最近暑いなーと思っていたら、
今日は全国的に雨で、ひんやりとした気候です。
今日も電車に大幅な遅れがありました。
最近多いような気が・・・。
今日のお題は、
新型コロナウイルスの治療薬、
Paxlovid(パキロピッドパック)の効果について、
販売元のファイザーが発表した論文です。
当初言われていたような効果はなかったようです。
Paxlovid Doesn’t Work in Many Vaccinated People: Pfizer Study.
TheEpochTimes. 4/4/2024.
Nirmatrelvir for Vaccinated or Unvaccinated Adult Outpatients with Covid-19.
N Engl J Med 2024;390:1186-1195. April 3, 2024.
こちらの論文のようです。
時期的にはデルタ株の時期です。
ちなみに、米食品医薬品局(FDA)は2021年12月22日、
緊急使用許可(EUA)を認めました。
2023年5月には、
重症化リスクの高い軽症/中等症の成人患者を対象に、
正式承認を取得しています。
症状発現から5日以内に治療を開始した患者の死亡リスクを、
プラセボと比べて86%減少させたとのことでした。
中央値 (95% 信頼区間) では、
治療群12 (11–13)日 vs偽薬群 13 (12–14)日(P=0.6)
平均 日数では、
治療群13.8日 vs 偽薬群 14.1日でほぼ同じでした。
参加者は、
平均年齢42歳と若く、
ワクチン接種率も50%台と低かったようです。
(日本では90%超えてる気が・・)
重症化リスク(BMI>30、高血圧、糖尿病,65歳以上など)
を有する割合は50%程度のようでした。
当初言われていた重症化予防効果ははっきりしなかったようです。
ちなみに効果の程を計算してみると、
・相対リスクでは 0.8/1.6=50
・相対リスク減少率 1-0.5=0.5 (50%)
50%も減らせるならいいような気もします。
以前の報告のリスク減少率の計算でも、
相対リスク減少率で述べられていました。
イベント発症率(入院等)が低い場合、
相対リスクでみると、
わずかな差であっても、
大きな数字に置き換えられることがあります。
そこで、
・絶対リスク減少率 1.6-0.8=0.8%
・NNT(治療必要例数)1÷0.8%=125例
1人の入院を防ぐには、
125人に内服させることが必要です。
5日内服で薬価10万円ほどの薬ですけど、
もうコロナも5類だし、
どうなんでしょう?