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【声劇】スイーツは正義




登場人物

貴史
由佳
無線1、無線2、無線3


貴史「準備できた?俺会社行くよ?」
由佳「あ、私は今日在宅なの」
貴史「そっか、じゃあ行ってくるね(ちゅ)」
由佳「うん、行ってらっしゃい(ちゅ)」
バタン 足音、着信音
貴史「はい、…今日ですか?はい、で、場所は……」
水の音
由佳「洗い物終わり!自分に気合いとご褒美のティラミス…」
冷蔵庫のドアの音
由佳「……ない…ない…ないー!」
着信音
由佳「おはようございます。はい調査結果を……はい今度は海の上でですか?」
由佳「……わかりました準備して向かいます」
ピッ
由佳「……あいつめ〜!」


船の音
貴史「夏で良かったよ、なんでまた200海里なんだよ…ただでさえ色んな意味で危なっかしい場所……」


船の音(別の音)
由佳「(一人言)ティラミス……もー…」
由佳「ボスの船が見えた!ねぇ(操縦士に)スピード上げてくれるー?」

貴史「(モノローグ)実はサラリーマンは仮の姿」
由佳(モノローグ)「内緒にしてるけど……」
2人(モノローグ)「本当の姿は」


タイトルコール「スイーツは正義」
由佳「こんなとこで待ち合わせなんて、よほど誰にも会いたくないのね、はい調査結果」 船の音近づいてくる
貴史「由佳!そこで何してる!」
由佳「貴史…え、何してんの?」
貴史「その持ってる封筒…まさか国家機密を他国に?…まさかお前が…」
銃を構える
由佳「そんなことより!」
貴史「そんなこと…お前国家機密だぞ」
由佳「わたしのティラミス!食べたでしょ!」
貴史「はぁ?」
由佳「大事にのこしといたやつ!」
貴史「あ、昨日食べた。美味かったよ。」
由佳「当たり前よ!あれはねぇ、お取り寄せでも半年待たなきゃ買えない超プレミアムマスカルポーネチーズ、超希少種生クリーム入り、その名も「絶品こだわりのティラミス」なんだからぁぁ!」
ライフル構える
貴史「説明が長いんだよ!そんなに食べたきゃ今度買ってきてやるよ!」
拳銃の発砲音
由佳「そーゆー問題じゃないわ!」
ライフル連射
由佳「私はさっき食べたかったの!あとじゃなくて、さっき!!!」
激しい銃撃戦のSE
貴史「悪かったよ!謝ればいいんだろ?」
由佳「はぁ?謝りゃいいって何それ!勝手に食べといて!」
貴史「謝ってダメならどうしたらいいんだよ」
由佳「ダメなもんはダメよ!許さないんだからー」
貴史「たかがティラミスで発砲するな、当たったらどうすんだよ」
由佳「たかが?ちゃんと狙って撃ってるわよ!ティラミスの恨みは怖いんだからね!」
手榴弾SE
貴史「由佳!」
船の音、由佳に駆け寄る貴史の足音、抱きしめる
由佳「な、なによ」
貴史「ごめんな、帰ったら俺がとびきり美味いティラミス作ってあげるよ」
由佳「ほんと?」
貴史「あぁ、だから撃つの終わりにしろ」
由佳「うん♡」
無線1「由佳、データ確認完了、ご苦労だった」
由佳「じゃあこれから帰る?」
貴史「任務が完了したら帰れるんだがな…」
無線2「貴史、ミッション完了だ……(銃で撃たれて破壊)」
貴史「そういえばお前の任務って…?」
由佳「んー?終わったから帰る」
ヘリの音
無線3「貴史、海上の部隊殲滅じゃないか!生きてるのか、貴史…!(ヘリが銃で撃たれ爆発)」
無音
貴史「…帰るか」
由佳「うん」
200海里、排他的経済水域での出来事。もちろんニュースになどならなかった

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