものがYouTubeやmaxrollに既にあります(英語ばかりですが)。

この記事では、ボーンシャッターがどんな特徴を持ち、どんなことに気を付けなければならないか、私が今リーグで学んだことを中心に紹介していきます。


3.20の進捗

ボーンシャッター・ジャガーノートのpob(フラスコなしの数値)

3.19の途中からpoeを始め、なかなか突破できなかった理論上DPS 2Mを何とか達成できました。ボーンシャッターは3.19でも触っていたのですが、3.20でビルドを組みながらスキルの特徴が理解できたところでぐぐっとDPSが上がり始め、デスの回数もかなり下がりました。

レベル100到達時点でのスタッツはこちら↓

ボーンシャッターの簡単な説明

ボーンシャッターのスキル説明(PoEDBより)

ボーンシャッターは武器を用いた「近接」「物理」「ストライク」に該当する「アタック」スキルです。「アタックダメージ」及び「追加ダメージ効率」の倍率が近接物理スキルの中でも比較的高く設定されています。

最大の特徴は「外傷(英語ではtrauma, トラウマ)」で、ボーンシャッターで敵をヒットするたびにこの「外傷」が1ずつスタックしていきます。ゲーム画面では左上に表示されるバフ欄で何スタックしているか確認可能です。

外傷1スタックごとにダメージが(2-4)%上昇する

これがめちゃめちゃ強い。「増加(increase)」ではなく「上昇(more)」なので、たとえばボーンシャッターのジェムがLv20で「外傷」が10スタックした場合、単純計算でダメージが1.4倍になります。えぐい。

ただし、これだけのメリットが得られる分、大きなデメリットも存在します。

外傷を獲得した時に外傷1スタックごとに(6–194)の物理ダメージを受ける

ボーンシャッターは「外傷」のスタック数に応じて、プレイヤー自身にもダメージを与えてしまいます。ジェムLv20なら10スタックに到達したタイミングで1,940の物理ダメージがプレイヤーに入ります。

ただし、この物理ダメージは、敵からの攻撃と同様、アーマー等の物理ダメージ軽減率によって軽減可能です。

私のビルドでは、外傷がpob上の最大で29スタックまで、実際のゲーム上では21~22スタックくらいまで到達します。ジェムレベル21で22スタックとすれば、敵にボーンシャッターがヒットしてスタックが溜まるたびに「221 × 22 = 4,862」の物理ダメージを食らっていることになります。

外傷は6秒間持続する

「外傷」は無限にスタックするわけではなく、6秒で消えます。仮にボーンシャッターによるAPS(attack per second, 1秒ごとの攻撃回数)が1回とすれば、最大のスタックは「6」となります。

APS=1のとき、最大6スタック
APS = 5のとき、最大30スタック

APSが5倍になれば、最大スタック数も5倍になります。「外傷」が30スタック溜まれば、120%ダメージ上昇、つまりダメージが2.2倍になります。強い(※逆に言えば、スタックがたまらないうちはpob上のDPSは出ないということ)。

もちろん、その分「外傷」のせいで0.2秒に1回5,820の物理ダメージを受けるになります。物理ダメージ軽減率が90%だとすれば、単純計算で0.2秒ごとに582ライフが削られるわけです。

※厳密には、物理ダメージ軽減率はアーマー+その他で積んだ値と実際に受けたダメージによって計算されるため、pobのcalc欄で正確な被ダメをチェックしてください。

衝撃波はスタン持続時間0.1秒ごとに効果範囲が15%増加し、最大400%まで増える

ボーンシャッターのもう一つの強みがこれ。突然「衝撃波」という言葉が現れましたが、この効果によりモブのクリアスピードが爆上がりします。

これまでのプレイでの感覚では、ボーンシャッターによる殴りで敵をスタンさせた場合、与えたスタンの持続時間に応じた範囲にヒットと同じダメージを与える衝撃波を放つという理解です(マップに敵をスタンできないモッドが入ると衝撃波が一切出なくなる)。

