仮面ライダーV3(TV版1話)

レビュー一発目どうしようかなって思ったけど、絶対V3の一話目が良いなと思った。なんたって景気がよい。元旦から観るならV3。個人の意見です。

風見志郎がV3へと改造される悲劇の一話ではあるのだが、正直めちゃくちゃ面白い。開始二分足らずで人が熔ける様を目撃した風見は、それ故にデストロンに命を狙われる……これはわかる、道理が通ってる。ただ、狙われ続ける風見が絶対に自分の予定を諦めない姿勢がね、無理を通せば道理が引っ込むってなもんでね、面白すぎるし大好きなの。

①人が熔けるところを目撃
→直後に暴走車。キレて普通に帰宅。
→普通によく寝て起床。自宅で飲み物に毒が入ってたけど通学。そもそも入ってた毒の様子がおかしい。

②2回命を狙われたと本郷さんへ自己申告。
→普通にオートバイレースの練習へ行く。大爆発したけど何だかんだ元気。

③偽救急車に乗せられる。
→殺される前に自力で復活。何だかんだ元気で脱出。搬送されるのを諦めたらしく、自力でバイクを運転して帰宅。

これが開始10分の出来事。端折ってるけどもっと色々起こってる。本郷さんも一文字さんも険しい顔だよ。私は一文字隼人にガチ恋しているのでどんな表情でも見せてもらえてhappyだが、それどころじゃなく風見さんのガッツに目が釘付けの10分間である。

こっからさ、V3へ至る悲劇が起こってしまう。すべての昭和ライダーが(厳密にはスーパー1は違うけど)、望まぬままに改造されて被害者のまま戦いへ身を投じている。風見さんにも、本当に覚悟があったかって言えばそうとも言い切れないと思うんだよね。1号と2号に自分を改造してくれって頼んだのだって、大学生の青年が、憎しみに振り回されていたからであって。そこから果ての無い戦いが続くとか、考えてなかったんじゃないかな。

1号2号の戦闘は安定して格好良い。しかし、やはりV3になった途端に様子がおかしいのが火薬の量である。
爆発音がさ。前作まではドォォォンッッ!!くらいだったのが、

ヴァァァウウウオオオオオオオォン!!!!!!!!!!!!!!!

になってる。戦場に居るすべての者達の退避行動の背後に、「命の危険」みたいな文字が透けて見えるので、こっちも手に汗握るよね。アクターさんたちの根性半端ねぇ。素晴らしい画をありがとうございます。

満を持して、V3が登場する。例のキュピキュピィィィーーーーッっていう効果音と共に、高いところで赤が映える。
空に映える色って素敵。石ノ森先生のサイボーグ009の方でもそうなんだけど、空に映えるヒーローの色って、美しいほど悲しくていいですよね。

ここから仮面ライダーV3こと風見志郎の戦いが始まっていくのです。そして、私がガチ恋する一文字隼人との別れ(一時的な別れだけど!!!!!)が迫る2話がくる。

とはいえV3は毎週景気よく爆破していくので、悲しいときにはお勧めです。


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