愛と言葉の詩人ーアナイス・ニンが描いた人生ー
2月21日は、フランス生まれの著作家アナイス・ニンが生まれた日。(1903年2月21日 - 1977年1月14日)また女性として性愛小説家の先駆者としても名高い。フィラデルフィア芸術大学より名誉博士号授与。1974年、アメリカ国立芸術文学研究所のメンバーにも選出されている。
代表作『アナイス・ニンの日記』他多数。
【生い立ち】
フランス・ヌイイで両親ともに芸術家の家に生まれた。
日記を書き始めたのは、11歳で母と兄弟とともにアメリカへ渡る船上だった。家族を捨てた父親に自分の身の上を伝えたいという思いから書き始めた。
スペイン旧家出身の音楽家である父とのヨーロッパでの暮らしは華やかで優雅なものだったのに、それらを失った異国であるニューヨークでの新生活はアナイスにとっては寂しいもので、書くことは心の支えにもなった。
【代表作『アナイス・ニンの日記』】
『アナイス・ニンの日記』は一言で言えば「男性遍歴の記録」。父親に棄てられたニンは、父の代わりを探すかのように男性遍歴を続ける。
アナイスは20歳の時、銀行家であり芸術家でもあるヒュー・パーカー・ギラー (1898-1985)と結婚、その結婚関係を維持したまま、52歳の時、ルパート・ポールという遥かに年下の青年とも結婚している。夫だけでも二人いた。
しかし、彼女は二人の夫以外でも数多くの男性を愛した。小説家ヘンリー・ミラー、詩人アントナン・アルトー、批評家エドマンド・ウィルソン、作家ゴア・ヴィダルという世界文学を代表する書き手たちがそのリストには名を連ねる。
アナイス亡き後、さらに元夫ギラーが亡くなった1985年以降に、ポールによってアナイスの日記の無修正版が出版される。
【70代でも変わらぬ美貌】
ヘンリー・ミラーの妻だったジャズ歌手のホキ徳田によれば、70代のアナイスを評し、「あんな美しい年寄りは見たことがなかった。」とのこと。フランス語訛の英語の話し方も魅力的だったそう。
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