【旅レポート Day1】いしかわプロジェクトをめぐる
旅からつながりを学び、それぞれの関わりの一歩をつくる「めぐる旅」シリーズ。
今回は、地域で活躍されている素敵なコーディネーターの方々にアテンドしてもらいながら、観光では味わえない七尾・珠洲・金沢の魅力をたっぷりと味わいました。
「あいにく参加することが出来なかった...」という方に向けて、少しでも現地で感じた魅力が伝わるようにレポートさせていただければと思います!
【めぐる旅】とは?
人・場所・仕事をめぐり、関西と地域のローカルプロジェクトとの、関係づくり・仕事づくりのきっかけにつなげます。
観光では味わえない、ローカルな人・もの・ことの濃いつながりやおもしろさを体感できる企画です。
行程
【Day1】七尾+能登(御祓川・一本杉通り・WAKUBATAYA・現代集落)
【Day2】現代集落・小中学校文化祭・奥能登芸術祭・ガクソー
旅を共にしたメンバーは、全国各地から集まりました。各地域でまちおこしをされている方や、石川へのUターンを検討中の方、能登のまちの魅力に惹かれた方など様々でした!
【Day1】七尾+能登(御祓川・一本杉通り・WAKUBATAYA・現代集落)
−Day1 ダイジェスト映像−
七尾を中心にアテンドいただく、株式会社 御祓川大学の圓山 晃歩さん。能登の企業/地域が抱える課題解決のサポート(採用・育成・組織づくりなど)や移住支援を行っています。
まずはじめに訪れたのは、一本杉通りにあるbancoという施設。”100年後も続いていくまち”を目指して活動されている御祓川大学ですが、そのメインキャンパスとなります。
この場所は、銀行だった建物をリノベーションして生まれました。bancoという名前は、銀行(bank)の語源で、長机という意味があるみたいです。「長机をみんなで共有して、まちの未来を作る」という思い反映されいて、とても開放感のある場所でした。
作業スペースや相談スペース、発想が広がる本やアイデア交換ノートなど、人や知恵が出会うような仕掛けも置いてありました。「新しく何か始めたい!」という人は、とりあえずここに作業しに行くと、新しい出会いが見つかるかもしれません。
ちなみにこの場所のコンセプトや設計は、ハードからソフトまでインターンの学生と協力して始まったそうです。学生インターンは全国の大学から集まってくるようで、今では13期目。とってもやりがいがありそうだし、全国どの地域にいる人でも関わる入り口があるのはいいですね。
Wifiやコーヒーマシーンなどの設備もあり、スペースの利用料も良心的。情報収集にも最適なので、ノマドワーカーの方は最初の目的地にすれば、間違いなさそうです!
bancoを後にし、和ろうそくやお醤油など一本杉通りのお店へ。これらのお店は、有形文化財にも登録されているようです...と書くと身構えてしまいますが、「どこから来たの〜?」と気さくにお話ししてくださいました。
一本杉通りでは、青柏祭という祭りが実施され、曳山の山車という大きな鉾が通ります。そのため、鉾が通れるように、電線が高く設置されているようです。祭りの文化がまちに根付いているのを感じながら歩くのも楽しいですね。
それから、能登半島の真ん中、七尾市の北部に位置する中島町まで移動します。
次の目的地は、WAKUBATAYA(枠旗屋)。開放的な扉が特徴的な建物に入ると、七尾市地域おこし協力隊の白畑さんがあたたかく迎えてくださいました。
白畑さんは、京都、東京などを経て中島町に移住されたようです。たまたま家族旅行で能登を訪れたとき、里山里海の自然を気に入ってもう一回来ようと思っていたことが、移住につながったとのこと。
旅行で来て、人のつながりがないのに移住をするのはすごい...と驚きでしたが、決め手となったのは、働き方とお金の使い方。少ししか使わない車の維持費や高い家賃などのために必死に働くのではなく、自分の価値があると思うことのために働きたいと考えていたそうです。
「地方で移住」と言葉だけ聞くと、未知の世界すぎてイメージが湧きにくいかもしれませんが、実際に飛び込んだ方の言葉はとても参考になるし、後押しにもなります。
WAKUBATAYAは、中島町が盛り上がるための拠点となる施設。「人が減っていき空き家が増えていくまちをどうにしかしたい!」という想いから、2021年9月にクラウドファウンディングを実施し、チャレンジショップ(カフェ)や、コワーキングスペース、移住体験住宅など幅広い活用を計画されています。カフェやコワーキングで、いろいろな領域の人の交流が生まれたり、チャレンジショップ終了後、空き店舗で独立したりと、今後中島町に人が集っていく未来を感じます。
地域が盛り上がっていくところに一から関わりたいという方にはぴったりな環境が用意されていると感じました。移住とまでいかずとも、この場所に寄ってみると地域の魅力に深く触れられそう。チャレンジショップのカフェも旅の後すぐにオープンしたようなので、またノマドワーカーとして、この場所に立ち寄りたいなと思いました!
中島町を満喫した後は、能登半島の北部珠洲市真浦に移動します。
お腹をすかせて1日目に宿泊する『現代集落』に到着すると、とても美味しそうな御膳が待っていました。
能登では”ヨバレ”という独自の文化があり、お世話になっている客人をもてなすために、各家庭が能登の魚介や野菜をふんだんに使用した御膳を味ってもらうようです。御膳いっぱいに料理は、その名に恥じず、どれを食べても新鮮で美味しかったです!
そして、嬉しいサプライズも。珠洲・金沢を中心にアテンドをしてくれた林さんが、生まれてからずっと珠洲で暮らしている市役所の方や、土工の方、珠洲の地域おこし協力隊の方などを招待してくれました。この旅に参加するまでは、失礼ながら「能登半島は自然が豊か」というイメージしかありませんでしたが、とても素敵な繋がりに触れ、暮らしや今チャレンジされていることを体験することが出来ました。
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ここまで読んでくださった方へ、良いお知らせがございます!
11/26(金)に石川との関係づくりイベントを「QUESTION@京都」&オンラインにてダブル開催します!
「金沢R不動産」の笠原さんと、移住して東京の仕事をリモートでもしながら能登島のキャンプ場運営を行う江頭さんを交えて、金沢のまちと能登の集落それぞれの観点から、拠点作りの始め方や、住まいや暮らしのあり方など、あれこれ考えます。
旅に来れなかった方も、石川の人や場所を紹介&つなぎますので、遊びにお越しください!
11/26 石川のつくる暮らしと、拠点など住まいのあり方とは?
https://www.facebook.com/events/891297181525063/
文章・写真・映像/橋野 貴洋