自然に飲み込まれそうな感覚
自然が好きだ。
息がむせ返るような新緑の山は、命のいきづかいを感じるし
木々の間からこぼれ落ちる優しい光とか、
頬をなでる風とか。
人工物に囲まれた場所は息苦しくて表面的で、
ワクワクするけども安らぐことはない。
そんな自然を愛するわたしだったけれど、
先日地元の山奥をドライブしたときに思ったことがありました。
あまりにも壮大な自然を前にして、
わたしは自然に包み込まれるよりも、自然に飲み込まれそうになるのを感じた。ちょっと怖かった。
ときに自然は人の命をも奪う。人間のどんな知恵も、自然に勝つことはできない。
自然と共生したいと思ってきたけれど、
それはきっとものすごく厳しいこと。
住宅やお店や学校があって、その合間に公園や田んぼなどの
人口的に作られた自然がある。
結局わたしには真に自然と共に生きることは難しいのではないかと思って、
悲しくなった。
けれども、ときには自然に飲み込まれそうな感覚を味わい、
自然の偉大さを感じることは必要だと思う。