【祭】射的の的はなぜ倒れないのか
「狙う前に狙うべし」
祭の露店でお馴染みの射的。特賞には高価なゲーム機やおもちゃが並び、子供も大人も必死になって的を狙うが、ほとんどの人はお目当ての的を倒せず、残念賞のお菓子を貰い次の露店へ行く事が多いだろう。編集部にも今のところ特賞どころか誰でも当たるお菓子にも命中した者が居ない。的に当たらない理由を命中率上昇研究所所長の外島栗男氏(69)に聞いた。
「最初から的を間違えている」
―全く的に当たらないし当たっても倒れない時があるのですが。
外島「混んでる時間にいきなり行けばそりゃそうなる。プロはその日に2回顔を出し、2回目に仕留めるんだよ。早い時間と賑わっている時間でね」
―1回目には何をしに?
外島「店のおばちゃんを狙いに行くんだよ」
―店のおばちゃんを撃つんですか!?
外島「そんな事したら本物の弾がとんでくるわ」
外島氏によれば、その日の開店と同時に足を運び、事前におばちゃんと交流を深め、おばちゃんの好きなお菓子を買って2回目に行く方法と、本番では耳栓を用意する方法があると言う。
―耳栓と言う事は、本物の銃を!?
外島「そうそう、米軍のM4カービンを持参してねってやかましいわ」
外島氏によれば、射的の銃に弾を込めている間、おばちゃんによる強力な催眠術がかけられていると言う。これを防ぐには、おばちゃんの機嫌を取るか、効かない様に防御するしかないとの見解に至ったとの事。
外島「耳栓をせずに行ったとき、一度だけ特賞の的が台から落ち、思わず仲間とガッツポーズをした事があるんだけどね、次の瞬間その的を見たら落ちておらず、店のおばちゃんが不機嫌そうに当たってないと怒られた事があってね。間違いなくあれは催眠術だ」
露店を取り仕切るボスとみられる者が子供と射的をしているのを見たとき、その子供がまだ撃ってないのに特賞が手前に倒れたのを目撃した外島氏。的が並べてある棚の奥の幕から手が見えたのも恐らく催眠術によるものと断言した。