このスタン持続時間はパッシブや武器のモッドで追加できる他、ボーンシャッターのジェムの品質を上げることでも確保できます。数値上のDPSには反映されませんが、積極的に積むことで雑魚のかたまりを一撃で一掃することもできます。

ボーンシャッター運用のポイント

以上の点から、私がボーンシャッターのビルドを構築する上で意識したのは以下の点です。

・武器の基本ダメージが高いものを装備する
・攻撃速度を上げる
・QOL向上(クリアスピード上昇)のためにスタン持続時間を盛る
・ライフ自動回復及びライフリーチ(吸収)を積む
・敵に密着して殴り続けることを前提にした耐久性を確保する

武器の基本ダメージが高いものを装備する

先に紹介した通り、ボーンシャッターは武器を用いた「近接」「物理」「ストライク」に該当する「アタック」スキルです。近接物理スキルの中でも「アタックダメージ」及び「追加ダメージ効率」の倍率が比較的高く設定されています。

なお、「アタックダメージ」の倍率は武器の基本ダメージに掛かり、「追加ダメージ効率」はスキル青文字部分一行目やリングなどにつくモッドの「XからYの追加物理ダメージ」の値に掛かります。

ボーンシャッターに限らず、武器ダメージを参照するアタック系のスキルは、武器性能がDPSに直結します。また、見た目の武器ダメージが高そうでも、属性が合わないとダメージが伸び悩みます。ボーンシャッターは純粋物理のスキルなので、武器に元素系のダメージがついてもダメージがさほど伸びないので、武器選択は物理DPSに着目しましょう。

私は、ジャガーノートでパッシブがとりやすく、シンプルにダメージを伸ばしやすい両手持ちの斧を今回選択しました。スタンの効果を伸ばしやすいメイスorセプター、クリティカルを重視するなら杖など、ビルドの狙いによって武器を選択してみてください。

なお、ボーンシャッターは「メイス・セプター・斧・杖」のいずれかでしか利用できません。また、サポートジェムによっても武器種が限定される場合があります。私が採用している「近距離戦闘サポート」は斧または剣のみ使用可能となっています。

攻撃速度を上げる

ボーンシャッターでダメージを出すために重要なのは「外傷」のスタック数です。先に紹介した通り、スタック数を伸ばすためにはアタックスピードが重要になります。

武器の基本の「秒間アタック回数」及び「アタックスピード+%」はアタックスピードに直結します。そして、同じ両手斧であっても、ベースによって「秒間アタック回数」が異なります。できる限り「秒間アタック回数」が高いものを選択するのが無難だと思います。

パッシブやアセンダンシーでも攻撃速度が上がるものを意識して取るようにしました。ジャガーノートの場合、「拒ませぬ者」というアセンダンシーパッシブでマローダー系で伸ばしづらい命中率を確保しつつ、命中率によってアタックスピードがスケールするようになります。

また、バフとして「バーサーク」を採用しました。「憤怒(Rage)」という特殊なスタックを消費することで、攻守共に大きなバフを得ることができます。この「憤怒」を重視する場合は、「ウォーロードの呪印」や「憤怒サポート」、パッシブスキルなどで戦闘中に「憤怒」を獲得したり獲得できる最大値を増やして効果を伸ばす仕組みを作る必要があります。

強力なバフだが「憤怒」獲得のサイクルにコストをかける必要がある
アタックスピードとダメージのバフがのるフレンジーチャージも魅力的。
しかし「外傷」に加えて自傷ダメージを上乗せするのがきついので現時点では不採用。

スタン持続時間を盛る

赤丸がスタン持続時間関連のパッシブ

敵をスタンさせたときに発生する衝撃波の効果範囲を広げるため、スタン持続時間のパッシブをとっています。相手をスタンさせられるよう、敵のスタン閾値(stun threshold)を下げることも意識しました。

とはいえ、スタンの仕様上、与ダメが上がるごとにスタンさせやすくなってくるので、ビルドが整えばスタンに関するパッシブは外していくことになると思います。

もちろん、ボーンシャッターのジェム品質も20%にしています。ちなみに、「相違のボーンシャッター」の場合、ジェムの品質でアタックスピード(と「外傷」の自傷ダメージ)が上昇します。私は取り急ぎ安定度を優先してノーマルのボーンシャッターを採用しましたが、耐久が確保でき次第「相違の」に乗り換える予定です。

