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外国人には3種類いる!?いや、4種類?? 〜 過去と、今と、未来のお話

こんにちは。

私は14年前からドイツに住んでいます。
コロナウイルスの影響でいつまた日本に帰国できるか分からず、いつにも増して日本が恋しいこの頃です。

今日は、同僚が ぽつっ と言った一言にハッとして、そこから考えたことについて書きたいと思います。


私が住んでいる街ベルリンはとても国際色豊かで、いろいろな国の出身の人に出会えます。

ベルリンで出会った友達や同僚は、ドイツ人よりも外国人の方が多いくらい。

「住めば都」とは言いますが、どこに住んでも、やっぱり、いいと思えるところと好きになれないところがあるもの。

それは、どこの国から来ても、どこの国に住んでも、同じ。

外国人が集まると、ときどき、ドイツやドイツ人の面倒なことの話でヒートアップすることがあります。大抵の場合は、おもしろおかしく、冗談半分で。

「ドイツの役所ってほんっとにめんどう!」
「あの人論理っぽくて愚痴っぽくてほんとドイツ人だよね。」
「ドイツの電車、遅れすぎ!!」
「ドイツのミーティング、長すぎる割に全然結論に結び付かないよね!」

(これは全部、ドイツ人もドイツに対して思っていることなのです。。。)
(もちろんドイツにもいいところはたくさんあります。でなければ、選択肢のある人はとっくに故郷に帰るか別の国に移っているはず。)

そんな話になっていたとき、ブラジル出身でイタリア国籍で10年以上ベルリンに住んでいる同僚が、ぽつっと、

「いろんな人に出会ってきたけど、外国人には3種類いると思う。
ひとつめは、故郷を愛していて恋しくて、今住んでる国を好きになれない人。
ふたつめは、故郷を愛していなくて、今住んでいる国が好きな人。
みっつめは、故郷も今住んでいる国も愛していて、楽しんでいる人。

私はみっつめだと思うし、これからもそうでいたいなぁ。」

みんな、
「ほぉ〜。」

すると、ひとりが
「4種類いるんじゃない?4種類目は、故郷も今住んでいる国もどっちも愛せなくて、愚痴ばっかり言って不幸せな人。」

一同、
「。。。。。。(確かに。)」

私は、幸いにも母国を追いやられたような経験はないし、長く日本を離れてはいても日本はだいすきだし、
「故郷を愛していなくて、今住んでいる国が好きな人。」
になることはないのですが、たまに、いや、けっこう、
「故郷を愛していて恋しくて、今住んでる国を好きになれない人。」
だったかなぁと思います。
ドイツに住むことを誰にも強要されていないのに!

滞在許可の取得に苦労したり、外国人差別を受けたり、悪気の有無に関わらず真剣に向き合ってもらえず見下すような態度を取られたり、そんなときにはやっぱり、
「ドイツなんて大っ嫌いだー!!!」
と思うことが少なくありませんでした。

ここ数年は、EUの永住権が降りたり、たくましくなったのか差別的な態度に落ち込むことも少なくなったりして心に余裕ができるようになったのか、ドイツのいいところも見えるようになってきました。

私も、せっかくなら「故郷も今住んでいる国も愛していて、楽しんでいる人。」でいたいなぁ、と思います。

でも、これって、考え方の問題だと思うのです。

いつ会っても前向きで幸せそうな人も、いつ会っても愚痴ばっかりで不幸せそうな人もいますが、考え次第で、故郷でも自分が選んで住んでいる土地でも、幸せでいられる。
それは、外国だから、ではなくて、国内でも同じこと。

そしてそれは、場所に限らず、過去・今・未来にも言えるんじゃないかと思うんです。

過去の栄光や楽しい思い出にしがみついて、今を楽しめず、未来にも夢を抱けない人。
過去の失敗や思い出したくない記憶にフタをして、それを埋めるように今をがむしゃらに生きている人。

自分の過去を受け入れて、今をできるだけ楽しんで、未来も楽しみに生きられる人。
そして、過去からも目をそらして、今も楽しめず、未来にも夢を抱けない人。

常には難しくても、みっつめの考え方、生き方をしていきたいなぁ。

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