尿潜血陽性について。
きょうは暑いです。
東日本では、天気が崩れるようですが、
北日本や北陸を中心に、
最高気温は平年を大幅に上回る見込みだそうです。
東京は27度の夏日の予想です。
そろそろ春の検診のシーズンでしょうか。
尿検査についての話題です。
Blood in urine (hematuria).
Mayo Clinic.
目で見て明らかに赤いのが、肉眼的血尿。
顕微鏡で400倍にした1つの視野に、
5個以上(≧5/HPF)の赤血球がある場合を顕微鏡的血尿といいます。
フェナゾピリジンは日本では販売されていません。
尿路に対する局所鎮痛効果があるようです。
ビーツ(カエンサイ)、ルバーブ(ショクヨウダイオウ)を食べると、
尿に色がつくようです。
あまり食べる機会ないですけど。
結核薬のリファンピシンも尿や汗に色(橙赤色)がつきます。
その他、激しい運動をした後に筋肉が壊れて、
ミオグロビン尿(赤色)がでたりします。
尿沈査検査をおこなって、
尿中に赤血球があるのか調べる必要があります。
ビタミンC(アスコルビン酸)は還元作用が強く、
酸化反応を利用した、試験紙による尿検査を阻害するので、
偽陰性になります。
検査の前日の内服は控えましょう。
血尿が発見される頻度は年齢とともに増え、
男性に比較して女性に多く見られます。
(女性のほうが膀胱炎になりやすい。)
特に中高齢者の女性では、統計によっては、
健診受診者の15~20 %が陽性という報告もあります。
高齢者では悪性腫瘍の可能性もあります。
膀胱癌の85%は肉眼的血尿を契機として発見さます。
一方、顕微鏡的血尿で診断される悪性腫瘍の中で最も多いのも膀胱癌です。
尿路結石症では、
ほとんどの症例で顕微鏡的血尿をともなっています。
精密検査では、
上記以外に超音波検査が施行されることがあります。
治療法は、
原因によって様々です。
加えて、尿蛋白が陽性であれば、
(尿蛋白 2+以上の場合や、1+でも繰り返し陽性となる場合)
糸球体腎炎などの腎臓疾患の可能性が高く、
腎臓内科にて精密検査を行う必要があります。