警戒区域図って、間取り丸ハダカ!?
間取りを知られるのって、みなさんはどう?
====この話は====
消防設備点検の事務員が、自宅マンションにある「とある紙」を見て、もやもやしたり知的好奇心を満たしたりする話。
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外出するときは自宅マンション1階にある火災受信機の前を必ず通るのだが、今朝のゴミ出しの時、ふと横に貼ってある警戒区域図に目が留まった。おー、入居時にはなかったような気がするなぁ。いつの間に貼ったんだろうか。…あれ?建築図面そのまま使ってるな?間取りわかっちゃうじゃん。とか思っていたのだが、この警戒区域図、オートロックの外側から丸見えだということに気づいた。扉を挟んで、インターホンと警戒区域図が同じ壁に並んでいるのだ。えー、なんか嫌だ。
冷静に考えると、ベランダの窓と仕切り(隔壁板)から推察したり、賃貸仲介業者のHPを見たりで、間取りなんていくらでもわかるものなんですけども。間取りが知られたからってあんまり問題ないんじゃない?って言われれば、まぁ、確かに大したことではないんですけど。なぁんか、ねぇ。(と思うのは私が一人暮らし経験のある女性だから?……)
って、気持ちに無理やり折り合いをつけて、好奇心の方を働かせる。
そもそも警戒区域図って、どんな決まりがあるんだろうか。
消防設備等の点検要領(※1)で調べると、「警戒区域図」と「警戒区域一覧図」でヒットするものが違った。「警戒区域図」は"総合操作盤"における"自動火災報知設備"と"ガス漏れ火災警報設備"の表示項目、だそうだ。へぇ。総合操作盤というと、いわゆる大きな建物の防災センターとかにある(ヘッドセットつけた人がモニターを終始監視してるという勝手なイメージがある)でっかいやつだ。見たことないから知らない。自火報の受信機のでっかいすっごい版。その画面に表示されているのが(法令でいうところの)「警戒区域図」ということか。
代わって「警戒区域一覧図」は。”自動火災報知設備”系の設備(いくつかある)の『予備品等』という点検項目において、これがあるか確認しろって、点検要領に明示されている。私がイメージする方の警戒区域図は「警戒区域一覧図」だったのか。
e-Gov(※2)の用語検索で「警戒区域図」で調べると、ヒット0件。「警戒区域一覧図」で調べてみると、"自動火災報知設備"と"ガス漏れ火災警報設備"の受信機の付近につけておけよ、ただし総合操作盤があるときはそっちに表示すりゃいい、と書いてある。(規則第24条の2第1号、規則第24条の2の4第3号)
受信機の近くにつけておかなきゃいけないものだっていうのはわかった。受信機の警戒区域表示窓(地区表示灯ともいう?)の光ったところと図を照らし合わせて、どこで発報してるかわかるように、ってことだ。
じゃあ、「警戒区域一覧図」の書き方は?何か決まりがあるのか?
ググると、「平面図に色を付けてわかりやすくする」「警戒区域番号を記入する」程度の情報は出てきたが、公的ソースにまだ当たれていない。過去に勤めていたとき、上司(消防設備士)の指示で「警戒区域一覧図」を作成したことがある(そしてその指示の内容はとっくに忘れた)身としては、図の作成の決まりがあるなら知っておきたい。追加で調査が必要だ。(★4類の資格試験の範囲も調べてみる!)
余談だが、先輩事務員からの教え(?)愛のムチ(?)で、図内の「階段」とか「①」とかのフォントサイズや配置に拘った記憶はとってもある。先輩の気に入るバランスの見栄えになるように。正解はもちろん無い。
昔の記憶をたどって、作ってみた。階数表示が抜けている。他にも抜けてそう。こんなのでよかったっけ?
建築図面を使って「警戒区域一覧図」とするのもよいだろう。結構作るの面倒だって、私も思ってた。発報を聞いて駆けつける人や消防にとっては、やっぱり詳細が分かる方がいいでしょう。でもな〜〜〜。(しつこい)
ちなみに、"ガス漏れ火災警報設備"の点検要領には『予備品等』の判定方法に「警戒区域一覧図」が明示されていない。等、に含まれるかどうか、これも追って調べたい。(★消防庁予防課の質疑応答を探す!どこかに個々のPDFがまとまったサイトないかしら。)
※1 点検要領
■消防用設備等の点検基準、点検要領、点検票 | 火災予防等 | 総務省消防庁
https://www.fdma.go.jp/mission/prevention/post-1.html
※2 e-Gov
■e-Gov法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0100/