チャーミングな「いないないばあさん」
佐々木マキ『いないいないばあさん』は、その名の通り、ばあさんが突如いなくなり、色んなところから出てくるお話。消えては出て、消えては出て、という繰り返し。
お店のマネキンになってみたり、公園の彫刻に乗ってみたり。純粋にやってみたい、ってところから出てくるかと思いきや、次第に不思議なところから出てきたり。大人からするとこれがそこまで面白いんかな、と思うところもあるのだけど、次女に見せたらケラケラ笑ってた。それだけこどものハートを掴む力はあるんだね。
個人的には石橋の裏から出てくる!のが好き。
それと老いを感じさせないばあさんのキャラクターが魅力的。台詞は「りょうちゃーん、ここよー、ばあー」くらいしかないんだけど、そう思うってことはそれだけ絵で伝わってるってことなんだろうな。
自分世代だとばあさんと言えば「いじわるばあさん」で、青島幸男が扮するドラマとか割と楽しみにしていたなぁ。
でも今となっては、DVDとかも出ておらず、見られないみたい?
ある種シンプル過ぎて大人にとってそんなに面白い?というものでも、こどもに大受けする絵本って言うと、がらがらどんを思い出す。
丸谷才一は、自分の子供によく読み聞かせをしていて、気に入らないところは自分で直していたそうなんだけど、この作品には直すところがなかった、なんてエピソードも含めて銀座のナルニア国でオススメされたのは懐かしい思い出。
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