「本当の自分」を求めた人生。映画化もされた『リリーのすべて』
12月28日は、デンマークの画家、イラストレーター、リリー・エルベが生まれた日。享年48歳。
(1882年12月28日 - 1931年9月13日)
世界初の性別適合手術を受けた人物として知られる。男性として生まれ、名はアイナー・モーウンス・ヴィーグナーだった。手術後法的に「リリー・エルベ」と改名。
デンマーク王立美術院で、同じく生徒だったゲルダと出会い、22歳で結婚。
当時アイナーは、ゲルダよりも才能のある芸術家と評されていたが、自分の作品や評価を投げ打って、ゲルダの応援をするように。ある時、ゲルダに頼まれて女性モデルの代役を務めたことをきっかけに、自分の内側に潜んでいた女性の存在に気づく。以来、“リリー”という女性として過ごす時間が増えていったアイナーは、心と身体が一致しない自分に困惑と苦悩を深めていく。
当時LGBTの概念はなく、ほぼ全ての病院でアイナーは精神病と診断されていたよう。
一方のゲルダも戸惑いを隠せなかったが、いつしかリリーこそがアイナーの本質なのだと理解するように。
フランス人の画商クロード・ルジュンと恋に落ち、完全な女性になりたいと望んだリリーは、女性の身体を求めて「母となるため」、5回にわたる手術を受けた。
睾丸の摘出、陰茎の除去と卵巣の移植、ついには子宮の移植まで。手術の拒絶反応が重く、困難を極めた手術にもかかわらず、3ヶ月も本当の女性として生を全うした。
「本当の自分」を求めてアイデンティティに揺れるリリーを、ゲルダは最後の最後まで支援した。
男女をこえた二人の愛は2015年、『リリーのすべて』という美しい映画で昇華されます。
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