日本クラシックホテル巡り② 奈良ホテル
ホテルに泊まるために生きていると言っても過言ではない私が、苦手といいつつ泊まらずにはいられないクラシックホテルをご紹介するシリーズです。そもそもクラシックホテルとはなんぞやという記事もあります🤗。
奈良ホテル(1909年開業)
敷地入り口のホテル門札はなんとも謙虚な佇まいで、目を凝らしていないと見逃しそう。これぞクラシックホテルな敷地を進んでいくと、凛とした日本建築にちょっと洋風の上げ下げ窓。建築美は本当に圧巻です♡
ぱっと見は二階建てですが、日光金谷ホテルと同じで奥に掘り下げて下に向かって3フロアを増築。うん、正面からだと全然分からない。
予約するとき、どの部屋にするかものすごーく迷うんです。クラシックホテルとなれば、普段の5倍は悩むよね。さんざん悩んで、やっぱり新とついてるほうが新しくて綺麗なのかな?と(安易😅)新館のお部屋をチョイス。
ところが!
チェックイン時にどちらの部屋を予約すべきか迷ったことを伝えると、本館へのアップグレードを提案してくださって。「断然本館がおすすめです!」とのこと。
新館が建てられたのは30年以上前だから、奈良ホテルにとっては新館だけど新しいわけではないって(そりゃそうデスヨネ・・)。
広さは予約していた新館・スタンダードツイン(33平米)より狭くなるものの、天井は本館のほうが高く(3m!)、水回りもアップデートされてる(2017年)って。
本館・・。大丈夫かなぁ・・、大丈夫だよねぇ・・、と逡巡する私を見兼ねたホテルマンが「それなら両方のお部屋を見られますか?」と。
本館は東に向かって片翼だけ伸ばしたような形状で、奥の客室の人が長い廊下を歩くときに手前にある客室に滞在している人と遭遇しないような造り。そのおかげで数部屋がコーナータイプ(窓が2面)になってるの。
廊下には窓がズラリっとあるから、明るいし、クラシックホテルによくあるカビクサイ匂いもしない!これは期待できるかも♡
と、お言葉に甘えて見せてもらったお部屋は嬉しいことにいちばん奥のコーナールームで、二面に窓が。へぇ〜、確かに!天井が高いからか閉塞感は感じない。ええっ、これで25平米?
天井の高さに合わせて窓も高い位置からあるし、カーテンも、鏡台も縦長。年季って布ものから漂うものだけど、それもあんまり感じない(定期的に新調されているのかな)。
見せてもらったお部屋を気に入ることができたので、新館は見れずじまいでしたが(もちろんホテル好きとして本音は見てみたかったけど、混雑してる中わざわざ客室までご案内いただいただけでも身に余ることなので丁重に辞退)、本館の本領はひと晩が明けた翌朝により実感!
淡いの!朝の陽光が!
なにが特別なのか分からないけど、窓ガラスを通して差し入る朝の光がやわらかくって優しいの!まさか昔ながらのビードロガラスじゃないよね?
もうね、ほんとうに珠玉の瞬間。朝の数時間だけのことだったんだけど、この光に包まれるためだけにまた泊まってもいい!って思った。
窓も開けられるから、朝の清々しい空気をたっぷり吸い込んで英気充填!
館内は見どころばかりで、”奈良ホテル館内美術品&調度品めぐり”というパンフレットまで用意があるほど。アインシュタインのピアノとか有名だよね。
でも!!思い出すのは、泊まった翌日の朝に部屋の窓から見た奈良公園と三笠山の景色ばかり!
本当に美しかった。
メインダイニング「三笠」でのクラシックなディナーは雰囲気あっておすすめの定番だけど(私たちの席を給仕してくれたのがまたザ・ベテランの格好良い方で雰囲気相乗効果♡)、朝食が供されるのも三笠だから朝ごはんだけにしてもいいよね。
もっと気軽に利用するなら、夜はバーになるティーラウンジへの立ち寄り利用だけでも!三笠ほど本格的じゃないけど、縁側のある造りになっていて造形美を楽しみながらお茶が飲めます♡
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