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スタバ
喫茶店として始めたメガネコーヒーも、開店早々にテイクアウトコーヒーを始めました。冬の寒い日に温かいコーヒーを持って歩くのは、とても幸福度の高い素敵な習慣に思えます。
お店を持つずっと前の話。
東京で服を作っていた学生時代のこと。
流行に敏感な兄がやたらと私にオートバックスの話をしてきたのです。
「ああ、車のね」とずっと思っていたら、オートじゃなくてスターでした。
コーヒーの注文の仕方やカスタマイズを兄から細かく指導されるも、私には全然理解ができず、「じゃあ、ひとまずレジに行って〝トールラテ″それだけ言って、赤いランプの下で待て」と兄。〝トールラテトールラテ″と唱えながら、初めて行ったのは恵比寿の店でした。兄の言う通りにすると、本当に赤いランプの下でコーヒーを手にする事ができたのです。
ちょうどその時トムハンクスとメグライアンの映画「ユーガットメール」がヒット。劇中で登場するスタバのコーヒーがとっても洒落ていて、以来スターバックスには随分ハマってしまいました。全部飲んだし、カスタマイズもして、グッズも買って、店も回った!大きい紙コップを持って恵比寿から代官山まで歩いて、西郷山公園で一息。さすがにリンゴは齧らなかったけど、あの時の私は完全にトムハンクス気分だったように思います。
実は「若いうちにスタバで働いておけばよかったな」と今でも考えたりします。私の周りにはスタバで働いている友達が多いし、みんながクラスメイトのように楽しそうに働いているのを見ると心底羨ましかったです。お店は今でもたまに利用させて頂いていて、コーヒーを手にするたびに、やはり頭の中にユーガットメール挿入歌、クランベリーズの〝ドリームス”が流れるのです。
私もこれまでメガネコーヒーでおそらく何万杯というコーヒーを人々に手渡してきました。その時、あなたの頭の中にはどんな音楽が流れるのですか?