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片目弱視の心あたりは? 5.三歳の頃

こんにちは。近藤ろいです。秋めいてきましたね。

上の娘・5歳。弱視治療をしています。「遠視性不同視弱視」といいます。
左目が強い遠視であまり見えておらず、治療をしなければ将来眼鏡をかけても視力が出ないかもしれない状態です。

普通の3歳児健診でいきなり発見されました。
このシリーズでは、「片目弱視の兆候はなかったのか?」、つまりもっと早く気づけるきっかけはなかったのか?を振り返ります。
(書きながら思ったのですが、視力とは関係のない娘自身の性格特性にも触れています)

皆様からのエピソードもコメント欄で募集しています。

今回は3歳です。イヤイヤ期が終わり、いよいよ幼児期に差し掛かると同時に「その割にはしたがらない、苦手なことがあるなあ」と思い始めたのもこの時期でした。

どんな子だった?

1歳過ぎから激しい自己主張、そのままイヤイヤ期に入り、落ち着いてきたのが3歳前でした。

鼻をかむなど、自分のことがかなり自分でできるようになったし、泣くのではなく素直に甘えてくれることも増えて、ちょっと楽になり、可愛いなと再び思えるようになり始めました。

一方で、母親への執着もものすごく強くて、お世話はお母さんじゃないとダメ!は続いていて大変でした。

3歳前半の大事件は、赤ちゃんの誕生です。
赤ちゃん返りが激しかった!

これだけで章立て一つ避けそうなくらいきつかったです。産後10日で娘1人を連れ出し1日遊ばせなくてはならなかったり。

赤ちゃんが生後3ヶ月半になり、娘に笑いかけるようになってようやく落ち着きましたが、
2年経った今でも割と簡単に嫉妬に狂います。

なおどの年齢でもですが、「ジグソーパズルがうまくはまらない」でブチ切れて夜7時から家を飛び出してクールダウンを図ろうとするなど家では大荒れの我が子は、保育園ではぶっちぎりの優等生でした。

不同視弱視の兆候は?

階段を降りるのを怖がる

3歳半も過ぎれば、タタターッと左右の足で降りることが期待されますが、わが子についてはいつになっても「片方の足で、手すりをもって、慎重に」でした。

保育園で、母親がいない時であるとか、自分で降りたい時は両足で交互に降りていましたが、普段は私が手をつないでやっていました。

本人は眼鏡を掛け始めた4歳でも「階段?別に苦手じゃないよ?」とのたまうので、自覚は薄いようです。

母は(アスレチックなどは普通に楽しんでやるのに、階段だけはいつまでも慎重だなあ)と不思議に思っていました。
今から思えば左右差があり立体視ができず、怖かったのかもしれません。

ボール遊びがいまいちどんくさい

活発な割にボールを受けるのは苦手でいつも「スカッ」となっていました。
投げるのも玉は鋭いのですがノーコン気味。

ただ、月齢的にうまくできなくても無理はないので、あまり気にしていませんでした。

余談ですが眼鏡を掛けるようになった4歳ころには、投げた時のコントロールが上達しました。やはり不同視弱視が原因だったのか、年齢的に成熟したのかはわかりません。 

つまずきやすいし、年齢が上がってもつまずき続けている

これは2歳代でご説明した通りです。

運動会で親を見つけられない(?)

これは本人申告。
小さいホールでやったのですが、10m先の応援している両親が見つけられず、緊張して固まっていました。
「派手な色の服を着たのに、なぜ!?」と思いましたが、本人曰く「見えてなかったのよー」と言います。うーん。ま、広めに取っている兆候シリーズなので。

喋れる割に文字の習得がゆっくり

これも不思議と思ったことでした。
ぺらぺら喋るし、書き言葉への興味もあるのに、一向に文字を読もうとしません。
教えようか尋ねても、プライドを損ねるようで、嫌がりました。

文字文化は早々と習得してしまうと、二度とそれ以前の未分化なイメージの世界に戻れないので、感性の発達が損なわれる可能性があるのではないか。
と思っていたので、強要もせず成すに任せていました。

それにしても看板の文字とかに興味を示さないなあ。
と思っていましたが、細かいところが見えていなかったのかもしれません。

結局、眼鏡を掛け始めて2ヶ月目、4歳を過ぎた辺りからぐっと興味を増し、1ヶ月くらいで拾い読みを習得しました。と思ったらその後1週間で数字を書いていました。いずれも意識して教えてませんが本人の意欲が高まったようです。

眼鏡のおかげで周りの文字や数字がよく見えるようになったし、その他のものもよく見えるようになり気持ちが安定して、文字習得へのエネルギーが満ちたのかな?

