尿潜血陽性について。

きょうは暑いです。
東日本では、天気が崩れるようですが、
北日本や北陸を中心に、
最高気温は平年を大幅に上回る見込みだそうです。
東京は27度の夏日の予想です。

そろそろ春の検診のシーズンでしょうか。
尿検査についての話題です。

Blood in urine (hematuria).
Mayo Clinic.

血尿とも呼ばれる血の混じった尿を見るのは怖いものです。多くの場合、原因は無害です。しかし、血尿は重大な病気の兆候であることもあります。血液が見える場合は肉眼的血尿と呼ばれます。肉眼で見えない血液は顕微鏡的血尿と呼ばれます。検査室で尿を検査したときに顕微鏡でしか見えないほどの少量です。いずれにせよ、出血の原因を突き止めることが重要です。治療法は原因によって異なります。

目で見て明らかに赤いのが、肉眼的血尿。
顕微鏡で400倍にした1つの視野に、
5個以上(≧5/HPF)の赤血球がある場合を顕微鏡的血尿といいます。


症状
尿中の血液はピンク色、赤色、コーラ色に見えることがあります。少量の血液の混入で尿が赤くなります。出血は痛みを伴わないことが多いです。

尿が赤いのは、必ずしも赤血球が原因とは限りません。尿路症状を緩和するフェナゾピリジンという薬のように、尿が赤くなる薬もあります。また、ビーツやルバーブなど、特定の食品も尿を赤くすることがあります。

フェナゾピリジンは日本では販売されていません。
尿路に対する局所鎮痛効果があるようです。

ビーツ(カエンサイ)、ルバーブ(ショクヨウダイオウ)を食べると、
尿に色がつくようです。
あまり食べる機会ないですけど。

結核薬のリファンピシンも尿や汗に色(橙赤色)がつきます。

その他、激しい運動をした後に筋肉が壊れて、
ミオグロビン尿(赤色)がでたりします。

尿沈査検査をおこなって、
尿中に赤血球があるのか調べる必要があります。


ビタミンC(アスコルビン酸)は還元作用が強く、
酸化反応を利用した、試験紙による尿検査を阻害するので、
偽陰性になります。
検査の前日の内服は控えましょう。

尿に血が混じる原因を見つけるには、
これらの検査や診察が重要な役割を果たします:
健康診断:
あなたの健康歴について医療従事者と話をすることも含まれます。
②尿検査
尿検査は、血尿の診断に用いられます。また、数週間または数ヵ月後に、尿にまだ血液が混じっているかどうかを調べることもできます。尿検査では、尿路感染症や腎結石の原因となるミネラルの有無も調べることができます。
③画像検査:
尿に血が混じる原因を見つけるには、画像検査が必要になることがよくあります。CT検査やMRI検査、超音波検査などが必要になる場合もあります。
④膀胱鏡検査:
小さなカメラを取り付けた細い管を膀胱に通して、病気の徴候がないか調べます。
尿に血が混じる原因が見つからないこともあります。その場合、主に膀胱がんの危険因子がある場合は、定期的なフォローアップ検査が必要になることがあります。このような危険因子には、喫煙、骨盤への放射線療法、特定の化学物質への暴露などがあります。

血尿が発見される頻度は年齢とともに増え、
男性に比較して女性に多く見られます。
(女性のほうが膀胱炎になりやすい。)
特に中高齢者の女性では、統計によっては、
健診受診者の15~20 %が陽性という報告もあります。

高齢者では悪性腫瘍の可能性もあります。
膀胱癌の85%は肉眼的血尿を契機として発見さます。
 一方、顕微鏡的血尿で診断される悪性腫瘍の中で最も多いのも膀胱癌です。

尿路結石症では、
ほとんどの症例で顕微鏡的血尿をともなっています。

精密検査では、
上記以外に超音波検査が施行されることがあります。


治療法
尿に血が混じる場合の治療法は、原因によって異なります。以下のような治療が考えられます:
①尿路感染症を治すために抗生物質を服用する。
②前立腺肥大を縮小させる処方薬を試す。
③音波を使って膀胱結石や腎結石を砕く治療を受ける。
治療の必要がない場合もあります。

治療法は、
原因によって様々です。
加えて、尿蛋白が陽性であれば、
(尿蛋白 2+以上の場合や、1+でも繰り返し陽性となる場合)
糸球体腎炎などの腎臓疾患の可能性が高く、
腎臓内科にて精密検査を行う必要があります。

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