ヒトメタニューモウイルス(hMPV)について

今年も残すところあと1日です。
海外からのホームステイ学生を受け入れたり、
今月は忙しかったですが、なんとかしのぎました。

とりあえず今日の天気予報から。

朝(今日も出勤)は冷え込んでましたが、
日中は晴れてそこそこ暖かいようです。
関東では最高気温は10℃くらいの予想。
年越しの買い出しや、大掃除などに良さそうとのこと。

きょうはあまり聞きなれないウイルス
ヒトメタニューモウイルスのお話。
中国ではやっているそうです。
(そういえば、外出前に”火止めた?”ってよく言ってるなあ)


中日で感染症流行が拡大、台湾の医師:原因は「免疫負債」にある。
Radio Taiwan Intl.
27 December, 2024

中国で流行が確認されている感染症「ヒトメタニューモウイルス(hMPV)」日本で流行している「伝染性紅斑(リンゴ病)」、そして「マイコプラズマ肺炎」の感染が拡大しています。台湾北部・国立台湾大学医学部付設病院小児感染科の主治医である黄立民・医師はこのことについて、「これらの感染症は、『免疫負債』が原因である」と分析。「免疫負債」とは、新型コロナウイルス感染症などの流行により、人々がお互いを避けるために接触が制限され、通常は身につけるはずの様々なウイルスに対する免疫を獲得できない状態を指します。

なにやら中国で流行っているウイルスのようです。
新型コロナの件があるので、過剰に反応してしまいそうです。

日本でもリンゴ病とマイコプラズマが流行っているのは、
注目されているようですね。
その割には海外からの旅行者多いですけど。

「免疫負債」という言葉も聞きなれないですが、
新型コロナ流行後の、
様々なウイルス感染の状況が変化している状態として、
使われているようです。

黄医師はまた、「これらの感染症はワクチンがないため、マスクの着用と手洗いの励行という予防策に頼るしかない」と指摘しています。
中国における国立感染症対策センターである「中国疾病予防管理センター(英語略称:CCDC)は先ごろ、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症と似た症状を示す「ヒトメタニューモウイルス」の感染者数について、「中国では冬の初めから特に14歳以下の感染者数が著しく増加しており、北部地区で感染者数が多い」として警戒を呼び掛けています。
また、日本で通称「リンゴ病」と呼ばれる「伝染性紅斑」と「歩く肺炎」と呼ばれる「マイコプラズマ肺炎」の患者数も、過去10年の同じ時期の最高を記録しました。

中国では特に北部、
子供の間で流行しているとのこと。
旅行される方は(流石にいないかな)、
ご注意を。

「これらのウイルスはいずれも呼吸器系ウイルスであり、そのうち『ヒトメタニューモウイルス(hMPV)』はRSウイルスより引き起こされる呼吸器感染症『RSウイルス感染症』と似ており風邪の原因ともなる。また、他のウイルスに比べてウイルスが気管・気管支・細気管支・肺胞から構成されている気道の下部に移行しやすく、肺炎を引き起こす確率が高い。そのため、パンデミックが発生した場合、抵抗力の弱い人に感染すると肺炎の発症者が増加し、感染状況がより深刻になる可能性もある
ヒトメタニューモウイルスは現在、有効なワクチンや抗ウイルス薬はありません。「リスクが高いのは、幼児、高齢者、免疫力の低下した人、糖尿病、腎臓病、肝臓病などの慢性疾患を持つ人である。 感染したら、『酸素吸入』と機器を使って呼吸の補助を行う『呼吸療法』で治療するしかない。重症化した場合は運に頼るしかない」と指摘。また、日本の「伝染性紅斑」と「マイコプラズマ肺炎」の流行について黄・医師は、「中国での『ヒトメタニューモウイルス』と同様、『新型コロナウイルス』流行後に起こった『免疫負債』が原因だ」と分析しています。

