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XBB.1.16について

今朝は、
曇りで少し肌寒いような気がしますが、
割と過ごしやすい感じの天気です。

またまたコロナネタになってしまいましたが、
以下のニュースが目に入りました。
(当初は浅く広い医療系ブログ目指してたのですが・・)


"現役最強の伝播力"で日本でも爆増中!! コロナ新変異株「XBB.1.16(アークトゥルス)」のわかっていること。Yahoo news.5/22(月)

またまた変な名前ついてますね。
アークトゥルスといえば「春の大三角」で有名な星ですが、
現在国内で、流行しつつある新型コロナウイルスの亜種で、
結膜炎を起こしやすい?ようです。
もう少し調べてみました。


What do we know about the Arcturus XBB.1.16 subvariant?
BMJ 2023 (Published 16 May 2023)

XBB.1.16とは?
XBB.1.16は、BA.2から始まったオミクロン亜種の新たな系統である。この新しい亜種を「アークトゥルス」(ギリシャ語で「熊の守護者」の意)と名付け、混乱する他のオミクロンと区別する人もいます。Xは、これらの亜種が2つ以上の亜系(この場合はBA.2.10.1.1とBA.2.75.3.1.1)の組み換えによって生まれたことを意味する。

XBB.1.5でも出てきましたが、組み換えを表す「X」です。
BA.2.75.3.1.1とか、電話番号並みの桁数になってます。


XBB.1.16はどこで広がっている?
2023年1月にインドで初めて報告されたXBB.1.16は、その後WHOによって少なくとも33カ国で確認されています。
4月の時点でインドでは1日に1万件の確認例があり、国内の全covid-19のほぼ3分の2に相当し、マスクを義務付ける必要がありました。現在、患者数は減少しています。
英国健康安全保障局(UKHSA)の最新の技術説明(4月21日)では、この変異体は英国で配列決定された全covid-19症例の2.3%を占めています。同局は105例の陽性患者の配列決定を行い、5人が感染によって死亡しています。UKHSAは、入手可能な疫学的および実験室のデータから、インドなどで見られた広がりが、英国の人口免疫の状況において再現されるかどうかは「不明」であるとしています。"XBB.1.16は現在、英国で低い有病率にあり、成長優位のいくつかの初期の証拠(サンプル数が少ないため信頼度は低い)を示しており、監視される "とその報告書は述べています。

今年に入って、インドで流行したようですが、最近は落ち着いてるようです。イギリスでは、今後はどうなるか不明ですが、現在それほど流行ってないようです。(BMJは”英国医学雑誌”なのでイギリス中心の話題です。)

重症化する?
WHOは2023年4月17日、これまでのところ、「XBB.1.16が流行していると報告されている国では、重症度の変化は報告されていない.疾患の重症度は、以前に流行していた変異体と比較して高くならない」と述べています。
臨床的な考慮点として、WHOはインドのいくつかの州でベッド占有率がわずかに上昇している(2〜4%)ことを指摘しましたが、「これらのレベルは、感染症が流行した時期と比較してはるかに低い」と強調しました。

インドの例では、
特に今までの亜種と比較して重症化した証拠はないようです。

現在のワクチンはXBB.1.16を防げるのか?
XBB.1.16に対するワクチンの有効性に関するデータがまだないため、断定的に言うのは早計です。研究では、近縁のXBBおよびXBB.1に対するワクチン誘発抗体応答の中和特性は、他の変異体に対するものより著しく劣っていることが判明しています。(インドでは、人口の70%以上がブースター接種を受けていました。)
ワクチン接種とXBB.1.5への感染経験がある人たちのハイブリッド免疫は、より強力な防御を提供するはずです。現在、多くの国でオミクロンとXBB.1.5が主流であることから、このような免疫でほとんどの人がカバーできると思われます。

普通に考えれば、
人工の70%がブースターをうっていたインドで、
3分の2の人がXBB.1.16に罹患したなら、
既存のワクチンは有効ではないのでしょうけど。

XBB.1.16は心配する必要があるのか?
全体として、少なくともワクチン接種を受けた人たちにとっては、今のところ心配はありません(どのような種類のコビドでもそうですが、ワクチン未接種の人たちにとっては、リスクは依然として深刻です)。
一方、コビトはより強い増殖の兆しを見せていますが、今のところ、より深刻な疾病を引き起こしているわけではありません。
欧州疾病予防管理センターは、XBB 1.16を「監視中の変異体」として、その第3レベル(懸念の変異体よりも下)に位置づけています。WHOや米国疾病管理予防センターも同様です。
Balloux氏によれば、XBB.1.5の波が来なかった場所(例えばインドや中国)では、XBB.1.16は "うまくいく(do well) "と予想されています。
"逆に、英国のような場所では、症例数にはあまり影響がなく、入院や死亡にはさらに影響がないと予想される。XBB.1.16は、ここ英国ではまだ頻度が低いですが、将来的には次の優勢な亜種になるかもしれません。"

今のところ、さほど気にすることはないようですね。

ちなみに、
東京都福祉保健局の
「新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う
感染対策オンライン研修動画」
をみてみると、
感染対策は、標準予防策をしっかりすれば、
以前よりゆるくてもOKとなっているみたいです。

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