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各国、水上家屋のいろいろを想う


1、トンレサップ湖(カンボジア)

2024年11月カンボジア、シェムリアップのトンレサップ湖へ行きました。
ちょうど、その前にクレイジージャーニーでケニアの水上家屋の様子を観たところでした。
そこでは、貧困で街に暮らせない人々が、水上に家を建てて暮らしていました(いわゆるスラム街)。そこに家を建てられれば、家賃もライフラインのお支払いも必要ないらしく、貧しくても住んでいけるといった内容だったと記憶しています。

(トンレサップ湖の旅行記はこちらです↓)

トンレサップ湖に行ったとき、この内容を思い出して、
『はて、この湖に住む人はどうなのか?』
と。

おおきな中洲のようなところには、学校もお寺、病院もありましたし、自転車やバイクがビューっと走っていました。
水上家屋の中には、中国っぽい仏教的な飾りや色とりどりの鉢植えのお花を玄関に綺麗に飾っている立派なお家も見えました。


トンレサップ湖の水上家屋
釣りを生業とする住民

漁をしている方の様子も見えました。今は観光船のドライバーなど観光業も盛んなようです。

だから、ケニアのスラム街と同様には見えませんでした。

あとで、夫がガイドブックを読んで、「『ベトナム人がカンボジア国籍を持っていないため土地が買えず、やむを得ず水上家屋を建てた』と書いてあったよ」と教えてくれました。

なるほど…?
ツアーガイドで、詳しく経緯を聴いたら、もう少し理解が深まったかもしれませんね。

2、伊根町(日本)

2022年7月、京都伊根町へ旅しました。
コロナ渦に入る前、友達と「一緒に行こう!」と計画していたのに、コロナが始まりドタキャンになりました。
舟屋の街並みがみたくて、うずうずしたので、少し収まったころに。

「日本のベネチア」とも言われていますね。
伊根町は古くから、鰤(ぶり)漁で栄えたらしく、「舟屋」が漁をするには便利だったんでしょうね。
「舟屋」は1階に船が収納され、2階が生活スペースになっているそうです。

伊根町は漁をするのに必要だったため、舟を収納する水上家屋(舟屋)を作ったという理解で合っていますでしょうか。

(参考にさせていただきました↓)


舟屋の一つを見学させていただきました。
女将さんが、「このまま海に飛び込んで遊べるから、孫が夏休みに楽しみに来るのよ」と嬉しそうにおっしゃっていました🌝すぐそこには置き網があって、中に何匹か魚が泳いでいるのが見えました。

穏やかな海が好きなので、なんとも羨ましい。

女将さんがおっしゃっていたんですが、舟屋の裏、道側に本宅を持っている方が多いそうです。

女将さんの旦那さんが観光船(舟)をしておられて、小舟に乗せていただきました!
海の上から舟屋をみることができたのも良かったです😆カモメにかっぱえびせんをあげたのも良い思い出。

舟屋の写真をほとんど撮影していなかったけど、日本の山+伝統的な日本家屋+海という景色が観られ、趣のある「日本の水上家屋の街」というのがよく分かりました。

伊根町の町並み
水上家屋をモチーフにした待合所。
海の透明度!


3、ヴェネツィア(イタリア)

2023年12月、ベネチアへ行きました。
私たち夫婦は、島とか海とか遊覧船とかが好きなようです。
ベネチアも「やっぱり、すごく有名なところだから人生一度は行ってみたいよね」と話し合って新婚旅行で行きました。
夫はこの旅行を振り返り、「ヴェネツィアの雰囲気が一番好きだった!」と言っています。

その時は深く考えませんでしたが、なぜ水上にあんなにも大きな街?
今まで行った水上家屋とは違って、街が広がっていますから・・・
初めてその理由を調べてみました。

現在のアドリア海(地中海の一部エリア)にたどり着いたヴェネトの人々は、敵からの攻撃を受けにくくするため、海の上に街を築くことを決めます。
さらにヴェネツィア周辺の海は、街づくりをする上で下記のような好条件が揃っていました。
・海の波の影響を受けづらい内海(ないかい)に位置する。
・水深の浅い海が長く続く。
・杭(くい)を打ち込むことが容易な土壌をしている。
またヴェネト人は知恵を絞り、耐水性に優れた「イストリア」という石を積むことで、海の上に街を作ることを実現させたのです。
ただし、海の上につくられた街の面積はあまり広くありません。
限られた敷地で建物を建てなければならないため、隣り合うように家屋が密集して建てられている姿も、ヴェネツィアの街並みの特徴の一つと言えます。

https://omowaka-sekaiisan.com/venezia/

昔、「ヴェネトの人々が他の民族からの攻撃から身を守るために海の上の街を作った」と知りました。歴史には疎いですが「へ~」。

民族的な問題なら、トンレサップ湖と経緯は似ているのかも!?しれません。伊根の舟屋と雰囲気は違うけど、ゴンドラを寄せる舟屋みたいなものはヴェネチアにもありそうな感じ。

12月だったので、満潮時にサンマルコ広場に海水が上がっていました。臨時道があったり、街中を歩いていても、すぐそこまで海水が迫っているのを目にしました。

午前9時、臨時道を歩いて、サンマルコ広場へ向かっているところ。
海水が満ちてきています。
海水が満ちても、長靴でたくさんの荷物を運んでいたのが印象的。
橋から見た海面。

4,インレー湖(ミャンマー)

ミャンマーの東北部で中国・タイに隣接するシャン州には、インレー湖(タウンジーという地域)があります。

行ったことはありません。
けど、この湖は水上家屋や足で小舟を漕ぐ様、水上マーケットが有名であるため、ずっと行ってみたいと思っているところです。

ミャンマー人のお友達に、トンレサップ湖に行ってきたことを伝えたとき、「なぜ、インレー湖には水上家屋が建つようになったの?」と尋ねてみました。

「ここでは、土地に比べて湖が大きすぎて、家を建てようにも地上の土地が少なく、仕方なく水上に建て始めた」という理由を教えてもらいました。 

へ〜!また違った理由ですよね。

ここでは、以前、お祭りのまとめをしたときに触れた、
「လှေပြိုင်ပွဲ【フレビャインボゥェ】ボート・レースの祭り」が太陽暦の9月ころ(ミャンマーで第6月)に行われます。見てみたい!!

လှေပြိုင်ပွဲと習いましたが、「毎年10月頃にインレー湖で開催される伝統ある祭り、『ファウンドーウーパゴダ祭り』」が正しいようですね。
勘違いしていたかもですが、とにかく、この祭りの頃に行ってみたいんです…(*‘∀‘)
足で漕ぐ舟に乗ってみたい…。



なんやかんや、私は3つの水上家屋の街に行っていたのに気づきました。
さまざまな背景で水上に家を建設した理由が「浅く」ですけど分かって面白かったです。

これから旅をするのに、
「水上家屋」というキーワードで旅したり、「旅した先の水上家屋は行く」みたいなスタンスも、楽しそうですね。

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