どの感染症でもそうですが、
乳幼児、高齢者、免疫低下者、慢性疾患お持ちの方は要注意です。
hMPVは肺炎になりやすいようなので、
発熱して、ゴロゴロ痰がからんで、ぐったりしてたら受診を考えましょう。

黄医師はさらに、「台湾では『マイコプラズマ肺炎』の流行が始まってから半年経過しており、最近では流行が収まりつつある。この事は免疫の負債が『ほぼ返済された』ことを示している。しかし『伝染性紅斑』については台湾では未だこの負債を返済できていないため、感染例が増加しているかどうか注意を払う必要がある。ほぼ全ての年齢で感染する可能性があるが、小学生や幼稚園児の感染者が最も多い。妊婦が感染すると流産や死産、胎児の異常を引き起こす恐れがある」と指摘しています。
また、衛生福利部疾病管制署(台湾CDC)の曾淑慧・報道官は、最近は寒さにより、様々な種類の病原体がより活発に活動している可能性があるため、市民に対し、マスクの着用、手洗いの励行、呼吸用保護具の着用などの対策をしっかり行うよう呼びかけています。

「新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの重症化率等について」
厚労省(R4/7/13)
によると、
60歳未満ではオミクロン株では、
インフルエンザとほぼ同じ重症率、死亡率でした
(単純には比較できないようですが)。

手洗い、マスク、咳エチケットくらい守っとけば、
そんなに過敏になる必要なかったんですかね。
もはや、
新型コロナウイルス騒ぎは無かったような感じですけど、
誰か偉い人、総括してくれないもんでしょうかね。


現在、
爆発的にインフルエンザが流行してますけど、
「免疫負債」が原因というのなら、
今後、同様なことが起こった時には、
轍を踏まないようにしていただきたいものです。


以下、
HMPVについて補足。

Chinese CDC
What you should know about HMPV?
2023/6/26

HMPVウイルスとは?
ニューモウイルス科メタニューモウイルス属に属するヒトメタニューモウイルス(HMPV)は、エンベロープ型の一本鎖(-)RNAウイルスである。
2001年、オランダの研究者によって、未知の病原体による呼吸器感染症の小児の鼻咽頭吸引検体から初めて検出された。血清学的研究により、少なくとも60年以上前から存在し、一般的な呼吸器病原体として世界中に分布していることが示されている。

60年以上前から存在していましたが、
わかったのは比較的最近のウイルスです。

HMPVの流行特性は?
HMPVは主に咳やくしゃみによって生じる飛沫やエアロゾルによって感染します。感染者との密接な接触やウイルスに汚染された環境にさらされることでも感染する可能性があります。一般的に、感染後の潜伏期間は3~5日程度で、HMPVによって誘導される免疫防御力は弱く、反復感染を抑制することはできません。HMPVは年間を通じて検出されるが、検出率が最も高いのは冬と春である。また、HMPVに感染すると集団感染を起こすこともある。

免疫は(持続)できにくいようです。
新型コロナウイルスと同じく、
一本鎖RNAウイルスなので、
変異しやすいのでしょうか。

mRNAワクチンとか作っちゃうのかな?
RSウイルス用mRNAワクチン(mRESVIA:Moderna)は、
FDAで承認されてるようですけど。

HMPV感染の致死率は?
小児、免疫不全者、高齢者が感染しやすく、他の呼吸器ウイルスに重複感染している可能性が高くなります。HMPVは多くの場合、咳、発熱、鼻づまり、喘鳴などの一般的な風邪症状を引き起こしますが、重症の場合は気管支炎や肺炎を引き起こすこともあります。基礎疾患を持つ感受性の高い人では、HMPV感染は死に至ることもある。2021年にLancet Global Healthに掲載された論文のデータによると、5歳未満の小児の急性下気道感染症関連死亡の1%はHMPVに起因するとされている。現在のところ、HMPVに対するワクチンや有効な治療薬はなく、治療も症状を和らげることに主眼が置かれている。

重複感染の可能性ありとのこと。
他の感染症と同じく、
抵抗力が低いと重症化する可能性あり。

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