双眼鏡を逆さにして使いたがった

我が子は好奇心は強く、ブロックも、お絵描きも、ジグソーパズルも、缶ぽっくりもお砂場遊びも好きで、まあまあ上手い。
正直、遊びにおいて違和感を感じることはありませんでした。

唯一、「なんでやねん」となったのは、双眼鏡です。もともと私が、ちゃちい双眼鏡を持っていて、もちろんわが子に見つかり遊ばれる訳です。

最もハマッたのは3歳過ぎで、毎朝保育園に送っていく際、バギーにどっかりと座りながら通りや青空を観察していました。

でも何度言っても逆さまから覗きたがるんです。

「だってちっちゃく見えて面白いから」
「こっちから見たら見えないよ!」

今から考えれば、これぞ両眼視ができていないからこその言動だったのかなあ。

こんなことができていた(けど、実は片目弱視だった)

動体視力がやたら良い

なんかもう本当にやられたーなと思ったのは、子どもなのでカメラのように見たものを記憶することがあるんですよね。

娘と一緒に電車(普通)に乗っていたら
娘「今通ったおうちの中で、おじいさんが赤ちゃんみたいなスタイをしてあーんってしてもらっていたよ。なんで?」
私「へっ?!」
一瞬の車窓からの風景を見て取るんですね。介護事業所でして。

自転車に乗せて走っていても
私「おっきい車だねえ」すれ違う。
娘「後ろに沢山お人形が並んでいたよ。右から3つ目のしょくぱんまんの人形ほしい!」
私「えっ!?」そんなんあったか?
という日々です。

瞬間記憶もやたら良い

母「今日、クラスでゲーゲーを吐いた子がいたって先生から聞いたよ。娘ちゃんはそばにいたの?」

娘「うんん!娘ちゃんは〇〇ちゃんとおままごとしてた。ゲーゲー吐いた〇ちゃんはお机に座っていたの。お隣にいたのは〇〇くんと〇〇ちゃんだよ。おていたのは〇〇くんと〇〇ちゃんで、〇〇ちゃんは廊下にお箸をしまいにいってた(クラス全員分、15人ほどの位置を説明)」

人間監視カメラかよ。
しかも「記憶しなさい」って言われていないのに思い出せるのすごい。

これで片目が見えないって言うんだぜ?



これで0~3歳、発覚までの要素は書き出しました。
母親が強く疑問に思ったけどスルーしたのは、
1歳 斜視のような気がする
2歳 不機嫌な時にまぶしがる、万華鏡にウケない
3歳 双眼鏡を逆さまに見る

だけですよ。これで「ハッ! 不同視弱視かも!!」と気づく親はいませんて。

まあでも、万華鏡と双眼鏡は自然に子どもの片目ずつの見え方を浮き彫りにするのでいいチャンスかもしれません。

そしてつくづく思うのは…3歳児健診、大事やな!!

保育園で身長・体重を計ってもらっているからいいじゃない。
と思っているそこのあなた!!
屈折検査だけして帰ってきたらいいですよ(←ダメです)。


次回は眼鏡をかけ始めた4歳について。
そして次々回の記事からは、全年齢を通してですが、うっすらと感じていた「育てにくさ」と視力の関係を語ってこのシリーズを終わりにしたいと思います。





最後に…以下宣伝です

3歳児健診で見つかり、治療を受けることになった経過を描いた絵本を作ってみたり(有料販売しています)、

簡単にできる布アイパッチの型紙を提案したり、

習慣化アプリ 「みんチャレ」で励ましあうチームを作ったりしています。

てはまた〜!