ライフ自動回復及びライフリーチ(吸収)を積む

敵集団に隣接して殴らなければならない近接職として、耐久に定評のあるジャガーノートの特性で伸ばしやすく防御性能に直結するアーマー及び耐性は盛れるだけ盛りました。が、赤マップに入ったあたりから敵の攻撃に押し切られるようになり、ビルドの見直しを迫られることに。

ちょうどこちらの記事でも3.20でボーンシャッター・ジャガーノートを採用されており、キカザル(Kikazaru)というユニーク指輪をつけていたことに着目しました。

「1レベルごとに毎秒3のライフを自動回復」はかなり大きい値

「自傷ダメージ含めて戦闘中のライフの維持ができていないのかも」と、ライフ自動回復とライフリーチのパッシブノードを確保したことで、見違えるほどに生存性が向上。デスしないことで安定したマップ周回が可能になり、レベルも順調に上がりました。

計3.0%ライフ自動回復&+15%自動回復レートのノード。
装備でも自動回復を盛れるモッドがあれば優先的に。
ライフとマナの両方をリーチできるノードが魅力。
リーチでの回復量を伸ばすことで安定性が向上。ただし「リーチできない」モッドがNGに。

なお、現状の数値としては自動回復よりもリーチの比重が大きいため、殴り続けないと安定しづらいスタイルにはなっています。

また、自傷ダメージを抑えるのなら、受ける物理ダメージを実数で減らしたり、受けたダメージの何割かを4秒かけて回復するrecoup(回収)を用いたりなど、いろいろ工夫のしがいがあるところです。

敵に密着して殴り続けることを前提にした耐久性を確保する

ボーンシャッターは敵を殴り続けてスタックを積み上げることではじめて真の火力が出せるスキルです。火力が上がれば雑魚は一撃でクリアできますが、ユニークボスだったり、モッドのかみ合わせによってはレア相手でも、張り付いて何度も殴る必要が出てきます。

当然、その間は敵の攻撃をフェイスタンクすることになります。硬い敵を殴っている間に遠隔から雑魚モブに一斉に攻撃されるのは良くあることで、高い耐久性が求められます。

ジャガーノートの場合、アーマーを積みやすく、アーマーのみでも硬くなれるパッシブ構成だったため、回避は捨ててアーマーのみを上げました。もちろん、ライフもなるべく盛っています。ちなみにスレイヤーの場合はアーマー主体としつつ、補助的に回避を上げて生存性を上げるといったこともできるようです。

殴り続けられるよう、凍結やスタン耐性確保も重要です。ジャガーノートの場合は「止まらぬ者」のパッシブをとるだけで対策ができて最高です。

おまけ:串刺し(Impale)について

物理によるヒットダメージを増大させる仕組みとして、「串刺し(Impale)」という機構が用意されています。日本語で詳しく解説している記事があるのでこちらで仕様をご確認ください。

この串刺しは敵に与えたダメージの10%を次のダメージに上乗せするもので、積み方によって大幅な火力上昇が期待できます。殴り続けることでDPSが理論値に近づくボーンシャッターとも相性が良いでしょう。

しかし、私自身この串刺しを使って気づいたのですが、串刺しによるDPS向上に重きを置いたあまり、串刺しの効果の薄い1~3発目くらいまではダメージが全然出ない、という問題に直面しました。

結果、「串刺しサポート」を「近距離戦闘サポート」に置き換えて串刺しによるDPSの比重を下げることで、pob上のDPSはやや低下したものの雑魚モブを1,2発でさっさとクリアできることが増え、QOL向上につながりました。

串刺しの効果を最大化する上で第一に必要なのが、串刺しの確率をなるべく100%に近づけること。おいおい装備やジュエルなどで確率を盛り、総合的なDPSの底上げを狙っています。


誤りのご指摘、ご質問などお気軽にコメントいただけると嬉しいです。

3.20がスタートし、更新頻度が落ちていますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。


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